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第17話 ミアの過去(寂)

今回は区切り的に少し短いです。

それではお楽しみください!


時は遡り数時間前。


「うっうっ、、」


ミアは気絶から目を覚ました。


「ここは、、、?」

「ちっ、目を覚ましたか」


ミアは寝ぼけた顔で声のする方を見ると、お面を被った人たちに取り囲まれていた。


「あなた達はだ~れ?」


目を擦りながら聞く。だが、お面の人達から返答はなかった。


「まだ、あれまで時間もありますしどうしますか?」

「どうしようもなにもどうせ逃げられないんだ。見張っておけ」


2人の会話を聞きながら寝ぼけからハッキリするとお面の人たちの姿をミアはしっかりと見た。その姿を見た途端、母が行っては行けないという方向にいた人たちと一致した。


「はっ!!!!」


恐怖で声が漏れたが、両手で口を押さえた。お面の人たちが一斉にミアの方を向く。


「どうした?」


1人がしゃがみながらミアに尋ねる。なんでもないと言うようにミアは首を勢いよく横に振る。


「本当によくわからない生き物だな。子供っていうのは」


呆れたように吐き捨てた。


(なんで、この人たちがいるの?夜はお父さんと一緒にいて、朝はお散歩する約束だったのに、、お父さんはどこなの?)


「あ、あの~」


ミアが勇気を出して話しかけるとしゃがんでいる人が面倒くさそうに答える。


「なんだ?」

「お父さんはどこですか?今日はお散歩する約束だったの」


その言葉を聞くと周りにいる人たちが腹を抱えて大笑いした。


「がははは!!そうかそうか!お嬢ちゃんはお散歩に行く予定だったのか!だけど、残念だな!父さんは自分が死にたくないから、お嬢ちゃんを生け贄にしたんだよ!」


お面の一人が嘘をつくと、周りも笑いながらそれに便乗した。


「そうだそうだ!お前の父さんが袋に入っている君を差し出して、逃げたんだよ。お前は生け贄にされたんだ!!」

「えっ、、、?嘘だよね、、?」


ミアは声を震わせて聞き返した。


「嘘なんかつくもんか!現に君はお散歩じゃなくて、俺たちといるじゃないか!」


笑い声がより一層大きくなる。


(そんなはずは無い。お父さんがそんなことするわけない)


ミアが両手と唇を強く噛みしめていた。父を弱いもののように言われたことが悔しかった。ミアはお面の人が言うことは本当なのか、道はわからないが家に帰るために急に走り出した。


「あっ、おい!待て!」


お面の人は急いでミアを追いかけすぐに捕まえた。


「はなせはなせ!!」


ミアは手をブンブン振り回した。大人しくしないミアに我慢の限界になった。


「大人しくしろ!!大人しくしないならこうだ!」

「ぐふっ、、、!」


ミアのお腹めがけておもいっきりアッパーをした。ミアの目は白くなってしまい意識を飛ばしてしまった。


「おまっ、死んだらどうするんだよ!今日の対象者だぞ!」

「うるせーな。このまま暴れられても面倒だから意識を飛ばしただけだっつーの。ほら、戻んぞ。」


お面の人はミアを担ぎ元の場所に戻っていった。

それからミアは「お祭り」が開始される夕方になるまで目を覚ますことはなかった。





(あ~、やっぱりお父さんには捨てられたのかな、、助けにも来てくれないし、、。)


ミアの目からは生気がなくなっていた。時間になるとミアは「お祭り」の場所に連れていかれた。


「ほら行くぞ。おっとその前に、、、」


お面の人はミアになにかをした。するとそこからミアは何も聞こえなくなった。そこからはされるがままに歩いた。


(お父さん。お母さん。なんで、私を置いていったの、、、)


