第二章:逃げ場のない檻
数ヶ月が経ち、康夫の要求はさらにエスカレートしていった。
ある週末、康夫は「家族サービス」と称して、人里離れた高原の別荘へ一同を誘った。
知人が所有するというその別荘は、周囲に民家もなく、完璧なプライベート空間だった。
到着した夜、康夫は修に、特別に用意したというアルコール度数の高い古酒を勧めた。
「修くん、たまには羽を伸ばした方がいい。今日は私が小春を見るから、君はゆっくり休みなさい」
策略とも知らず、疲れの溜まっていた修は深い眠りに落ちた。
小春もまた、康夫が飲ませた睡眠作用のある子供用シロップによって、子供部屋で泥のように眠っている。
静まり返った別荘のリビングで、康夫は瑠美に「正装」を命じた。
それは、修が以前の誕生日に贈った、高級なシルクのネグリジェだった。
「似合っているよ、瑠美さん。修くんに見せるよりも、私に見せる方がずっと価値がある」
康夫は暖炉の火を眺めながら、瑠美を自分の膝の上に招き寄せた。
瑠美はもはや拒絶の言葉を口にすることさえ忘れたかのように、吸い寄せられるように康夫の元へ歩み寄る。
「今日は、君の『知性』がどれほど私に屈服したか、じっくりと確かめさせてもらうよ」
康夫の手が、ネグリジェの薄い布地を引き裂くように剥ぎ取る。
冷たい夜気と暖炉の熱が、交互に瑠美の裸体を撫でた。
康夫はソファに深く腰掛け、瑠美に自分に跨るよう命じた。
「自分から、繋ぎなさい。修くんの幸せを願うなら、心を込めて」
瑠美は屈辱に頬を染めながら、ゆっくりと腰を下ろしていく。
康夫の剛直な存在が自分を貫く感触に、瑠美の瞳からは自然と涙が溢れた。
しかし、それは悲しみだけではなく、逃れられない運命に対する諦念と、支配されることへの昏い悦びが混ざり合ったものだった。
「んん…、康夫…様…」
いつの間にか、瑠美の口から漏れる呼称は「義父」から「主人」に近いものへと変貌していた。
康夫は満足げに彼女の腰を掴み、野獣のような荒々しさで突き上げた。




