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アビリティ・コネクト  作者: 高坂ライト
アビリティ・コネクト ~初回トーナメント編~
2/23

キング聖空学園

『力』


この『力』で支配された世界。全ては『力』が物を言う。逆らえない。抗えない。覆せない。歯向かえない。

『力』は正義。これが一般化されてしまった。

その『力』は正義という理念が生まれたのは突然変異により能力を持って生まれる人間が生まれてしまったことから始まる


ーーーーーーーー


青く澄みきった空。自分の部屋の窓を開け、尻をついていた。片足に頬杖をつき空を見上げふと考え事をしている。

なぜかって?

まずはこれを知ってもらおう。

俺は生まれつきに能力をこの身に宿した人間の一人だ。。一人一人能力は違うらしいから俺の能力を説明しておこう。


《超能力》


それが今、自分で認識できている能力。


そんなある日、俺宛に一通の手紙が届いた。


俺はまずどこからきた手紙なのか、誰からなのかを確認した。


-キング聖空学園-

-武藤慎吾-

という文字を俺は見つけ出すことができた。


武藤慎吾って誰だよ。

少し考えても知らない人は知らない。

そういう訳で俺は手紙の内容を確認し、認識することに試みた。

その手紙の内容がこれだ。


ー突然の手紙を失礼する。君は自分が能力を持って生まれたことにはとっくに気付いているだろう。だがその能力は皆に隠している。隠していたから私も君を見つけるのには苦労したよ。さて本題に入ろう。突然だが我が学園に転入してくれないだろうか?キング聖空学園という学園だ。能力を育成する学園で君にとってもいい学園になると思う。

返事を聞きたい。詳しいことは電話で話そう。是非転入してくれたまえ。

武藤慎悟ー


手紙を読み終えると俺は机に手紙を置いた。


「能力の育成か…」


誰がいるわけでもないのに1人喋っていた。


そして部屋の窓を開けて今に至る訳だ。

転入か。断るか。一応学校は行っている。友達だって生活には困らない程にはいる。せっかく築いた関係をきるのも、ちと勿体ない。

など思考をたぐらせているが中々決まらない。

仕方がないから部屋の角にあるパソコンのキーボードを巧みに使いこなし《キング聖空学園》について調べた。そこには思いがけない内容があった。


《国の王になれる人材を育成し、その人材を候補者にする。国の王になった者はこの国をどう導くか決めることが出来る》


・・・国の王になれるのか?

知らなかった。こんな学校があるなんて。行くしかない。いい機会だ。なぜ、きずかなかったんだ。


俺はすぐに部屋からでて階段をかけ降り、リビングにある電話を手に取った。手紙に書いてある電話番号を確認しながら番号をせっせと入力した。

数回コールすると電話越しに無機質な音の後「もしもし武藤です」という渋い男の声が聞こえた。俺は名前を名乗り学園に転入することを告げた。


「ということは来てくれるのだね?」


「はい。転入させて頂きます。」


俺は、この一軒家でじいちゃんと、一緒に暮らしている。じいちゃんには、悪いけど、分かってくれるはずだ。手紙だけ置いてここを出よう。


俺はそのまま転入手続きをしてもらい、もといた学校にも連絡してもらうよう頼んだ。


「それじゃぁ明後日来れるかな?」


「はい」


返事をすると明日の日程や持ち物は何が必要か教えてもらったりした。

どうやら学生寮もあるらしい。


「話は以上だね。じゃあ明後日待ってるよ。」


返答すると向こうから電話を切った。

そうだ。友達に転校することを…いや、伝えられないな。黙って離れよう。俺が能力者ってことは誰にも教えていなかったしな…

次の日の学校はいかずに家で1人大人しくして過ごしていた。


二日後


「ここか…」


俺が立っているのはとても立派な校舎の前だ。その校舎キング聖空学園は直径が1kmぐらいあり、てっぺんには校章があり「キング聖空」とかかれていた。隣には大きなドームが二つある。

