帰還
これ以上することはない。二人は帰還する。
「ドクトル?」
「あぁ、戻ってきた」
「それで、次はどうされますか?」
「ナディア、敵の座標が分かった。サイト0-2-4-1付近の宙域を航行中だそうだ。正確な位置は空域飛行中のタイプ・シックスを追いかければわかる」
「ドクトル、すごい汗ですよ大丈夫ですか?」
「あぁ、何回か死んだがもう大丈夫だ」
「それで、どうやってわかったのですか?」
「このPLDに姫様がいたんだが、そいつらから聞いた」
「やりましたね!」
シュバルトシトラには、ナディアの純粋な笑顔が眩しく思えた。
「もう、我々がすべきことはありません。帰投しますよ?」
「あぁ、戻ろう。俺たちの故郷へ」
《ヴィーナスMC、こちらゴールドハニー101、ミッション・コンプリート》
《ゴールドハニー101、こちらヴィーナスMC、コード照会》
《こちらゴールドハニー101、毘沙門天は微笑む。繰り返す、毘沙門天は微笑む》
《ゴールドハニー101、了解した》
《ヴィーナスMC、こちらゴールドハニー101、リクエスト・RTB》
《帰還を許可する》
《リクエスト・ゲートウェイ》
《要請受諾。帰還座標を知らせる、相対座標…》
シュバルトシトラが思っていた答えとは全く異なるけれど、それでもみんなが幸せになる道はあるらしい。シュバルトシトラが思っていたのとは全く違う道筋だったけど、それでも納得できる終わりがあるらしい。シュバルトシトラの思い描いた格好良さとは全く別のストーリーだったけど、それでも良いと言ってくれる人がいる。最初はそんなつもりなかったはずなのに、いつの間にか好きになった人がいる。




