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誤審  作者: 生原琉々
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誤審

線審が片腕を伸ばした。このバドミントンという競技において審判のこの動きはインを意味する。この瞬間、試合が終了し僕の負けが決まった。3セットのうち2セットを先取したプレイヤーの勝利。1セットは21点先取で取れる。実にシンプルな強さ比べで僕は負けた。理解が追い付かない。互いに1セットずつ取りファイナルセットを争う18対18。まるでフィクションのような状況から3点連続で失い敗北した。理解ができないのは自分の弱さについてではない。審判の判定だ。その3点のうち2本が相手の放った羽のイン、1本が僕の放った羽のアウトとして相手の点数となった。その全てに納得がいっていない。負けて感情的になっている訳ではない。僕の視点からは明らかに相手の放った2本の羽はアウトであり残りの1本はインであった。後ろでコーチングしていた先生でさえ足を動かし抗議した。しかし所詮地方の高校生レベルの大会だと言うべきか、ビデオ判定なんてものはあるわけがない。当然、証拠もないこの抗議は却下された。敗北を受け入れられないまま家に帰ってきた。今日の大会には親が見に来ていたのでビデオに残された試合の内容を確認した。間違いない。確信を持って判定は間違っていたと言える。本当なら僕の活躍を収めるはずだったこの映像、実際に収録されていたのは判定を間違い続ける審判、その判定に首をかしげる先生と観戦していた同じ高校の選手、そして情けなく敗北を形式的に受け入れただけの僕だった。



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