04 思案
「……間違っていたのかも知れません」
プリナさん?
「サイリさんだけに一家の主人としての責務を負わせるのではなく、私も出来ることを頑張らないと……」
……
「ここでの生活が楽しすぎて忘れてしまっていましたが、私がサイリさんと出会ったのは、一人前の大人の女性として出来ることを探していたから……」
…………
「だから、もしよろしければ、これからは、サイリさんと……一緒に……何か出来たらなって……」
いっしょに……
「いかがでしょう……」
プリナさんには悪いけど……
「……」
いえ、違いますって。
いっしょに仕事したくないっていうんじゃないんです。
その、プリナさんはこの家にいてくれた方がうれしいって言うか、
僕が家に帰ってきた時にプリナさんがおかえりなさいって出迎えてくれるのが何よりうれしいって言うか。
つまり、ずっとそうしてほしいって言うか、
あれ、僕、なに言っちゃってるのかな……
「……」
……
「あれってアレだよね、イリーシャ……」
「これからもずっとそばにいてほしい、と言う告白、そして熱く見つめ合うふたり」
「正にあれこそが、プロポーズのあるべき姿なのですよ、スーミャ……」
……おかしいな。
仕事について真面目に考えて、
みんなと真剣に話し合っていたら、
いつの間にかプロポーズになってるし、
みんな、顔が真っ赤だし、
プリナさん、泣きそうだし、
僕は……