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笑い方がハイジと一緒だ。下品なとこもアイツそっくり!!



この人すっごいやりづらい。苦手だ……。





「カワイーね、耳まで真っ赤になっちゃってよォ」





もうイヤだ。一刻も早くここから逃げ出したい。



だいたい私を呼び出しておいて、ハイジも白鷹先輩もいないってどういうこと!?



私、なんでこんな変態キンパツを相手にしなきゃいけないのよ!!




「あんまイジめちゃ可哀相だろ、タイガ」

「そうっスよ、白鷹さん怒らせたらヤバいっスから」



「うっせーな、ビビってんじゃねえよてめえら」




他のヤンキーさん達のそんな言葉も、変態キンパツにはどうでもいいことらしい。私は早く白鷹先輩が来てくれることを祈った。




そんな祈りが通じたのか、ガラッと大教室の戸が開いた。




現れたのは──待ち望んでいた、白鷹先輩だった。



「どこ行ってたんだオメーはよォ。愛しのペットちゃんがお待ちかねだぞ」



両手に何か荷物をいっぱい抱えて入ってきた、白鷹先輩。



そんな先輩に、黒羽先輩が呆れたような視線をやる。


白鷹先輩に会うのは、学校中が大騒ぎになったあの時以来だった。

初めて彼と会った時はどんなにすごい人か知らなかったけど、今じゃとっても影響力のある人なんだってわかってしまった。



だから、何となく萎縮してしまう。どうしてこんな人と、私が会っているのか。



変な人だと思ってたけど……今もそれは変わらないけど、ホントのとこどうなんだろ。



ヤンキーのボスなんだから、やっぱり怖い人なのかな……。




「トラ、どいて」


「あ?なんでだよ、そっち座れよ」




私の隣に座っている黒羽先輩を見下ろす白鷹先輩は、なんだか不機嫌そうだった。



……あれ、なんで黒羽先輩が「トラ」なんだろう。



むすっとしている白鷹先輩に、向かいのソファーに座れと促す黒羽先輩。


でも白鷹先輩は譲らない。



「あ、私そっち行きますから、ここどうぞ」



こう着状態の二人に、私は席を立って向かいのソファーにまわった。



っていうか……こんなことで争わないでほしいな……小学生じゃないんだから。




すると、なぜか白鷹先輩は私の隣にどすんと腰を下ろした。



何なんだ、あっちに座りたかったんじゃないんだろうか。



「ははーんわかったぞお前。タマの横に座りたかったんだろう」



へ?



黒羽先輩のセリフに、思わず私は白鷹先輩を見てしまった。



その横顔は無表情で、何を考えてるのかはわからなかったけど、綺麗だなと見惚れてしまっていた。



「そうかそうか、そんなにタマちゃんが気に入ったか。じゃあよ、イイコト教えてやるよ」



ニッと口の端を持ち上げる、黒羽先輩。




コイツまさか……!!




「タマちゃんはバージンなんだとよ!よかったな~、お前に汚されたいらしいぜ?」


「ちょ、ちょっと何てこと言うんですか!!」




あんたこそ、そのお口縫ったほうがいいんじゃないの!?私が縫ってやるわ、ブスブスっとまつり縫いでな!!



それにそんなこと言ったら、白鷹先輩がまた鼻から出血を……!!




「当たり前だろ、俺のなんだから。誰にも渡さねえよ」




……え?



……先輩、今……なんて?



予想に反して、白鷹先輩は涼しい顔で答えた。


黒羽先輩も想定外の反応に驚いたのか、ぽかんと口を開けていた。

下唇に吸っていたタバコが乗っかっていたけど、落ちそうになって慌てて持ち直していた。



もしも……もしも私が白鷹先輩のペットじゃなく、一人の女として見られていたなら、さっきのセリフは胸キュンものだ。



いや、胸キュンどころじゃない。脳天ズキュンだ。あの世へ一直線だろう。



ああでも……ペットじゃなかったら、こんなこと言ってもらえないんだろうな。女嫌いなんだし。



なんて悲しい運命……!!




「タマ、お前のために買ってきた」




おもむろに白鷹先輩は、抱えていた袋にパンパンに詰まっていた物を、テーブルの上にばさっと広げた。



ええっ、何!?私のために何を買ってきてくれたの!!?



やだ、アクセサリーとかかしら!先輩ったら、そっけないフリして女心をよく理解してるのね!!



少しドキドキしながら、私は先輩が買ってきた物が何なのか確かめようと、テーブルに視線を下ろした。






そこには大量の犬用の首輪が、散乱していた。




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