表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/30

15・リアルに視界が……。

「んん・・・・・・?」

肌寒くて起きたらそこはどうやら膝枕の上らしかった。

「あ・・・・・・起きた・・・・・・起きたなら、早くどいてくれない?足がしびれてきたわ。」

「ごめん・・・・・・あれ?俺。」

「そこに落ちてる本が頭に直撃して倒れたから、頭は上に上げておいたほうが良いのかと思ったのだけど・・・・・・やってみると恥ずかしいものね。」

かすかに頬を染めて俺から顔をそらす桜木さん。

本ってことは・・・・・・また菊谷か!?あのやろう!!

本を手にしたとたんメモが落ちてそこにはこう書かれていた。

“梅原さんから聞いたわよ!あんた、梅原さんも振ったんだって!?あたしたち、同盟組むことにしたの!あんたのこと、まだまだあきらめないわ!たっぷりからかってやるから覚悟なさい!!それに、桜木さんとくっつこうったてそうはさせないんだから!!”

・・・・・・なんだぁぁぁぁあ!?このめちゃくちゃ自己中な内容はぁぁぁ!?

ってことは・・・・・・今かすかに聞こえる誰かが走ってくる音も・・・・・・。

「たぁきぃぃぃのぉぉぉぉおおおお!!?」

鬼のように髪の毛を逆なでた梅原が走ってきて俺は思わず逃げた。

今から逃げれば追いつけない!!はずだ!!

が、その考え甘く、追いつかれ、とび蹴りをくらった。

「あたしから逃げようなんて一億万年はえぇんだよっ!!」

「ぐるじぃぃぃいいいいい!」

背骨、折れたんじゃないか!?

ほんとに折れたんじゃないのか!?

「ああん?よわっちぃなぁ。」

そう言って俺の胸倉をつかんで起こされた。

「し、しぬぅぅぅうう!!」

「死んじまえ!!」

ひ、ひどっ!!

つーか、いつまで胸倉つかんでんだよ!?こいつ!!

「死んじまえ!どうせあたしたちを見ないのなら殺してやるぅううう!!」

梅原の笑った顔が怖いのと同時に首を絞められ、リアルに殺されそうだった。

死んじまえって二回も言った!しかも、殺してやるって言った!!

しかもひでぇぇぇえ!!なんだよ!?あたしたちを見ないならって!!思ったんだけど、菊谷も梅原もどっちも自己中すぎんだろ!?

こんな暴力的にあたしを見ろ!みたいなこと言われても恋愛対象に見れるわけねぇだろ!!

どうして俺の周りはこうひどい女が多いんだよ!?

あ、ヤベ・・・・・・リアルに視界かすんできた・・・・・・。

「なぁんてね。」

梅原は下を出して笑うと俺を放した。

俺はその場に崩れ落ち、咳き込んだ。

「ゲホッ!!ゴホッ!なぁんて・・・・・・ゴホゴホ・・・・・・じゃねぇよ!!」

涙目になったら、肩にポンと手を置かれ、俺は上を向いた・・・・・・その瞬間、何が起こったのかわかんなかった。

ただ、めちゃくちゃ梅原の顔が近くて、近いだけじゃなくて、口が思いっきり触れてて・・・・・・。

「っ!!?」

後ずさりながら梅原から離れた。

「ふふふ・・・・・・いただき・・・・・・♪」

そういいながら手の甲で口を押さえる梅原が一瞬逆行で女吸血鬼に見えた。

って、本物の吸血鬼なんてあったことねぇけど。

その瞬間に菊谷がどっから駆けつけたのかスゴイ声を上げた。

「あぁぁぁああああ!!ひどい!!抜け駆けはなしじゃない!?梅原さん!!」

うん・・・・・・なんか、もういい。もういいからどいてくれ。

どうせ俺は先生に“彼氏と間違われて”ファーストキス奪われたような男ですよぉ・・・・・・(泣)

はぁ・・・・・・ファーストキスって結構重要じゃない?ねぇ重要じゃない?

もう過ぎたことだし・・・・・・しかたないっちゃ仕方ないか。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