俺の高校ライフにようやく春が来たと思ったら..。
プロローグ
それは高校入学から間もない日の夜、いつも道理幼なじみとオンラインゲームをしている時に突然彼女は姿を表しこう言い放った。
「異世界からあなたの病気を治しにやって来ました!」
第1章 異世界から人?が来たそうです
俺、平松 新田は今年の春で高校一年生になる。今日はその入学式だ。中学の時に青春できなかったぶん、高校では思いっきし青春してやろう、女の子と友達になったりあわよくば彼女とかも作っちゃったりして...なんて淡い夢もほぼ崩れたも当然。それもそうだ今俺の真正面にはこれから3年間お世話になるとされている工業高校がずっしりと立ちがまえていた。それはまるで金剛力士像のように...。
「はぁー何でこうなったかなぁー」と中学の時に
仲が良かった2人が脱力じみた声で同時に発言する。しょうがない、俺たちの学力で行ける学校はここしかなかった。そういえばいい忘れていた、この春から同じ高校に通うことになった中学からの仲良しの2人、岩山 一郎と下野 総司だ。彼らも俺と一緒、淡い夢を持って高校デビューを目論んでいたのか、かなり落ち込んだ様子だった。別に工業高校が悪いって意味じゃない、ただ見る限り校門をくぐる生徒のほとんどが男子生徒、女子生徒がマジでいないのだ。
「なぁー、一郎。これから俺らの高校生活どうなるんだろうな」と総司が一郎に聞くと
「よく見るアニメの様な学園生活とは真反対の生活になるんじゃないかな」
と、冷静に喋る一郎が不自然に思った俺は一郎の横顔を覗き込んだ。彼の目は干した芋のような目をしていた。
「おいぃー!!しっかりしろ一郎!まだ諦めるんじゃねぇ!もしかしたら野山に咲く1輪の花のような女の子がいるかもしれないぞ!?」
登校中は一番楽しみにしていた一郎が今は一番死にかけていた。俺は一つの希望を与えてやるとやがて一郎の目は段々と色を取り戻していき蒸し芋ぐらいまでは回復した。
「そうだよな!まだ終わったわけじゃねーよな!」と活気よく返事を返してきた。
無事入学式も終わり三人揃って下校する中、俺以外の顔からは笑顔がなくなっていた。それもそのはず、1輪の花のような女の子なんてどこにもいなかった。それどころか女子生徒自体探すにもかなり時間がかかった。でも、まーうん、ダメだった...。これ以上言うと人としてダメな気がする
「まー俺の場合女性恐怖症(自称)だし女の子少ない方が良かったんだけどな。」そう俺は中学の時に発症した女性恐怖症という面倒な病にかかって以来女の子とまともに話せないどころかすれ違うだけでも身震いしてしまうほどの重症患者なのだ。発症原因は勿論中学の時にあるのだがあまり口にしたくはない。ただ女の子に興味がないって訳でも無い。もちろん友達も欲しいとも思っている。だからこそ夢なのだ。その夢も今日で砕け散ったのだが。
「そうだったな、お前女の子無理だったな。もったいないヤツ、人生の半分損してんぞ。実はお前」と総司がそこまで言った次の瞬間、俺は何を言われるかを悟った。それもそのはず、このパターンは中学の時に嫌というほど経験した。俺からしたらちょっとしたテンプレとなっている。どうせこの後「お前男が好きなんじゃねーの?」何てことをいうに決まっている。ドヤをかましてやった。心の中だけど
俺は自信満々に「男が好きって言いたいんだろ?」と総司が言う前に答えてやった。すると総司は真顔で
「いや、そんなこと言うつもりは無かったんだが」
「........」
さっきまで賑やかだった俺たち3人の空気が一瞬にして静寂へと変わっていった。
それから15分後、ようやく自分の家についた俺はいつもどうり玄関の扉を開け中に入る。
「ただいまー」
リビングには母親がソファーに座っており
「おかえりー、学校どうだった?」と訪ねてくる。どうだった?と聞かれても入学式だけだからなぁー。
「普通だったよ」
そう返事をして俺は家の二階にある自分の部屋へと駆け込んだ。部屋の隅にあるシングルベッドへ寝転び、こんなことを考えていた。明日は学校休みだよな。次に行く日は月曜、今日は金曜だから今日入れて4日後になる。そんな事を頭の中で考えてる内にだんだん眠気に襲われ眠りについた。
「お...ちゃん、お兄ちゃん。起きないと夕ご飯冷めちゃうよ」
妹に体を揺さぶられようやく起きた。時計を見ると20:40分と書いてあり、かなりの間眠っていたことに気がつく。
「起こしてくれてありがとう我が妹よ」
「その呼び方やめてくれる?普通に呼んで。次から口聞かないよ?」
