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16話を投稿します。

やはり文章で表すのは難しいですね。

二人で話合って、バッシュボアのクエストが取り下げられるまではアサイの町に留まることにした。

毎日森に入ってバッシュボアを狩った。

たまにガジカを見かけたり、モウラに会って話をした。


そんな毎日を繰り返して一週間が過ぎようとしていた。

コーザの森にいるバッシュボアの数は大幅に減少し、ギルドからはあと一日でクエストを終了するという知らせを受けた。



「今日で最後ですね。」


コーザの森に入った俺とミーアは話をしながら森を歩いていた。

今ではほとんどバッシュボアを見かけないため、散歩のような状態になっている。


「ああ、資金もある程度溜まったし、次は町を転々としながら首都のギネスクリアまで一気に行こうと思う。」


Bランクのクエストのバッシュボアを狩って溜まった資金はかなり多かった。

しかも今日ギルドに戻った時に短期間でクエストを終了させてくれたお礼として、さらに上乗せしてくれるらしい。


「な、なんですか?」


バッシュボアを一匹仕留め、太陽も下り始めた頃、森の中で突然怒鳴り声が聞こえた。


「わからない。とりあえず行くぞ。」


「はい。」


声のした方向に向かって俺とミーアは走る。

声のしたところはかなり遠くの方だったらしく、辿り着くのに少し時間がかかった。

たびたび叫び声と金属同士が当たる音が聞こえる。


「何やってんだあいつら……。」


目の前に見えてきた光景に思わず言葉を漏らしてしまった。

重々しい大剣をぶつけ合う二つの巨体。

二人とも赤い血で濡れている。

周りの木々はなぎ倒されたのか、切り株ばかりになっており、切られたものは辺りに散乱していた。



「ガジカ!モウラ!」


俺はその原因をつくった二人の名前を叫んだ。

二人はチラリと俺の方を見たが、再び目の前の敵に目を合わせ、切り合いを始めた。


「す、凄過ぎる……。」


あまりの超高速の技の応酬に、止めようと思っていた俺は動けなくなってしまった。

ガジカとは同じAランクだが、自分とはあまりにも差がありすぎた。

長年ガジカが積み上げてきた技術は、たった2,3年でAランクまで上がってきた俺とはあまりに違い過ぎた。

そしてそれに対応する動きをしているモウラ。

技術的にはガジカの方が上のようだが、力技によってその差を埋めている。

何合も何合も大剣をぶつけ合い、時には拳で殴り合う。

その光景は俺ともの凄く離れたところで行われているように感じた。



「ウォルスさん、止めましょう。」


「あ、ああ……。」


ミーアに声を掛けられ、何とか我に返った。

そして二人の方へ走っていく。


「二人とも止めろ!」


大声を出し、二人の間に割って入る。


「あぶねっ。」


「クッ。」


二人は驚いた顔をして、大剣を俺の体ギリギリで止めた。



「なんで止めるんだウォルス。目の前にいるのは魔物だろうが。」


「ウォルスドケ。ワタシハソイツ二オキュウヲスエナケレバナラナイ。」


俺越しに睨みあう二人。

今にも戦いを再開しそうな勢いがある。


「ガジカさん、目の前のモウラさんは善い人です。止めましょうよ。」


「ミーア、あいつは善い人でも悪い人でもねぇ。魔物なんだ。魔物は悪だ。殺さなきゃいけないだろ?」


ミーアの説得をガジカは聞こうとしない。


「モウラ、あの人と戦う必要はないだろ?こんな戦い止めろよ。」


「ムカッテクルノハアイツダ。セマルヒノコハハラワネバラナラヌ。」


モウラも興奮しているのか、目が血走っていた。


「邪魔だ小僧!」


我慢の限界が来たのか、俺はガジカに跳ね飛ばされた。

目の前で再び切り合いを始める二人。

弾き飛ばされた俺は膝を着き、呆然と二人を眺めていた。



どうしてあの二人は争うんだ。

同じ大事なものを失ったものなのに。

どうして俺には二人を止められるだけの力がない。

俺に力さえあれば力づくにでもあいつらを止めて話し合わせるのに。

そうすればきっと二人は歩み寄れるはずなのに。






どうしていつも俺には大事なものを守る力が無いんだ。





『やっぱり君は面白いね。』


突然声が聞こえた。

あれほど騒がしかった目の前の音は消え去り、頭の中に響くような声がした。


『あはは、転移者が迷惑かけたね。そんな苦労性の君にはプレゼントをあげよう。早く強くなってね。』





「一体何だったん……が、あぁぁぁぁぁあああぁ。」


声が消えた瞬間、視界がぐらりと揺らいだ。

そして襲いかかる激痛。

とても叫ばずにはいられない。


目の前にはいくつもの文字が飛び交い、視界を埋め尽くしていく。

倒れこんだ俺に向かって声をかけるミーア。

何を言っているのか全く分からない。

叫び声を聞いて戦いを止め、駆けつける二人。


その時、突如俺の下に大きな魔法陣が出現した。

そしてそれは高速で回転し、光を上げた。













光は収束し、やがて消えた。

倒れた木々、荒れた森の中に俺達4人の姿はなかった。


感想ありがとうございます。

いろいろな意見が聞けると勉強になりますね。

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