表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暴食の粘魔  作者: お猫様
15/41

15話

とりあえず狼達を倒したけど、この階段降りるべきかな?

今までの感じで行くなら、敵が急激に強くなることは無いはずだ。でもさっきの狼達や今までの狼達のを行動を見るに、このダンジョンは何者かが管理している可能性は高い。

下に続く階段に向かう道を通っている時だけそれまで逃げていた狼達が立ち向かってきたり、階段を守っていたり、狼達の行動は自分の意志で行ってるように見えない。

野生の狼だったらその方向に自分たちの家があったり子供がいれば、それらを守ろうと立ち塞がるかもしれないけど、この階層で見かけた狼は、目測だけど、傷を除けば個体差は全くと言っていいほど無い。

このあたりからここに居る狼達は、親が子供を産んで増えるような、自然的な増え方じゃないことが予想できる。だから家や子供を守ろうとして立ち塞がったってのは、まずないだろう。


ってことは、やっぱりこの狼達は上位者の命令を受けて立ち塞がっていた可能性が高い。実際狼は大狼に従っていたから、上位者を上位者として認識して命令を聞くぐらいの知能はあるはずだ。

大狼も一緒に立ちふさがっていた当たり、狼や大狼に命令を聞かせることのできる支配者的な奴がいるってことになる。

ただまあそいつは、よほどの馬鹿じゃない限り僕より弱いはずだ。狼達じゃ勝ち目無いのはわかってるんだし、僕より強いなら直接僕を殺しにくればいいわけだしね。

それでも相手は僕を下の階層に進ませたくないらしいし、この階段の先で何か仕掛けている可能性は高い。

例えば第三層のモンスターたちを集めて待ち伏せしてるとかね。

とりあえずまあ、警戒しておきますかね。スライムの体は三百六十度見ることができるし、ローブのフードを外しておけば、相手が透明でもない限りは不意打ちはまず受けないだろう。

一応手も触手剣に変えて、毒も分泌しておこう。魔法使い系のモンスターがいても魔法を使う前に殺してしまえばいいわけだし、毒を分泌しておけば一発で殺しきれなくても毒で確殺できるはずだ。


階段を降り終わると、間髪入れずに三つの炎でできた矢。それぞれの方向に意識を向ければ、身窄らしい木の杖を持ったゴブリンが立っている。さながらゴブリンメイジってとこかな?それと同時に、大狼四匹、ゴブリンウォリアーだと思われるゴブリンが三匹、が見える。


それは置いておいて、今は炎の矢だ。ただこれは予想していた攻撃だし、対処法もいくつか考えてある。前回受けたとときからの予想だから、絶対にそれで対処できるとは限らないけど。

くらってもすぐ再生するだろうけど、ローブを焼かれたりしても嫌だし、それぞれに触手剣を一本ずつぶつけて防ぐ。

炎の矢がぶつかった部分は蒸発したけど、すぐに再生される。

ついでに反撃として、三本の触手剣を炎の矢が飛んできた方向に向かって伸ばす。もちろん毒の分泌も忘れない。一匹は頭を貫いて、残りの二匹はかすっただけだったけど、毒の効果で間もなく死ぬだろう。

触手剣が三本伸びきっているタイミングで、大狼四匹が突っ込んでくる。

これも残っていた触手で大狼たちを捕まえて、そのまま捕食。大狼を捕食している間に、ゴブリンウォリアーにも触手剣を伸ばす。毒を分泌しておけばかすらせるだけでいいわけだし、かすらせるぐらいなら簡単だ。これでゴブリンウォリアーも撃破っと。

全部の敵が動かなくなったのを確認して、全部の死体や持っていたものを捕食する。


《経験値が一定に達しました。Lv8⊳Lv9に上昇しました。》

《経験値が一定に達しました。Lv9⊳Lv10に上昇しました。》

《レベルが一定に達したため、進化が可能になりました。》


おお!ついに次の進化ができるようになった!進化先が気になるところだけど、とりあえず安全確保だけするか。

この先は見える範囲だとずっと一本道みたいだし、安全確認ついでに進んでみるか。進化先を選んでる間に襲われたりしたら嫌だしね。


しばらく進んでも他のモンスターが出てこないあたり、最初の集団が敵の切り札かな?

階段を下りてきたところを最高戦力で奇襲をかけて、一気に倒しちゃおうみたいな。ゴブリンや狼みたいな雑魚がいなかったし、敵も少数先鋭で攻撃してきたんだろうね。

正直言って敵にもっと魔法が使えるやつがいたらやばかったな。もしいたらローブがどうこうとか言っている暇は無かったし、それどころか死んでたかもしれない。

そうだな...ゴブリンメイジが二十匹くらいいたら危なかった。そのぐらいいても対処する方法が考えてないわけじゃないけど、それで実際に対処しきれる保証はないしね。


お、前のほうになんか見えてきた。あれは...扉?ちょっと近寄ってみるか。

近寄ってみ分かったけど、この扉でかくない?

形状は両開きの扉で、片側だけでも二メートル、高さは五メートルはあると思う。黒く重厚感のある扉には無数の棘があしらわれ、まるでその先に行く者を拒むような重圧がある。

ゲームの知識をもとに考えるならボス部屋ってところか?いやでも強いやつがいるなら奇襲の時に連れてくればいいわけだし...仮に今までより格段に強いような奴がいるなら、そもそも奇襲が威力偵察だった場合もあるか。

さてさてどうするか...


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