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ロスト・ライフ~女の子に食べられる前夜~【ロールプレイングゲーム型小説】  作者: 空超未来一
【ステージ0】: 始まりの森はありのままの姿で
7/56

ステージ0(B1)

 木の葉が乱れ

 幹がえぐれる


コ:まったく、これじゃ森がめちゃくちゃだよ!


ク:ガタガタ!


コ:その通りなのがむかつくよね!


 幾度となく刃を交える

 速度は獣人が勝る

 しかし、


コ:君、戦いに慣れてないでしょ?


ク:ガタガタガタ……ッ


コ:欲望のままに暴れてるだけだとしたらそこまでだよね。いいセンスしてるのに勿体ない。これで人間だったら


ク:ガガガガッ!


コ:来世に期待するこった!


 肩から力を抜き

 次なる一手を見抜く


コ:……さあ、これで終わりにしよう


ク:グガガガアアアアッッ‼


コ:来いッ!


 獣人は足元に力を溜めこんだ

 前触れもなく爆発的に飛び出す

 彼はただ見据えるだけだった


コ:――――そこだッッ‼‼


 双方から襲い来る死神の鎌を見切り

 腹部に踏み込む



 ガギイインッ



コ:な……っ⁉


 背中とは異なり、柔らかい腹部を貫くことはたやすい

 そのはずだった

 堅い

 腹部が背中と同等の硬度に変化している

 その隙を獣人は見逃さなかった


ク:ガガガガッ!



 ブシャアアアアアアアっ



 血液を彷彿させる透明な液体が体内から溢れ出す

 勝敗は明らかだった



 ――――コクメの剣が獣人を貫いている



ク:……ガ、ガ……?


コ:びっくりしてるね。驚きたいのはこっちのほうだよ。まさか身体を硬質化させる奥の手を持ってたなんてさ


ク:グ、グ……


コ:今頃ボクはその鎌の餌食になってたんだと思う。うん、そんな未来もありえただろうね。でも、そうはならなかった



コ:ボクの一撃に君が耐えきれなかった。それだけさ



 ドサっ


 傷一つない透明な剣を引き抜くと

 獣人は力なく倒れ込んだ


 一歩、もとの自分へと近づく


 ステージ0(C)へ

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