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モグラ案内人


 ガザンが仲間になってから、戦闘に関して非常に安定した。

 と、いうのもガザンはポジションで言うところの、前衛タンクだったのだ。

 攻撃力は低めに設定されてるものの、スキルが挑発、ガード、シールドバッシュといった防御系スキルが揃っていたため、夜叉丸があいらんたちを気にせずに攻撃できるようになった。


 戦闘開幕についてもパターンが決まってきた。まず、あいらんが魅了を使って状態異常付与を狙い、ガザンがすかさず挑発を行い、タゲを取る。そこに、背後や側面から回り込んだ夜叉丸が攻撃し、夜叉丸が攻撃した魔物を優先的にスケとあいらんが魔法で叩く。その間もガザンがタゲ取りのために、何回か挑発を使って、タゲを固定してくれる。


「すっげぇ戦いやすい」

「同感です。ガザンさん、強いですね」

「ほんとだべか!? オラ、嬉しいべ!」

「いや、ほんとガザンが入ってから安定したね。やっぱり、タンク職いないとやりづらいしね」


 ただ、問題もあった。


「ガザンさんの体力、減ってきましたね」

「回復役がいないからね」

「さすがにHPが半分切ったら、回復させた方がいいよなぁ」

 

三人で、どうやって回復させるかと頭を捻っていると。


「それなら、オラ、休憩に丁度いい場所知ってるべ! こっちだべ!」


 そこから、ガザンの案内でボンツネガ平原の隠しエリアへと三人は案内された。

 そこは、一面の花畑だった。風が吹く度、演出なのか、花びらがぶわぁーと舞う。



「綺麗・・・・・・」

「本当だね・・・花びらが踊ってるみたいだ・・・」

「いいとこ知ってんじゃねぇか、ガザン」

「オラ、子どもの頃は、よくここにばあちゃと来てただよ。ばあちゃは、オラにとても優しくしてくれて。ばあちゃと二人で食べる昆虫弁当は、本当においしかっただ」


 さらに、ここはセーフティーゾーンになっているようで、休みますか?と選択肢が出た。

 はいを選択すると、ガザンが毛布を出して、「オラ、昼寝するだべ!」と、昼寝を始めた。

 

「ここって、遊んでも大丈夫ですかね?」

「セーフティーゾーンだし、大丈夫だと思うよ」

「じゃあ、せっかく綺麗なので、花束でも作ってみます!」


 あいらんは、いそいそと花を摘み始め、そんなあいらんの姿を一心不乱にスクショする夜叉丸。スケは、夜叉丸のデータ容量大丈夫かなぁと思いながら、夜叉丸に尋ねてみた。


「あの、夜叉丸? スクショのデータ容量って大丈夫なの?」

「ん? 大丈夫だ。撮ったはしから、すべてメールで自分のパソコンに転送してる。こっち側に残すのは、あいらんちゃんのベストショットだけだ」


 当然と言わんばかりに頷く夜叉丸。

 スケはガチ勢の本気を目の当たりにした気がして、しばし遠い目をした。


「夜叉丸さん、スケさん、見てください! 花束、作れました!」


 あいらんが作った花束を嬉しそうに胸の前で持っている。


「あいらんちゃん、可愛い! 最高!! もう俺、あいらんちゃん親衛隊を作る!」

「いや、それはさすがにやめとこうか、夜叉丸」


 すでにこの時点でスケのつっこみが追いつかない。危機感を抱いたスケが本気で夜叉丸を止めに入ったのだった。


いつも読んでくださり、ありがとうございます。励みになります。ストック尽きた・・・。少し、更新ペース落ちるかもしれません。

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