酷い言われようだ。だがこれは俺が悪い
「すまんすまん、まふゆありがとな」と笑いかけ
「先に食卓で待ってるよ」と言い残した妹は俺の部屋から出ていった。
今のは俺の妹、平松まふゆ。俺の一個下の可愛い妹だ。兄である俺を結構慕ってくれる。
俺もまふゆを追いかけるようにして食卓に向かった。
食事と風呂も済ませた俺は自分の部屋に戻りベットの上でまたダラダラし始めた。
一郎とゲームする時間は大体23:30からでいまの時刻はと
「0:00」
「.........」
「やっちまった、やべぇー、やべぇーよ!30分も遅刻してんじゃんか」
俺は慌ててゲーム機の電源をつけるとすぐさまパーティーチャット(ボイチャルーム)の招待が一郎から来た。俺はすかさず招待を認証し
「すまん!外でグリフォンとお話してたら時間忘れちゃってさー、全くグリフォンのやつなかなか話終わらなくてさ、はっはっはっは...」
とっさに思いついた嘘とはいえこれは酷すぎる。まずグリフォンとお話ってなんだ?訳が分からない。グリフォンは喋るのか?まずグリフォンなんてこの世界にいないだろ。
すると一郎が
「バレっバレの嘘なんかついてとうすんだ!グリフォンとお話ってなんだよ」
某チェーン店の特盛牛丼なみに話を持ってしまった
「すまん!このとうり」
と画面越しだが頭を下げた
この後何とか許しを得たが代償として土曜日はオールでゲームすることになった。
土曜日、昼に起きた俺はお昼ごはんを食べるべくリビングへと足を運んだ。リビングの扉を開けるとそこには俺の自慢の妹まふゆのエプロン姿が。何かを作ってくれているらしい。そんなまふゆに俺は
「おはようまふゆ、何作ってるんだ?」
その質問にまふゆは
「おはようお兄ちゃん、今お兄ちゃんのお昼ご飯作ってあげてるからそこの椅子に座ってまってて」
我ながらなんて出来た妹なんだ!お兄ちゃんは感動で言葉もでないよ..と涙ぐんでいたら
「お兄ちゃん!出来たよ!まふゆのオリジナルオムライス!」
「おぉぉ!おお..お?」
ちょっと待てオムライスってこんな色だったっけ?何だかこう虹色に輝いているんだが...
「なぁーまふゆ、聞いて悪いんだけどこれ何入れたんだ?」
そう聴くとまふゆはにこやかに
「まず卵でしょ?ケチャップにご飯、後ウインナーだよ?」
何故だ、入っているものは普通なのに何でこんな色になる...。すると真冬は突然何かを思い出したのか
「言い忘れた!後隠し味にガソリンと石油を」
「お兄ちゃんは車やストーブではありませーん!!!!」
この後無理やり食わされたあげくそこからの記憶が全く思い出せない。目が覚めたのはちょうど夕飯前だと言うことだけはちゃんと覚えていた。
あっという間に時間が過ぎ、一郎とゲームをする時刻になった。今回は遅刻することなく間に合った。
「昨日のことは覚えているよな?今日はオールでゲームだぞ!」
「おうよ!望むところだ!」
ゲームをしてから何時間たっただろうか。夢中でゲームをしていたため時計を見た時、時刻はもう夜中の2時を回ろうとしていた。
「もう2時かー。今日の俺の目は神がかってるぜ、ちっとも眠くならねーや」
すると一郎が急にこんな事を言ってきた
「知ってるか?夜中の2時って丑三つ時っていって霊が出やすい時刻らしいぞ」
「おいおい一郎、お前そんな事信じてんのか?もし現れたらゲームで学んだCQCで成敗してやるよ!」
「幽霊に物理攻撃は聞くのか?」
何て馬鹿な事言いながら二人で笑っていると俺の後ろにあるベランダから「ドン!」と重みのあるものが落ちた音がした。一瞬にして俺らの笑い声は静まり返り...。
「なぁー今俺の後ろですごい音したんだが..」
「う、うん。かなり大きなものが降ってきたような音だったね...。」
「な、なぁー、まさかとは思うが頭文字に「ゆ」がつく奴じゃねーよな?」
「さぁー?分からないよ?いたらゲームで学んだCQCとやらで倒すんじゃなかったっけ?」
一郎は俺を煽る様な口調で言ってきた。
ちくしょう!さっきあんな馬鹿なこと言わなきゃよかった(泣)
「そりゃいたらCQCで....。やっぱ何かベランダにあった物が倒れたんじゃないかな?あは、あはははは...」
そうだ、きっと何かが倒れたんだ、そうに違いない!そうであってくれ!
いや、でも待てよ、ベランダには確かなにも置いていなかった様な....。いやいやいや俺がいない間に母さんがなにかしら置いたんだよきっと...、じゃなきゃ困る。ちくしょう、ちょーこえー!!
