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ライホウシャ

「阿部さん 何か知ってるの?」


「あ いや・・・」


「何か知ってるなら 教えて!」


そして 店は沈黙に包まれたのでした







沈黙の後 少し躊躇い阿部さんは口を開いた


「入院するかもしれないって言ってたのよ」


「え?入院?何処の病院?」


「病院名までは 言ってくれなかったの」


「そんな」僕は愕然とした・・・








「入院してる姿を 東條さんには 見られたく


無いからって言ってたの」


その言葉を聞き僕は思わず 立ち上がっていた


「どうしたの?」阿部さんが驚いて聞いた


「片っ端から病院に電話をする!」







「いいの?」


「え?何が?」


「病院が分って 会いに行って 後悔する事に


なるかもしれないのよ?」


「会いに行かないで 後悔するより 会いに


行って後悔した方がいい」







「そう じゃあ覚悟はできてるのね?」


「勿論!」


「よ〜し じゃあ太樹 私達も手伝うわよ!」


「ラジャ〜」


「有難う!じゃあ早速片っ端から電話を!」


勢いよく言うと 阿部さんが遮る様に言った


「ちょっと待って それは効率が悪いわ」







「え?じゃあどうするの?」


「入院するとなったら 親も病院に通う様に


なるんだから 遠い病院は選ばないと思うの」


「成る程〜」


「じゃあ近場から 始めよう!」






電話帳を持って来て ページを捲った時だった


店の扉をノックする音が聞こえてきた


こんな時間に誰だ?そう思いながら 扉を開け


ると年の頃は70歳位だろうか?白髪混じりの


人の良さそうな男性が立っていた







「すいません もう閉店なんですが」


僕がそう言うと 手を横に振りながら


「いえ 違うんです 私 白木麻耶の父親です」


「え!?」僕は驚き言葉を失った


唖然と立ち尽くしていると 阿部さんが言った


「立ち話も何だし 入ってもらえば?」


「あ ああ そうですね ど どうぞ」


僕が手招きをすると 男性は軽く一礼して


店に入った






そして今僕の目の前のカウンター席には 太樹


阿部さん 白木さんの父親が並んで座っていた


三人を見ながら 思った


信じられないシチュエーションが再び・・・


この前は白木さんで今回は白木さんの父親か


等と考えてたら 白木さんの父親が咳払いを


軽くして 口を開いたのでした
















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