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孤独

作者: K.
掲載日:2005/06/11

悲しく切ない話です。

都立紅葉学園。

都内でも有名な不良学園に俺は今年の春、入学する。

俺の名前は丹波弥生。

小学生の頃は女みたいな名前のお陰で上級生や同級生、時には下級生にまでからかわれた。

俺はその頃とんでも無く精神状態が不安定で、からかった奴は誰であろうと体育館倉庫の中でリンチして目が腫れて血の涙が出るくらい顔面を殴りつけた。

相手が男だろうが女だろうが関係なかった。

高学年になると俺は女を体育館倉庫に無理矢理連れ込んでレイプまがいの事を散々やった。

当然の事ながら俺は学校に居場所なんて無かった。

やられた事を親にちくった奴のお陰で散々な事を先生からも保護者からもクラスメートからも言われた。

しまいには危険だからとクラスまで移されて、俺は独りきりになった。

母親はストレスが溜りに溜って、自分で自分の腹をナイフで刺して死んだ。

それから今まで優しかった親父は嘘のように豹変し、毎日俺を殴り続けた。

ろくに仕事もせず、パチンコと女に手を出して借金まみれになった。

俺のせいで家族はおかしくなった。

そんな事を全く俺は感じず、父親に殴られる痛みを学校で発散した。

学校では俺が廊下を通るだけでみんなが沈んだ顔をした。

俺だけの教室には悪口の書かれた紙屑が散らばっている。

壁には無数の落書き。

机には死ねと彫刻刀で彫られていた。

初めはムカついて生徒を手辺り次第殴っていたが、段々虚しくなってきて何をされても何も感じなくなった。

家では父親に殴られ、学校では生徒を殴る。

それの繰り返し。

何故俺は生まれてきたのか。

その言葉ばかりが頭を駆け巡る。

人に迷惑をかけ、人を泣かせ、人に恨まれるだけの存在なら何故俺は生まれてきたのか。

毎日がくだらなく感じた。

生きる事に意味などないと悟った。

自分で死んだら敗者になる。

母親のようにはなりたくないとも思っていた。

生きても死んでもどうせ何も変わらない。

俺は何なのか。

人は何の為に生きるのか。

小学六年生にして俺は、生きる事は意味のない事、死んでも変わらない事を悟った。

父親はどんどん借金がたまり、とうとう首を吊った。

俺は親父も敗者だと、親父を見ながら笑った。

喉が裂けるくらい大声で笑った。

次第に涙が出た。

母親が死んだ時ですら流さなかった涙が久しぶりに出たのだ。

やはり小学六年生の子供。

独りになるには余りにも小さかった。

誰だって独りは恐い。俺は一番それを知っていたのかも知れない。

どうでしたか?暗くて寂しい話ですが何か感じてくれたら幸いです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 確かに寂しい話ですが、名前だけでそれだけひどいことをするようになるのも、弱い人間である気がします。 小学六年生にして生きても死んでも変わらないと悟ったとありますが、それって早いのでしょうか……
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