表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

聖女様の話


まったく、ふざけないでほしいわ!

異世界に召喚されたことは良いのよ?もうあの煩い両親と会わなくて済むし、なにより千香が一緒なんだもの!!

全ての原因は両親よ!あの人つちったら、勝手に高校決めちゃうし、千香はお金が…って言ってそこを受けなかったし。ここ一年と半年は私にとって地獄のようだったわ!でもまぁ、千香のすすんだ高校と私の高校は隣同士だったかまだいいの!

数日前いつも通り私は一緒に帰るため千香が来るのを待ったわ!そして、千香もいつも通り早めに出てきてくれたの。私たちは仲良く手をつなぎながら帰り道を歩いていたわ。そしたら急に視界が真っ暗になって、気がつけば異世界。さっきも言ったけど、そこまでは良いのよ。

でもその先がいけないわ!!

あの糞王子ったら、千香を見た瞬間耳を赤くしたのよ!?しかも糞王子の上の王子も頬を染めてそっぽ向いたし!!ありえないわ!せっかく今まで千香に変な虫がつかないように裏で手を回してたってのに、これじゃ一からやり直しじゃないっ!!!でも千香の可愛さは異世界でも通用するのね。流石千香だわ!!

その後の王子たちの行動は早かったわ。

聖女は生涯神に仕えるため、結婚はできない。だから彼奴らは私を聖女にしたわ。勿論これは宣戦布告として受け取らせてもらったわ!それからの私は聖女としてもてる権限を最大限使って、彼奴らが千香に近づこうとするのを阻止してやったわ。

あぁ、でも千香って本当に良い香りね。この小さな胸も、くびれのない体も全て愛らしいわ。

こんなにも貴方を想っているのに、千香ったら、まだ冗談だと思っているの?でも、いつか私無しでは生きていけないようになるって信じてる…いえ、するわ。必ず。

でも、千香は彼奴らのことどう思ってるのかしら?

もし、千香が彼奴らのことを好きだと言ったら……ふふふ。

なのに、それを訊こうとしたら、思わぬ邪魔が入ったわ。糞王子よ。あの目、かなり覚悟している人間の目だわ。千香に告白でもする気?そんなことさせないわ。ごめんなさいね、千香。貴方を邪険に思ってるわけじゃないのよ?

そしたら千香ったら、目を輝かせて出て行ったわ。もしかして、誤解してる?ありえないわ!こんな奴!!それに目を輝かせるなんて…後でお仕置きが必要ね。

でも、その前に…。


「さあテリー王子。お座りくださいな。じーっくり、お話しましょうか?」





結果から言うわ。完勝よ。でも、糞王子もなかなか千香の魅力をわかっているわね。でも、気に入らないわ。いったいどこでそんな情報を手に入れたのかしら?天井裏にいた鼠?それとも、侍女長?まさか、あの料理人?あの人の作る料理は美味しいけど、あっちの味方をするならば、容赦しないわよ?ふふふ。


それにしても、千香ったら遅いわね。どうしたのかしら?





結局、千香が戻ってきたのはそれから数時間後。

とてもげっそりしていたから、侍女長にでも絞られたのかしら?

…っ気に入らないわ!千香ったら!また男の匂いがする!!あぁ、千香はこの匂いの男たちに微笑みかけたのかしら?それなら、この男たちは千香に落ちたと仮定しましょう。…明日からまた忙しくなるわ。

でも、やっぱり気に入らないわ。その匂い。


「千香?久しぶりに、一緒にお風呂に入りましょう?」


あぁ、恥らう貴方も可愛らしいわ。





あぁもう千香ったら!!あの数時間の間にどれだけの男たちを魅了したのかしら!!!

今日は千香のファンクラブが出来たの。会長は平凡な兵士だけど、メンバーには王子が三人と警備隊副隊長。総勢185人の大規模なファンクラブ。会長さんは、ここまでおおごとになるなんて思わなかったでしょうね?流石は千香ね。でもね、みんな?私たちが愛を紡ぐのにファンクラブなんてものいらないの。

だから……ふふふ。





あぁ、千香ったら!!また男の匂いを付けてきて!!!!



もっとぐだぐだ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