50「第三話 獣使い」私たちは追いつく。
昨日は更新できませんでした。
どうもすみません。
プロットが尽き、アイディアを練り直すために26日(水)までお休みさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
「大月さんかなっ?」
千木良きいは歩みを早め、小走りになる。
むろんムサシもそれに付いていく。
それを見習うように、三ケ木ゆう、高見澤ヨウコ、寸沢嵐ひばりも早足となった。
もちろん巨大オランウータンのシナノ、ヨーロッパオオヤマネコのキイも同様だ。
そしてオウギワシのヤマトはヨウコの肩から羽ばたいて宙を舞う。
■
全員が追いついたときだった。
見ると先行して歩いていたのは、やはり大月香奈恵だった。
だが様子がおかしい。
声をかけたり、真横に並んだりしていも一向にこちらに興味を向けないのだ。
目はうつろで、ただ黙々と前かがみになって歩いている。
「大月先輩!」
無反応に業を煮やした寸沢嵐先生が香奈恵の肩を掴んだ。
だが無言で跳ね除けると、そのまま歩を進める。
「……確かノートには意識がなくて夢遊病者みたいになっている、って書いてあったわ」
そこでゆうは考えていた。
例えばシナノを使う方法だ。
いくら様子がおかしい香奈恵であっても、シナノの巨体と怪力なら止められるはずだ。
だが、それでは香奈恵が怪我をしかねない。
「あ、あれっ、そうなのかなっ!」
突然にきいが前方を指さして叫んだ。
見ると暗がりの中から鳥居と石の祠が見えてきたのだった。
よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。
私の別作品
「いらぬ神に祟りなし」連載中
「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み
「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み
「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み
「墓場でdabada」完結済み
「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み
「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み
「空から来たりて杖を振る」完結済み
「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み
「こころのこりエンドレス」完結済み
「沈黙のシスターとその戒律」完結済み
も、よろしくお願いいたします。