remember1
-記憶-
それは、日が経つに連れて欠けていく一種のパズルのようなものだ。
決して、決して、すべてを埋めることのできないパズル。
あなたには、欠けてほしくないピースは、ありますか??
冬の香りがして、高くなった空
彼女たちは、来年にはもう大学受験であることをさりげなく現実逃避している時期だ。
キーンコーンカーンコーン
無機質になり響く北成見高校のチャイムだ。
彼女は、このチャイムが嫌いだった。
その彼女とは、北成見高校2年 海野 砂波である。
次の授業は、科学だった。
授業の準備を今更ながらしていると......。
砂波はふと、違和感覚えた。
なぜなら、教室には、誰もいないからだ。
砂波は移動の科学だと忘れていた。
大慌てで第一科学室に向かっている途中......
どこからか懐かしい声がした。
?「砂波!!!」
?「スナハちゃーん☆」
砂波は、大慌てだったが、その声を聞いたらとたんに脚を止めた......。
砂波を呼んだ声の主は、中学の双子の同級生
北成見高校2年? 山野 空と山野 快人だった
スポーツ万能で成績優秀。しかも、これ以上ないくらいイケメンで、モデル体型であった
空と快人は、中学では、一目おかれていた。が、中学卒業と共に福岡に引っ越してしまったのだ。
だが、なぜ、ここに空と快人がいるのだろうか......。
砂波「空、快!!ひさしぶり!!!あと、快??<<すなは>>じゃなくて<<さなみ>>!!わかった??」
快人「わかったよー!す・な・はちゃん!」
砂波「もう......。」
空「砂波。ひさしぶり」
快人「やっぱり、すなはちゃんは、北成だったんだね!!」
そう、北成見高校は、別名「北成」ともいわれている超名門校
(ちなみに、快人は、砂波の初恋の相手だったりもする。
もうひとつおまけでいっておくが、空と快の初恋の相手は、砂波だったりもする。)
砂波「何でわかったの??っていうかいつこっちに戻ってきたの??」
快人「それはね――」