俺は校舎の前の階段で武藤先生を待っていた。待っているあいだ度々通りかかる生徒に見られていて気分は良くなかった。すると後ろから誰かに声をかけられた。


「君が転校生?」


俺は後ろを振り替える。そこには俺と同じくらいの身長で黒く長い髪をなびかせている女の子が立っていた。


「はい。」


黒髪の女の子は何か考え込むように顎に手をおいている。

彼女はふーんと頷き、ずっとこちらの顔を観ていた。


「えっと?なんですか?」


「ううん。何でもないよ。それより、これからはよろしくね」


恥ずかしく目をそらした。彼女は手をあたふたと振って誤魔化す。


「はい。よろしくです」


俺は30度くらいに軽いお辞儀をする。


「私は唯!分からないことがあったら聞いてね。」


「ありがとうございます。俺はあきらです。」


「それじゃ、あきら君。私行くね~」


そう言うと唯は髪をなびかせながら走っていった。

唯か……可愛いかったな

などと思いつつ唯が走っている姿を眺めているとすぐに別の人が駆けよってきた。髪の毛が茶色くすごい長身な男だった。


「お待たせ。あきら君。それじゃ行こうか。」


そう言ったということは、恐らくこの人が武藤慎吾なのだろう。

それに走って来たのにも関わらず息1つかいていなかった。俺は武藤先生についていった。校長室に行くらしい。行くまでに長い廊下を通った。横には教務室や視聴覚室、生徒指導室など、様々な教室があった。大体聞いたことのある教室だった。

長い廊下を渡り終えると右と左に上へあがる階段があり、右側の階段を登った。

登り終えて少し前に進み右の突き当たりを曲がると校長室と思われる部屋があった。

そこまでに行く廊下で武藤が話しかけてきた。


「この学園はね一度立て替えたんだよ。」


なんかどうでも良さそうな会話をかけられたが、無視できるわけもなく話を聞いた。

何故建て替えたと質問。


「あれ?あきら君はあの事件のことを知らないのかい?」


「あの事件?」


「たぶん聞いたことはあるだろう。〈千門区の乱〉のことだよ」


〈千門区の乱〉十年に一度、国の王が決まるという掟があり、この年に王が決定した。だがこの年にここの区域で、史上最悪だった事件が起こる。たった一人によりここ千門区を崩壊させられてしまった。そいつは通称「レイ」と呼ばれている世界でも有名な反逆者だ。今は、世界一の刑務所「カイゼル・ラデン」に幽閉されているから安心だ。

俺はその事件を体験している。


「その事件ですか……」


「ああ。そして今日が丁度その日から8年目だ」


「そうですね……」


俺はあの日の光景を思い浮かべてしまった。あまりにも残酷で8歳の頃の俺では耐えられない光景だった。すべてが無になってしまうような最悪の日だった。


そして話が終えた丁度に校長室についた。


「ここが校長室。私の部屋だ。」


武藤はえっへんという感じで言うが、俺はジトーっとした目で見ただけだった。

扉を開け俺と武藤先生は校長室に入る。そこには歴代のキング聖空学園の校長達(6人)の写真やらいろいろな資料やらがズラーっと並べられていた。


「では、この学園についての説明を始めようか」


「お願いします。」


武藤はコホンっと一度咳き込みを入れ会話を始めた。


「この学園はレベル制度なんだ。だからレベルが上がるとクラスも変わる。

例えば、もしあきら君がレベル3になったとしたら三組に。5になったとしたら五組になるわけだ。だから今、あきら君は1だから一組。

試験に合格すれば上のレベルにあがる。失格だとそのまま。クラスの人数は多いところや少ないところもある。そして学年はない。卒業するのは入学してから三年後そして、レベルが3以上だ。まあ、ほとんどの人が卒業してるから安心して」


とっても簡単なシステムだな。理解しやすくて何よりだが。


「上限レベルはどのくらいですか?」



「上限は9だ。その上限レベルの9に達するとこの国の王になれる候補者になることができるんだ。国の王になればその国をおさめることになるから、国を良くするも悪くするも王ができるんだ」


「国の王になれることは知っていました。だから俺はこの学園に来たんです!!」


「そうだったのかい。試験は3ヶ月に1度だけある。レベルの上がりは飛び越えで上がることもある。試験は2ヶ月前にもう終わってしまったから、来月が君の初めての試験だ」


「来月が…試験内容はなんですか?」


「内容は1対1の能力バトル。全レベル出場のトーナメントで3日間開催される。一般客も見に来るから、我が学園の恥にならないような戦いをしてくれ。」


「全レベルって。そんなの勝てるわけないじゃないですか!」


「まあ難しいだろうな。能力、才能、使い方、すべてが違うなかで争う。でもやってもらう。これぐらい出来なければ王にはなれないよ。この戦いは神聖なる戦いでそういうルールなんだよ」