意を決して俺は言う
「見に行くな?」
「お、おう」
頭にかけていたヘッドホンを机に置き会話するためのマイクも切り、椅子から立ち上がる。
「くそ!こうなったらやけくそだ!」恐る恐る後ろにあるベランダに近づきベランダの窓につけているカーテンを目瞑った状態でおもいっきり左右に突き飛ばしCQCの構えをとる。恐る恐る目を見開くと、そこにいたのは幽霊でも物でもない。髪は長く金髪で瞳が大きく耳は尖り胸もそこそこあり背中には羽のようなものが付いておりまるでRPGなどではおなじみのエルフと特徴がかなりマッチしていた。
「.......」
俺は何を思ったのかそぉーっと左右に突き飛ばしたカーテンを閉める。そして又勢いよくカーテンを開ける。まだ居た
「まじかぁー!!!!??」
思わず声を上げてしまう
何でこんな可愛い子が俺のベランダに?エルフ?エルフなのか?なぜエルフが俺のベランダに?訳が分からない。でもこれだけは思う。
「神様ありがとう!」
俺は空に向かって拝んでいた。するとベランダにいたエルフ?が早く入れなさいよとばかりに窓ガラスを叩き始めた。それに気づいた俺は鍵を開け部屋の中に入れてやった。するとそのエルフ?は俺の顔に指を指しこう言った。
「私の名前は イア・スペルド・バレンタインと申します。異世界からあなたの病気を治しにやって来ました!」
「え?」
まてまてまてまて待て!!こんなアニメでよくあるベタな展開が現実で起こっちゃったの?嬉しい反面、やっぱ嬉しい。一応アニメの主人公みたいに「え?」で返してはみたんだが。てか本当に訳が分からない。病気?なんの事だ?
「ですから私の名前は..」
「いや待て、それは分かってるイア・ス#%^*・バレンタインだろ?」
「スペルドです!ス ・ペ・ル・ド!」
「分かった、分かったって!あまり大きい声出すんじゃない!家の人が起きるだろうが!」
この感じだと次に起こる事としたら母親が起きてくるってのがベタな展開だが、さてどうなる
「しんちゃんうるさいわよぉー。誰かいるの?」
(キター!!)て喜んでる場合じゃねぇよ。
やべぇー、いきなりバレるとかマジ勘弁だぞ
「何にもないよ母さん、good night!」
「あらそう、早く寝るのよぉ〜」
ひとまず母さんはひいたか。危なかった、見つかったら魔女裁判かけられるところだったぞ。
「そんで異世界から俺の病気?を治しに来たって言っていたが何の病気だ?今の俺は何の病気もかかっては...あ!!!」まさか女性恐怖症か?
「おっと、その顔は察した様ですね。そうです、あなたが長年悩み続けた病、そう女性恐怖症を直しに来たのです!」
てか俺の女性恐怖症がまさか異世界まで広がっているとわ。恥ずかしすぎる
「あれ?ちょっと待てよ。何故お前とは普通に喋れるんだ?」と俺は疑問に思い問いかけると彼女は
「お前はやめてください!イアかバレンタインでお願いします。その事ですが今私が持っているこれがですね」そう言って何やらポケットに手を突っ込みやたら綺麗な石を取り出した。
「この石を持ってる相手にはその病が効かないんですよ」
なんて便利な道具なんだ。まさに俺のためにあるようなものじゃないか!でも待てよ、そんな事より今日こいつはどこで寝るつもりなんだ?
まさかとは思うが...
「なるほどな、それでイアは今晩どこで寝るつもりだ?この家には泊まらせないぞ」
「え」
「え、じゃない。まさかお前この家で泊まる気でいたのか?無理だからな」
「ちょっと待って下さい!せっかく貴方を助けに来たのですよ?泊めさせてくれるぐらいいじゃないですか!?それともこんなに可愛い私を外で寝かせるつもりですか!?」
「自分で可愛いとか言うんじゃねー!!確かに病を治してくれる事はありがたいが、母さんに見つかったら病どころかあの世いきだ...」
俺は別に嘘は言っていない。見つかったら本当にやばい事になるのは目に見えている。するとイアが泣きながら俺の足にしがみつき
「お願いです、お願いします。どうか、どうかこの私をたすけてぐだぁさぁい〜。おねがぁいしまぁずぅ〜。何でもしますからぁー」
おいおい、マジ勘弁してくれ。てか泣いてる姿も超絶可愛いぃーのだが...。これ以上泣きつかれるのも面倒だ。仕方ない
「分かった、分かったから泣くのをやめてくれ!
あと何でもするって行ったな?俺の言うことはきちんと聴いてもらうからな!?」
「はい!おやすいごようです!」
「さっきまでの涙はどこいった!?貴様まさか嘘泣きだったのか?コノヤロー!!」
「こんな事で騙される主が悪いんですぅー、ケッケッケ」
このあまー!!顔はいいのに心はネズミの様なやろーだなちくしょう。余計俺の病が悪化しそうだ。
はぁー、全くこれからどうしたことか。波乱万丈な日常が待ってるようにしか思えない。どうなるんだ俺のこれからの人生。どうなるんだ俺(泣)
次回第2章に続く
最後まで読んでいただきありがとうございますm(_ _)m 誤字やへんてこな日本語など沢山あったと思いますがこれから徐々に直していきたいと思います。
さて、今回「俺の高校ライフにようやく春が来たと思ったら..。」の第1章を投稿しましたがどうでした
か?私的には納得しているもののまだ面白くかけたのではないかと二つの気持ちがぶつかっております。これからも章ごとに上げていくので、これからもよろしくお願いします!