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ロスト・ライフ~女の子に食べられる前夜~【ロールプレイングゲーム型小説】  作者: 空超未来一
【ステージ0】: 始まりの森はありのままの姿で
4/56

ステージ0(A1)

 砂ぼこりが舞い

 火花が散る


コ:背中は堅いか! まるで鎧みたいだね!


カ:クカカカカッ!


コ:えっちい鳴き声をやめてくれたおかげで戦いに集中できるよ!


 ギギギギンッ


コ:ボクはただ額のツノ一本だけに集中していればいい。サイみたいに突進することでしか戦えないようで助かったよ


カ:クカカッカ……


コ:まあバケモノに言葉は不要だよね


 深く呼吸を整え

 全身の神経をたたき起こす


コ:……この一撃で決める


カ:クカカカカカッッ‼


コ:速い……ッ⁉


 獣人の速度が急激に上昇する

 不意を突かれた形になるが


コ:……見えた‼


 力のベクトルを流すイメージだ

 ツノの勢いに抗うことなく、横へと受け流す

 それと同時に


コ:とどめだあああああああああッ‼‼


 柔らかい獣人の腹部を狙い

 会心の一撃を与える



 ブシュアアアアアっ



 血液を彷彿させる透明な液体が体内から溢れ出す

 勝敗は明らかだ


コ:………………え?


 の腹部からこぼれている

 突き刺さるは二本の槍

 カブトの両腕・・から、それぞれ一本ずつ伸びている


コ:お、まえ…………最初からしてたのか……!


カ:クカカ……


 汚れた鳴き声が彼の鼓膜にこびりつく

 反省しても、もう遅い


コ:く、そ…………ボクを待つ人がいるかもしれないのに……


 こんなところでくたばるわけにはいかない。

 そう、


コ:こん、な……とこ…………ろ…………――――――――



 LOST LIFE



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