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陸の孤島
大広間で今後の検討を皆でする。
当然ながら、外部への連絡を取ろうとする。
だが、そこは山奥にあるので、当然の如く電波は圏外。
華さんが自慢げに衛星電話の説明をしていたが、
それも華さんの部屋と使用人寮で血塗れのぐしゃぐしゃだった。
ここにも吹雪だったので、迎えのヘリで来た。
しかも、また吹雪が始まっていた。
少し危険だが、私達は外に出て助けを求めることにした。
使用人達の車を見てみる。
タイヤが鋭利な刃物でズタズタにされている。
山の谷間にただ一つの橋は、谷底に落とされていた。
私達はまた大広間で頭を抱えていた。
まさに、ここは陸の孤島だった。
私達は旅行に出る、と言って出て来たので、
助けが来るのはだいぶ先になるだろう。
ここまで『出来ている』と、まるで小説のようだ。
――――まさに私達は恰好の獲物だった。
殺人犯の。
意外とクリスマスに間に合う希望が・・・!!
でも、この結末きっと読者様に叱られるでしょう。
そもそもクリスマスにミステリーって、どんだけ無茶ぶり?!!