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マジでした。

評価してくれた方、ありがとうございました。

 ぼー。と窓のない殺風景な部屋を寝台から眺める。


 どうも、皆さん。たった今目覚めたばかりのマルです。現在地がどこだか分からないマルです。

 只今、ここはどこ、私は誰状態。

 寝る、というか気絶する前の状況を思い出してみよう。

 確かキルヒさまとかいう人の実験体になれって言われて、へーかに三食おやつ付きを要求したけどすげなく却下された。で、キルヒさまから貰ったキャンディーを舐めたらバタンキュー。


 ふむふむ。

 私の人生かなりハードモードなのは理解した。

 ……で。なんで私の足に枷が付いているんだろう? 手に鎖まで付けちゃって一体なんのプレイでしょう?


 私は思案しながらジャラジャラと鎖を揺らす。

 これでは寝台から降りることも出来ない。


「ふぐおおおぉ……」


 乙女にあるまじき呻き声を上げ、鎖を引っ張るものの、頑丈なつくりのそれはびくともしなかった。

私はそれでもなんとか外そうと集中していた。


「ふんぬううぅ……」

「? 何をしているのだ、お前は?」


 そんなわけなので、後ろからひょいと覗き込んできた若者に思いっきりビクついたのだ。


「っ! ぎゃっ!」


び、びっくりした……。


「第一声がそれとは随分失礼な」


いつの間にか部屋に入って来ていたのはキルヒさまだった。そう、キルヒさま。


「ここで会ったが百年目ぇっ! さっきはよくも変なキャンディーを食べさせてくれましたね!?」


忘れてないよ、あの仕打ち! クッソ苦かったんだから!

私は寝台の上で距離を取り、キルヒさまを睨みつけた。


「しかも、この鎖に枷はなんですか!」

「ああ、脱走防止だ。せっかく手に入れた被験体に逃げられたら困るからな。……早速実験だ、マル。ついて来い」


白衣のポケットから鍵を取り出したキルヒさまは私の鎖と枷をあっさりと開け、手招きする。

……実験。実験!?

フツーに流されてついて行こうとしたけど、聞き捨てならない言葉が聞こえた。


怒りも忘れて私は立ち止まる。


「実験ん!?」

「何をしているのだ。早く来い」


変わらずにおいでおいでするキルヒさまから全力で後ずさる。


冷や汗ダラダラ。私、もしかしなくても本当に実験体!?


「キ、キキキルヒさまっ! ぼ、僕、実験体、なんですか……? タチの悪い冗談とかじゃなくて?」

「何故私がお前に冗談を言わなければならない? お前は正真正銘実験体だ。表向きは私の従者兼弟子となるがな」


目の前の男の人には、ふざけた感じは全くなかった。


つまり、本気。そう、本気(マジ)

どうしよう。



私、実験体になってしまった。



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