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ヨルノオト。

****




夜になると、ガタンガタンと電車の走る音が聞こえてくる。


線路から遠く離れたこの家にまで届く音。


夜の澄みきった空気のせいなのか、丘という地形が反響させているのか、単に昼間の騒々しい音が隠していたのか定かではない。


ただひとつ目の前にある事実は、夜にだけ出会える音があるということ。



そうか。


これが夜の音なんだ、きっとそうに違いない。



壁時計を見ると時刻は24時6分。


もうすぐだ。

もうすぐで夜の音が僕の町にもやってくる。



瞳を閉じて、今日あったことを思い出す。


思いがけない再会。

優しい声。

野菜いっぱいのポトフ。

偶然のマジックアワー。


そんなことを考えていると、突然夜風がふき、鼻をツンとさせた。

冷たくて、なんだか懐かしい。




24時8分。


ガタンガタン。


夜の音が今日も遠くから響いてきた。





****

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