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一,エピローグのような何か


「くっふふふふっ、もう、面白すぎっ」


この状況を上から見るとこう。

片方は茶色のローブを被った人。ずっと立ったまま笑い転げているほう。

もう一方は悪役王女、いや追放王女の方が正しいかな?つい先ほど国外に放り込まれたお姫様だ。


座り込んでローブの人を見上げている。

………この状況で笑えるのはきっとこの子だけだろう。

追放された王女の前で笑い転げるなんて皮肉でしかない。

それに彼女の後ろに広がるのは魔物の森だ。

下手したら死ぬのに彼女ったら

「あーむりもうおもろすぎて、ぁうふ」




紅宝国第一王女、リンカーラ・モルタリア。彼女は王族では珍しく魔力を一切持たない。王族にとって魔力は英雄の血を継ぐ証明で誇り、持たないものは一家の恥とされている。リンカーラ・モルタリアは魔力を一切持っていなかった。いわば「無能王女」だ。

そんな彼女だが愛する人がいた。異世界から召喚された勇者だ。彼女の望みは第一王女として勇者の婚約者になることで叶ったように思われたが、勇者は無能王女より聖女であるリンカーラの妹、ユインロウハと仲が良かった。結果、嫉妬に狂った第一王女は妹の殺人未遂を起こし国外追放となったのだった。




「いやっもう想像以上で、ちょっと待ちなさい、あと30秒。」

流石の王女もドン引きするほど笑い転げている。

「ハーフゥー、ok落ち着いた。にしても傑作だったわ。やっとここから抜け出せる。」

ローブの女は動きだす。

合わせて王女も立ち上がる。

「少し悪いことをしたわね。でも私が王女だったら爵位をあげたいくらい。」

なーんて皮肉な冗談を、と彼女はローブのフードを取る。

夜空に月光が反射し彼女を照らす。




彼女は紛れもない第一王女リンカーラ・モルタリア本人であった。




青い目も銀色の髪もエメラルドのメッシュも、姿形そのものが第一王女である。

「それはどうも、元第一王女様。」

ならば王女の格好をして追放されたのは誰か?

影武者とわかった追放王女はカツラを脱ぎ捨てる。銀髪のカツラの下から長い紺色の前髪がのぞく。

「良かったわよ、リョースゲイル。」

「もうやりたくないな、リンカーラ。」

なんで軽口を叩きながら二人は魔物の森に姿を消した。

この物語は悪役王女の国外追放から始まる。






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