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生忌物倶楽部  作者: 鬼居かます
40/55

40「第三話 獣使い」私たちは捜索を依頼される。

【毎日昼の12時に更新します】


# 昨日は執筆が終わらなく、投稿できませんでした。すみません。



この作品には以降のストックがありません。

そのため書き上げてからの投稿となるので一日一回の更新となります。

すみませんが、よろしくお願いいたします。



 


 千木良きいと三ケ木ゆうが清掃に戻った。

 大月香奈恵をシナノと会っていた時間はそれほど長くなかったので、

 なんとか予定通りに鶏舎とウサギ舎の掃除は終わった。




 そしてその日の日程をすべて終えた夜、きいとゆうは与えられた広い室内でムサシとジャンボの一頭、一匹を加えたいつもの四個体メンバーで就寝するのであった。




 そして日付が変わった頃だった。




 ムサシがその巨体を身じろぎさせた音できいは目が覚めた。

 室内は常夜灯だけが灯る薄暗い中だ。

 そんな中でムサシはいきなりガバッと起き上がったのだ。




「……ムサシ、どうしたのっ?」




 するとムサシの背にいたジャンボも目覚めたのだが、その様子がどうにもおかしい。

 なにやら落ち着かずにソワソワとしている感じなのだ。




「……どうしたの?」




 すると向かいのベッドで寝ていたゆうも目を覚ました。




「うんっ。なんかムサシとジャンボの様子が変なのっ」




 ムサシは外に向かって警戒している様子で、ジャンボは怯えている感じに見える。




「……なにかあったのかなっ?」




 きいもカーテンに閉ざされている窓の向こうを見る。




 そのときだった。

 廊下を足早に歩く複数の足音が聞こえてきたのだ。




「なにかしら?」




 立ち上がったゆうがドアを開け廊下に出たので、気になったきいも続いた。

 するときいとゆう同様に他の部屋の生徒たちも廊下に姿を見せていた。

 そんな中、夜の飼育当番に割り当てられていた級友がジャージ姿で歩き回っているのが見える。




「どうしたのっ?」




 きいが尋ねた。




「……動物舎の方がおかしいの。寝ていたはずの動物たちが騒いでいるのよ」




 そう返答があると、その女生徒は別の動物を見回るために歩き去って行った。




「……いつかみたいにまた暴れているのかな?」




 入学したばかりの頃、湘南農業高校で動物たちが暴れたことだ。

 あのときは暴れウシが原因であやうくゆうが大怪我をするところだった事件である。




 そのときだった。

 廊下の奥から作業着姿の寸沢嵐先生がつかつかとやって来たのだ。




「お前たち、大月先輩を見なかったか?」




 そう尋ねてきたのだ。




「いないんですか?」




 ゆうが尋ねると寸沢嵐先生は頷く。




「さきほどから姿が見えない。宿直室からトイレに行くと言って出てから、かれこれ二時間近くなるんだが帰って来ないんだ」




「香奈恵さんなら、昼間会ってますけど、それから見てませんっ」




 きいがそう答えた。

 香奈恵とはシナノと獣舎で会話をしたが、それからは会ってない。




「そうか。……なにやら動物たちも騒がしい。お前たちも一回り見てきてくれないか?

 ただ以前の学校のこともあるから、十分に注意するようにな」




 そう先生は告げると去って行く。更に捜索を続けるようだ。




「きい、取り敢えずジャージに着替えて探しましょう」




 ゆうの提案にきいは頷くのであった。



 


よろしければなのですが、評価などしてくださると嬉しいです。


私の別作品

「いらぬ神に祟りなし」連載中


「四季の四姉妹、そしてぼくの関わり方。」完結済み

「固茹卵は南洋でもマヨネーズによく似合う」完結済み

「甚だ不本意ながら女人と暮らすことに相成りました」完結済み

「墓場でdabada」完結済み 

「甚だ遺憾ながら、ぼくたちは彼の地へ飛ばされることに相成りました」完結済み

「使命ある異形たちには深い森が相応しい」完結済み

「空から来たりて杖を振る」完結済み

「その身にまとうは鬼子姫神」完結済み

「こころのこりエンドレス」完結済み

「沈黙のシスターとその戒律」完結済み


 も、よろしくお願いいたします。

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