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1章 出会いは始まり

 俺の名前は正純と書いて「まさずみ」と読む。

 なぜこんな名前になったかというと、親が決めたからとしか言いようがない。

 親が10年前に交通事故で死んで、そのあと施設で育てられた。

 耳元でよく街中で鳴っている「とうりゃんせ」が響いている。

 それと同時に、夕焼けの中で

 僕と思われる姿と一緒に手を繋いでいる誰か。

 

「正純どうしたんだ?」

 

 その声で一瞬にして、現実に戻された。

 隣には、友達の小林がいた。

 

 しばらく歩くと「せーじゅん」と金髪の蒼い目の少女が、僕のあだ名で呼んできた。しかしせーじゅんとは、昔のあだ名のようなもの。まぁ10年以上前の話だ。

 誰だあの露出狂の女。と小林が耳打ちをしてきた。

 確かに彼女は、白いワンピースのボタンを上から4つしかつけてなく、風に吹かれると肌が見えている。そしてスカートもはいているが、太股の真ん中より上である。たしかに露出狂だ。

 

 せーじゅん覚えてないの?と言って、右腕にしがみついてくる。

 

 俺は先に行ってる。と小林が走ってその場を立ち去った。

 

「無理もないよね」

 

 いつかわかるよ。と笑ってその場を、立ち去る謎の少女。

 

 

 放課後になると、教室にはまだ数人の生徒がいた。

「正純、あの子って彼女?」

 

「ちげーよ」

 これは本当だね。と黒瀬愛華くろせあいかが声を、かけてきた。

 

 耳元でまた「とうりゃんせ」が響いて、今度は空が夕日の赤ではなく、血のような赤みをおびた色に変化した。

 

 何これ。と教室にいる生徒が、騒ぎ出す。

 

「なんだかやばそうだ、早く逃げようぜ」

 

「わかった、僕は妹の教室に行ってみるよ、そしたら校庭で落ち合おう」

 二人とも頷いて、その場でわかれた。

 

 妹の真央まなかを見つけて、校庭に行き2人に落ち合った。

「状況は?」

「校舎がなんか赤い空に黒い月が覆われてる」

 せーじゅん、大丈夫?と背中から、朝の謎の少女の声が聞こえる。

「でた!正純の彼女」

 だから、彼女じゃない!と再び怒鳴る。

「私の名前は〝オーガスト〟だよせーじゅん」

「オーガスト?クトゥルフ神話の作り上げた一人ってこと」

「ま10年前だから覚えてないかぁ」

 10年前というと事故があった日とすぐに、記憶に直結できたがしかしオーガストという子は思い出せない。

 そうなんだ。と言って、本題に移るため話題を変えることにした。

「オーガスト、この状況を打開するには?」

「まぁ、私がどうにかするだけなんだけどね」

 まぁ、ここからは無名都市。とオーガストはニコニコして、走ってその場から立ち去って行った。

 

「なぁ、どういうことなの正純?」

「僕にもわからない」

 なぁ正純、この世界はどうなってる。と友達の小林琢磨こばやしたくまが話しかけてくる。

「わからない」

「まるでアニメみたいだな」

 これから、どうするのさ。と愛華が言う。

 彼女に任せてみない?と真央がいう。

「そうだね」

 

 体育館に入ると、そこには5人の人影があった。

 一人は少女、それ以外はわからない。

「よう、人形マキーナちゃん」

 なにか文句でも?と少しいらだった様子で、答えるオーガスト。

「文句なんてないさ」

「しかし、邪魔なでねぇ。さっさと消えてもらおうとおもうのぉ」

 やっておしまい。というと4つの影が襲ってくる。

「さっさと片付けるかな」

 金属製の非地球的生命体を象った機械な装飾がされている箱を出した。

「それは〝輝くトラペゾヘドロン〟か」

「まぁ、楽しめ」

 ふたを開けると、地球上のものではない黒いモノが出てくる。

「ニャルラトホテプか」

「そうだよ。私に力を」

 黒いものが、赤いラインのはいった黒い剣の形に変わるが、その剣は形をとどめていない。

 名状しがたき冒涜的贖罪の剣……。と少女がおびえた様子で、こちらを見ていた。

「もちろん、この剣がどんな性質を持ってるかわかるね」

「ああ、嫌なほどね……」

 4つの影が少女の合図にもう一回従うように、何も考えずに襲ってくる。

「見る限り、グールにナイトゴーントだね」

 4つの影を簡単に、切り裂いてゆく。

「あっけないわね」

 まぁ喜びな、命まではいただかないから。

 そういうと、世界が一気に明るくなる。

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