「分かりました。ならドンドン強くなってレベル9に到達してみせます!どうしたらレベル9に慣れるんですか?」


心の中で、燃えたぎるような強い意志を込めて武藤の話の続きを聞いた。


「レベルをあげるのは日本政府側の断だ。その判断でレベル8まであがることができる。だが、レベル9には世界政府側の判断じゃなければ上がらない」


「そうですか」


「あと年に一度の恒例の行事もいくつかあるから楽しみにしていなさい

まあ大切な説明はこれぐらいだな。あきら君は今日から学生寮での生活だからそこに移動するといい。これが部屋の鍵と部屋の番号だ」



そう言われ鍵と紙切れをもらった。


「場所はさっき教えたから分かるな?私は今から大切な仕事があるからこれで失礼する。

分からないことはルームメイトに聞くといい。それでは」


「ルームメイト!そんなのいるんですか?!」

「そうだ。仲良くしろよ。ブレザーはそこにあるから明日から着て学園に来てくれ。」


武藤はいろいろな資料を鞄に入れてから校長室から出た。


1人ポツンと校長室でたたずむあきら。1つため息を吐き校長室から出る。階段を降り長い渡り廊下を通り玄関まで行った。学園の隣に大きな学生寮があり男子寮の方へ俺は入った。

靴をスリッパに履き替え自分の部屋の

【0540】室を探した。【0540】室は三階にあった。

ノックを軽くした


「はいは~い。今あけま~す」


ガチャっ。出てきたのは髪の毛が赤く背が俺とあまり変わらないくらいの男が出てきた。


「って。あきらじゃね~か!」


とその男が言う。俺は「は?」と思ったがよくその男を見た。


「あ!リト!なんでここにいんだよ!」


そう大声をあげてしまった二人。周りからの視線を集めた。だからリトが焦って言う。


「ま、まぁいいや。入れよ」


「お、おう」


俺も慌てながらも部屋に入らせてもらった。

部屋の中はめっちゃぐちゃぐちゃで凄い散らかっていた。だから俺は思わずリトに尋ねた。

「り、リト?これはお前が?」


リトは「はっ!」となり自分がこの部屋を散らかした映像が走馬灯のように頭の中に流れたらしい。


「いや、その、なんだ。何であきらがこの学園にいんの?」


「それは、さておき掃除するぞ!」


俺は腕を捲り床み散らばっているポテトチップスや空き缶の始末を始めた。


「それは、さておき何であきらがこの学園にいんの?」


「始めるぞ!」


「まじかぁ。」


リトはそういうが渋々掃除をはじめる。

大量のゴミ。俺は大きな袋をとり、取り合えず要らないものの撤去作業を開始した。

勝手に。


「そうそう。今、話すけど明日からこの学園に転入するからさ。よろしく。」


リトは口を大きく開け、目をパッチリと見開き俺の顔をその顔で数秒間見ていた。


「マジでか!あきら、能力者だったのか!?」


声を張り上げ驚く。


「そっか。知らないんだったな。てゆうか誰

にも教えてなかったからな。」


俺はこのとき初めて自分が能力者ということを他人に話した。ん?待てよ。誰にも話したことがないのに何故武藤は知っていたんだ?おかしい。

そんなことを考えていたのだがリトは親指と人差し指を開きながら顎にペタッとくっつけていた。


「へ~~。お!ふっふっふ。」


気持ち悪い笑いかただな。


「何だよ。」


リトはにやけながら言う。


「実は俺も能力者。能力者何だよ!」


部屋がシーンとなり俺は、


「そんなことは言われなくとも知っている。バカか!」


「ええ!何で知ってるの!」


「お前がここに入れば気づくだろ。バカか。てゆうか何でお前は俺が転入することを知らないんだよ。」


俺は作業を進めながら言った。


「何でってそりゃ知らされてないから分からないよ」


「知らされてない?え?でもさっき唯って女の子が俺が転入することを知ってたぞ。」


「え?何で唯が知ってるの?」


「俺が知るか。バカか。」


「あきらさぁ。さっきからバカかって言ってるけど三回も言われたらさすがに傷つくぞ。

まったくせっかく久しぶりに会ったのによぉ」(まぁ、あんなことがあったのに元気そうでよかったな)


