remember#
少し導入的なのがありますが、回想回です。
空と快人は、砂波との約束事という任務を達成した。
家のすぐ近くにつくと、少しだけ年の離れた弟「海野 幸」が、部活帰りなのか大きな鞄を下げてドアの前にいた。だが、こちらには、気づいていないようだ。彼は、おそらくカギを忘れたのだろう。
それを見て空が、ため息をすると快人はまるで自分の事であるかのようにビクッと大きく揺れた。それを空は、見逃さなかった。
「もしかして、快t」
「ごめん!!俺も忘れた!!!」
言い終わる前に謝られた。驚きだ。快人の大声でこちらに気づき
幸は、安堵の表情を浮かべた。
カギを開けてなかに入ると内は暗く寂しい雰囲気が出ていた。
まぁ、男ばかりの家とは、そういうものなのだろう (?)
「お兄ちゃんたち!!カギをかけてくれたお礼に夜ご飯の準備しておくから、お兄ちゃんたちは、ほかのことやってていいよ!!」
「お言葉に甘えさせてもらおう」
「ありがとね!!幸ちゃん!!」
あれは、小学生のころだった。
N市への移動教室の話なので6年生のころのはずだ。
いつも砂波は、班を決めるときに取り残されていた。
理由は、簡単。小学生の頃も容姿端麗であった空と快人といつも一緒にいたからだ。
女子特有の「あたしの○○君なのに」や「いつも○○君と一緒にいてうざいんだよね」というやつだった。しかも、(もちろん砂波は、嫌がっていないが)山野兄弟が、いつも砂波の近くにいたのだ。幼なじみということや好きだったから、という点も含めて。
なぜだろう。もうすこし・・・。あと少しなのに思い出せない。
下校の話は、次の話にでも・・・。