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14.食事


「や、やった...?」

「おめでとうー!!アカリ!!」

「うおあっ!?びっくりした!!」


急に現れ、抱きついてくるミオちゃんに驚き尻餅をつく。


「えらいぞアカリ!頑張ったね!」


なでなでと頭を撫でてくる。なんかキャラ変わってない!?


「こ、こわかったぁ...って、普通にBランクモンスターいるじゃん!!死ぬかと思ったんだけど!?」

「ごめんごめん。でもさ、どう?途中から怖くなくなってたんじゃない?」

「...あ、確かに?」


最初は死ぬかもしれないってビビってたけど、戦いが進んでいくにつれ勝機が見えて...そこからは恐怖心が消えて、ただただ戦うことに夢中だった。我に返った今は怖さがまた込み上げてきているけど。


「ね?だから言ったでしょ。アカリは強くなるってさ」

「な、なんか腑に落ちない...」

「拗ねないでよ〜。でもそんなアカリも可愛いね」


依然なでなでと頭を撫で回してくるミオちゃん。私を猫か何かと勘違いしてない?


「あ、アカリ。あれを見て」

「ん?」


抱きしめられながら視線を彼女の指差す方へ向けた。見ればベノムグリズリーの亡骸が淡い光と共に消滅するところだった。


「...そっか。ここのモンスターは霊体だから、素材を入手したりレアアイテムがドロップしたりするわけじゃ無いんだ」

「そうね。でもあそこ...」


消えた霊体のその向こう。そこには赤い果物のなる木々が一面に生い茂っていた。


「わあ!何これ!?」

「どう、食べられそう?」

「待って、いま鑑定する!」


《ブラッドピーチ》

・ダンジョン【黄泉の国】にしか生成しない、真っ赤な果実。実は食べると天へ召されそうになるほど美味いといわれている。その希少性から高値で取引される。ピーチと名がついているが、桃ではない。似ているが。


「食べると美味いって!!」

「ふふ、それは良かった」


ここでしか取れない果物かぁ。だけに高く売れるんだろうな。仕入れてぇ〜。これつかえば一攫千金じゃないの?いいなあ。


って、採れば良いじゃん!!アイテムボックスに突っ込めば良いじゃん!!


「...よし、売るか」

「食べないの!?」








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