。俺は構わず掃除を続けていた。だがとっさにこう言ってしまった。


「まぁ。でも。なんだ。久しぶりだな。」

リトはニカーっと笑う。


「そうか。そうか。ちゃんと分かっていたか。」


「いいから掃除を続けろ!」


俺は少し微笑しながらも怒りっぽく言った。


「へいへ~い。てゆか、何であきらは掃除を手伝ってくれてんの?」


「そりゃルームメイトだからだよ。気づけよ」


「お。おぉ。そういうことだったのか!では掃除を続けるか。」


1時間ほど経過し、掃除も無事に終了した。

まだ空は青く雲が少しだけあるだけ。それもそうだ。今は9月の中旬の昼の2時。

俺は掃除も終わったからリトと一緒に自動販売機へと向かう。俺はコーラを買いほっぺ当てる。


「つめたっ」


ひんやりと冷たい缶を肌に当てて快感を得ていた。


「何やってんの?」


「黙れ」


「つめたっ」


リトはファンタを買いさっきの俺と同じようにほっぺに当てていた。


「真似すんな」


「てへっ」



学生寮に戻り二人でグダグダして、気づいたら夜の10時を廻っていた。寮母さんの

「消灯時間十分前よ~」

という声が聞こえたから俺達は寝る準備をした。


「あきらは下のベットな」


「うむ」


俺はリトがベットに上がり寝る準備が整ったのを確認すると電機のボタンを押し、灯りを消した。俺は暗いなか、ベットに横たわりいろいろ考え始めた。


そうだリトって何レベなんだろ?


「なあリト」


「何~?」


「お前、レベル何?」


「あきらぁぁ~。聞くのおそいよ~~」


リトはそう言いながらベットを降り電機をつけた。


「おい。何故つけた。」


「いや、だって。暗いとこで自慢したくないし」


「あっそ。で?何レベなの?」


「知りたいかぁぁ~?教えてあげよう。俺のレベルは7だ!!!!!!!」


リトはどやぁぁぁって顔をしていてイラっときたけどそれどころじゃない。レベル7?リトが?俺はマジで驚いた。


「驚いただろ??。前回なったんだぜ!でもま、レベル9の如月唯に負けたのが悔しい!!」


リトはまた馬鹿げた事を言う。レベル9というただの数字しか知らない俺でも何故か分かる。レベル9という数字に圧倒的なオーラが漂っている事が感じる。


「レベル9になんか勝てる訳ないだろ。」


「まあねぇぇ」


「んじゃ寝るわおやすみ」


「うん。おやすみ。ってえええぇぇぇぇ!!もう寝んの!?!?!?」


リトはなんか耳元で叫んでいてうるさい。


すると外にいる寮母さんがやって来た。


「リト!!うっさいぞ!!はやく寝なさい!!」


バタンっ!と寮母さんが力強くドアをたたく。

「怒られてもぉぉた」


「じゃあ。寝ろ。あと電機消せよ」


「へぇい。おやすみ」


リトは再び電機を消して眠りについた。

そして俺もしばらくすると意識がもうろうとする。

そしてすぐに朝がやって来た。寮母さんの

「もう時間だよ~~。おきろ~~~!!」

という声が寝ていた俺の耳に入り込んできて、ふと夢の世界からこちらの世界に戻ってきた。リトもほぼ同時に目を覚ましていたみたいだな。

学生寮には班が決められてあり、毎日給食当番が代わりながら朝飯を作るらしい。

今日は給食当番じゃないみたいだから朝飯の時間。7時30分になるのを待っていた。

時間になると二人で長い廊下を進みしばらくすると階段が見えるのでその階段を下るとすぐ近くに大きな扉がある。そこを開けると食堂がある。座る席は自由だ。人数は900人ほどいるからすごくうるさい。

寮母さんのいただきますの合図で皆は食べ始める。

今日のメニュー、ライス、豚汁、野菜炒め、しゃけ、といういたってシンプルなメニューなのだが、これまためちゃめちゃ美味しかった。一気にたいらげ食べた者からごちそう様でしたといい、自分で片付けをする。

俺とリトはいつも通り二人で行動するので、俺はリトが食べ終えるのを待ち、食べ終わると共に食堂の片付け室に食べ終えたお皿を返しにいく。

朝飯を食べ終えると自分の部屋に戻り今日の学校の準備を始めた。するとリトが話をはじめる。


「今日、あきらは遅めに行くんだよな。」


「何故そうなる。普通に行くよ。」


「あれ?そうなんだ」


「よし!準備が出来た!行こうぜ!」


「うん。」


二人は学校へ向かった。

学校へつくとリトと別れて、俺は校長室へと向かった。

校長室の前につきノックをするが反応はない。

あれ?いないのかな?えっ。俺、どうすればいいの?


