No.7
No.7
火を着けられる事が分かったので、着けた火は一旦消した。夜間火を使い、暖を取りながら寝ても良いのだが。火に興味を持ってやってくる危険動物も居ないとは限らない。
なのでさっき集めた大きめの木を使い、洞を覆うように木々を重ね。バリケードのようなものを作った。
もちろんこんなもの蹴り一発加えれば壊れるような品物だが。夜風を遮るのと動物から少しでも身を守れれば良いなぁと言う思いで作った。
そんなことをしている間に、段々と日が落ちてきたのか辺りが暗くなってきた。
もう余り体力を使わないように洞の中に入り、作った石斧を何時でも手に取れる位置に置き横になった。
横になり体を動かすことがなくなると、頭の方が余計なことを考えるらしく。今日あった出来事、明日以降の事、地球に帰れるか等、様々なことが頭の中を駆け巡る。
「あ~やめやめ! 下らないことを考えると気分が落ち込む。でもなぁ」
異世界に行く。それ事態この際許容しよう。それでも出来れば、何かしらの能力があれば良かったと思いが捨てきれなかった。
しかしここでふっと、思い付いていたことでもやっていなかったことがあったことに気がついた。
「いやいやいや、まさかねー。ここに来たときに試していなかったことは確かだよ。一番最初に異世界に来て試すこと柄かもしれない。それでこれが出来たら、今日一日の自分のやったことが、徒労に終わるかもしれないんだよ」
苦笑しながら、「無理無理できっこないよ~」と言い訳のように言いながらも顔は真顔をになり、一言呟く。
「……ステータスオープン」
その言葉を呟くと、目の前には透明なディスプレイが現れた。
そして現れたことにより愕然とした気持ちになった。
「……ははは……今までの苦労は、いったい」
疲労感は今日一番のものが出たに違いない。。
名前:酒匂統一郎
性別:男 年齢:15
種族:人間 固有特性:渡界者 New!
状態:少しお腹が減っている。
Lv:1
基本能力値
筋力:10
耐久:11
知力:14
精神:13
敏捷:10
器用:12
魔力: 3
幸運:17
習得技
戦技: 0
魔技: 0
工技: 2 New!
教技: 1 New!
特技: 1 New!
装備品
手作りのパンツ 手作りの石斧(未完成) 手作りの投擲具 手作りの草履
取り合えず見たときに「あはは、自分て結構幸運値高いじゃん」とか若干現実逃避じみた感想を抱いた。
「チキショー! リアル異世界物かと思ったらゲーム風の異世界物かよ!」
ここまで見て頂いた方もきっとそう思っているに違いない。