生け贄の儀式が始まり、六芒星がミアの周りから浮かび上がると、目の前が真っ白になり、目からは涙がこぼれた。






「なんだあれは」


家族は目の前に現れた死神が娘に入っていくのを見ていた。そして、そのミアの目は真っ白になっており、自分の娘が人殺しをしているところを眺めているしかできなかった。


「ミア、、、」


母は小さく名前を呼んだ。

ミアがお面の人たちを全員殺し終わると、家族の方を見て、ゆっくりと宙に浮きながら近づいてきた。家族はその姿を息を飲んで見ていた。

ミアは目の前に来ると家族に話しかけた。


「オマエタチもアイツラのナカマか?」

「い、いや、違う。俺たちはあいつらに捕まっていただけだ」


父が少し震えながら答える。


「ソウカ。わかった」


ミアはそう言うと、どこかに行こうとした。


「あっ、、待ってくれ!!」


父が咄嗟にミアを呼び止める。


「なんだ。」


死神はミアの体に慣れてきたのか少しずつ流暢に話せるようになってきている。


「ミアを返してくれないか、、??」

「それは無理だ」


ミアはハッキリと答えた。


「私はここに召喚されたんだ。ここから出たら私が死んでしまう。理解できたか?」

「ミアが生きていける方法は無いのか、、?」


ミアは考え込み、少しすると口を開いた。


「あることにはあるが、そこまでする私のメリットがない」


父はどうしたら良いかミアを見ながら考えていた。すると父の目にあるものが映った。


「!!!!」


父は母にそれを見るように言い、それを見た母は、目を大きく開け口を両手で隠した。

2人は凄い笑顔になり、顔を見合わせて人生で一番の幸せの顔をした。


「これからする俺たちの選択は間違っていないのかもしれないな」

「そうね」


2人は覚悟を決め、死神に話しかけた。


「たしか、お前は死神だったな。この交換条件はどうだ。」


父はその内容を死神に伝えると、死神はその条件を飲むことにした。




それからどれくらいの月日が経ったのかわからないが、ミアはあの日から長い間夢を見ているような感覚になっていた。長い夢の最後には骸骨が出てきて、ミアに話しかけてきた。


「私は死神、ラ・モルだ。私からはお前を生かすための条件を言いに来た。拒否は受け付けない」


ミアは珍しく黙って聞いていた。


「まず1つ目。私が好きな時に私が表に出る。2つ目。私の食事は魂だ。だから、お前の体を使って殺しをさせてもらう。そして、最後にここまで好きなようにさせてもらう変わりに、私の力を少しだけ貸そう。」


話を全部聞くとミアの意識は回復して、目を覚ました。周りを見渡したが見たことのない場所にいて、建物は崩壊していた。




場面は現代に戻る。


「それから私は一人で生きてきたわ。意識が私のなかにいるこいつと変わると村や町が半壊していて、同じ場所に長く住むことはしないようにしたわ。」


「そんなことがあったの、、」


リーリエはくらい顔をした。自分達の一族以外にもそれぞれに大小辛いことがあることを知った。


「ごめん、、私、自分のことでいっぱいになっちゃってミアに当たっちゃった」


ミアはううんと首を横に振る。


「まぁまぁ、私も偉そうに言ってるけど、長く生きてるから一周回って諦めも入ってるからさ」


満面の笑みをリーリエに向ける。


「今もその死神が表に出てきたりするの?」

「今はしないよ。前に私を助けたいと思ってくれた魔法使いみたいな人が死神を私の中に封印してくれたの。だけだ、死神とも長い付き合いだから、人間の魂はあげられないけど、私が食べるために殺した動物の魂を持っていってあげてるんだ。私の意図で会ったりできるし、死神から呼ばれたりもするから、よく話してるよ。ただ、封印してるから身動きがあまりとれなくて怒ってるけどね」


ミアは胸に手を当てながら苦笑いをした。


「でもね、私は死神のことが気になるし、仲良くなりたいと思ってるから色々と頑張ってるんだ!」


リーリエはミアの言動や表情を見て感心した。急に両親と離れ離れになり、死神が直接的に悪くないとは言え、離れる原因となった死神と仲良くしていることに。

ミアはリーリエに近づいてきた。


「まっ、私は不幸比べをしたい訳じゃないし、比べるものでもないと思ってるわ。ただ、みんななにかしら抱えて生きていると思うの。だから、私が一緒にいられる間はあなたの悩み、辛さを少しでも分けてほしいの。一緒に解決方法を探してあげる。ね?」


ミアはリーリエに顔を近づけ、ウインクをした。なんだかリーリエは胸の辺りが暖かくなった。この人なら信用しても良い。そんな風に思えた。


「ありがとう。そしたら次は私の番ね」


リーリエは自分の過去について初めて話をした。アベクさんの所での生活、サペンとの出会い、村の人からの迫害、アベクさん達が本当の両親ではないこと、、、


「そんなことがあったの、、。両親と離れ離れっていう点では私たち同じかもね!」


ミアはあえて明るく振る舞った。


「そうかもね!」


それにリーリエも笑顔で答えた。


「それじゃああのペンギン君も待ってることだろうし、帰ろうか!帰りが遅くなると、「また僕を1人にして!」って怒ってきそうだし」


サペンの真似をミアがしたがなかなかのクオリティだった。


「ぷふっ、そっくり」


リーリエは思わず吹き出してしまった。二人は夕日に背を向け、家路を急いだ。空には今日も元気に鳥が飛んでいた。

社会人って本当に大変だなと思うこの頃。働いている皆様、学生をしている皆様、本当にすごいです!!!

本当にお疲れ様です!!

皆様の楽しみや癒しにこの小説がなれたら幸いです!!



いいね、コメント、感想お待ちしています!

このキャラが好き!とか、ここが読みにくかったなど、あればぜひ!!


貴重なお時間を使っていただきましてありがとうございます。


それでは次の話でお会いしましょう!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 最後でじんわり温かくなった。
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