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ステージ1(C4)

?:優しいんだね。それで、どっちのほうがいい?


コ:うーん……そうだなあ、それじゃ腕の傷を治してもらえるかな


?:うんっ


 彼女が患部に手をかざすと優しい光が生まれた

 不思議なことにみるみる痛みが引いていく


コ:すごい、本当に治っちゃった!


レ:これが天使の力ってやつなのか……?


?:……はあ、はあっ。足の火傷も治療できなくてごめんね


コ:だから謝らないで。君のほうこそ大丈夫なの?


?:うん、寝起きの状態で運動したようなものだから。少しゆっくりしたら落ち着くよ


コ:ごめんね、ボクのほうこそ無理させちゃって


?:謝らないで……って、ふふっ。なんだかおかしいね


コ:ははっ、そうだね


 ズドンっ!


 一段と大きな音がする

 大蜘蛛が姿を現した


コ:なんでこんなにもはやく……ッ! まさか、足が再生してる⁉


蜘:キエエエエエエエエエエエエエエッ‼


?:あれが、あなたの言ってた……


コ:下がって……ッ!


?:……っ


コ:……大きな声を出してごめんね。大丈夫。ボクがどうなろうと君だけは必ず助けて見せるから



コ:だから、少しだけ待ってて



?:……うんっ


 少女はレンゲにつれられ物陰に避難した

 彼は大蜘蛛と対峙する


コ:やあ、元気そうだね。そんなに興奮して、ボクのことが恋しかったのかな?


蜘:キエエエエエエエエエエエエエエ……ッ‼


コ:ちょっ、このタイミングで白くて粘着質な糸を飛ばすのやめてよね! 種付けみたいじゃん!


?:え……


コ:ほらあの子に引かれちゃったよ! せっかくかっこよく決まったと思ったのにさ!


蜘:キッショショショ


コ:鳴き方に悪意があるわ! もう許さないぞ……ッ!


 治してもらった腕に血液を送り、柄を握りしめる


コ:十秒だ


 火傷を負った足は痛むが問題はない

 この剛腕を武器に、確実に切り落とす


コ:十秒ですべて終わらせる


 大蜘蛛の懐へと飛び込む


蜘:ギエッ⁉


コ:うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ‼



 ガチイイインッ‼



コ:さっきより堅くなってる⁉


蜘:キッショショッ!


コ:それがどうした


 が、硬度は意味をなさない


蜘:――――ッ


 ズバアアアッッ‼


 あっけなく


 ズバババババババババッッ‼


 あっけもなく

 八本もの足は切り落とされた


コ:……三秒前


蜘:ギギッ!


コ:二秒前


蜘:ギギギッ⁉


 足のない蜘蛛など

 もはや鍋の中の蟹と同然だ


コ:一秒前――――いや、一秒もいらないか


蜘:ギ――――ッ


コ:終わりだよ



 ズグジュ……ッ



 脳天から蟹味噌のような液体が溢れる

 色鮮やかな瞳から光彩が失せた



 ステージ1(D)へ


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