俺は少し動揺をしていたが背後から俺に声をかけてきた人間がいた。


「君があきら君かい?」


振り返りながら返答する。


「そうか。君があのあきら君なんだね!校長から話は聞いてるよ!」


「そうなんですか?それより校長先生はどこにいったんですか?」


「校長は今出張中でね。だからあきら君は職員室に行き、軌道院先生という所にいくといい。そう伝えろと言われたからね。がっはっは」



俺は、礼をいうとすぐ近くにある職員室のドアの前に立った。ノックをし職員室のドアを開けた。


「失礼します。軌道院先生はいらっしゃいますか」


職員室のドアを開けそう言うと奥の方の先生が反応してくれた。


「はぁ~い。僕が軌道院だよぉ~」


こちらに向けて手を振ってきたので、俺は軌道院先生の方へ向かった。近くで見ると、なんか凄いだるそうで髪の毛が長く肩の方まであり、寝癖がひどい。頭をかきながら俺に向けて話はじめる。


「いやぁ~。待ってたよぉ~。それじゃぁ、早速教室に行こうかぁ~」


もう行くんかい。なんかあるだろう、

こういう時はなんか説明とか。などと心のなかで突っ込んでいたが声には出せないので、仕方なく、軌道院先生の後をついていった。

教室に向かうまでに軌道院は俺に話をはじめる。


「この学校はねぇ~一度建て替えたんだよぉ~」


おい。またこの話か!昨日聞いたよ!校長から。またまた、声には出せないから話を最後まで聞いた。

だが仕方なく校長の時と同じ返しをする。


「そうなんですか?何で建て替えたんですか?」


と話し込んでいるうちに教室についた。

結局最初から最後まで昨日と同じ会話をさせられていた。


「じゃぁ。あきら君。ここで少し待っててねぇ~」


そう言い軌道院は教室に入っていった。軌道院に呼ばれるまで廊下で待っている俺だったが、人の気配がしたから横に振り向くと人が立っていた。

あそこはレベル9の教室か?

頭の中でいろいろ考えていたが、軌道院に呼ばれたから、教室のドアを開けた。

最後まで横目でレベル9の方を見ていた。

教室に入ると広い教室に人がぎっしりと埋められていた。

黒板には俺の名前が書いてあった。

俺は、教壇の上にたち自己紹介を始める。


「初めまして。天道あきらです。よろしくお願いします」


礼をし終わると拍手が教室に響き渡る。

後ろの一番右の席の空いていた場所に座れと言われたのでそこまで、行って座った。

隣を振り向くと眼鏡をかけていてポニーテールのおとなしげな女の子が座っていた。

小さい声でよろしくねと言ったけど、その子は下を向くがよろしくと小声で返してくれたので嬉しかった。

と、ここで先生の話が入った。


「今日は、あきら君が転入してきたこともあるので、改めて一人一人の能力を見させてもらいます。アビリティ・バトル・ルームAに集合ぉ~。」


あと授業は1~5時間目までしかなくその5時間は全て能力育成をしている。

1~3時間は能力練習

4~5時間は能力演習を行う。

たまに能力実習もあるみたいだ。


皆がアビリティ・ルームA(東京ドームの半分くらいの大きさ。10個ある)

に移動をし集まった。

一人一人が能力を出して、ついに俺の番になった。


「はいあきら君お願いねぇ~」


俺は先生の合図で能力を解放した。

この時はまだ自分にあんな力があることに気づくことは出来なかった。というか自分で気づくことはなかったな。


第2話 キング聖空学園。

第1話はこれにて終了です。

次回もどうかお読みになってください。

感想が欲しいです。

この作品はほかの人にとってはどれぐらいの評価なのかが知りたいのでお願いします

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