No.63
No.63
「ウキィ!」「ウキ!?」「ウキャ!!」
ミスリルの加工については一時中断した。
じっくりやって魔力を流しても壊れない仕様にしたい。
あと残るは牙だけど、こいつどうすればいいんだろうな? 部屋のインテリ? 無いな。
婉曲ではなく直線気味のこの牙。長さ的には三十センチ程。これで(小)とか記載されているのだから本体はどれだけでかいのだろうか。想像もつかない。
「こっちの方が刃渡り的にはあるのか」
「ウキキ」「ウィキィ?」「ウキ!」
どうするか。ミスリルの方を鍋とかフライパンを作る方向に切り替えて、余ったらナイフにしてみるって言うのも手かな。
そうするとこの牙を加工して槍の刃先にしてみるか。
「牙研いで刃先にしてみようかな」
「「「「ウィキィイー!」」」」
「うるせぇよ! お前らさっきからなんだよ!」
人が無視を決め込んでいても騒ぎ抗議し続けるピンクサル達。
騒ぐから余り考えがまとまらなかったじゃないか。もうお前らの夕飯は素材その物を出してやろうか。
「「「「ウキィ。ウィキィ」」」」
「申し訳ありませんでした。だから夕食はちゃんとしたものを下さい」な感じに土下座してきた。
サルって土下座できたっけか?
まあ反省してるみたいだが、一応聞くだけ聞いとくか。
「よしお前らの反省の態度、十分に理解した」
自分のその言葉に、ピンクサル達は安堵のため息を漏らす。
「だがしかぁしぃいい! 今回の件、お前達は罪を犯したことに代わりはない!」
ピンクサル達が安堵の顔から劇画顔へと変化し。自分の更なる言葉を待つ。
「よって今回、ミスリル加工法及び完全固定化の計画を企てた者のみを罰する事にする」
『ガッビーン!?』って顔をしてあたふたと周りを見るピンクサル達。
更には「どうするよ?」的なヒソヒソ話を開始する。
ここで更に追い討ち。
「もしお前らがその者を知っていて、素直に教えるのであれば。今日の面白食べ物を食べることを許可しよう」
「「「「ウキッ!」」」」
その言葉を聞くとピンクサル達は一斉に家の方向を指差した。
あんにゃろうめ、やっぱりか。素直に寝とけや、石砕くぞ!
「しかしお前ら、もう少し葛藤とか義理とかそう言うのはないのか?」
「「「「ウキィ!」」」」
「そんなんで腹は膨れねえ!」そう言わんばかりに胸を張るピンクサル達。
ここ最近のこいつらはこんな感じだよ。こんな性格になったのは自分の責任なのかなぁ?
「ウキ。ウキィ」
「面白い物って何かって。うむ、まずそいつは弾ける!」
「「「「ウキ!?」」」」
「そいつはサクッとしてる!」
「「「「ウキウキ?」」」」
「まあ今は無理だが、色々な味もある!」
「「「「ウキィ~♪」」」」
自分の言葉を聞きどんなものだろうと想像するピンクサル達。
え、別に大したものじゃないよ。
ヒント、トウモロコシ。はい分かりましたね。答えはポップコーンです。
なに? もう少しためろ? この物語にそんなの期待するなよ。ぐだくだ感が丁度良いくらいなんだから。
本来的夕飯にポップコーンは無いだろうと思ったんだが。そろそろこれぐらいの事は出来始めているし。何より無性に食いたくなった。もちろんきちんとした夕食も出すがな。
「まあと言うわけで、夕食を楽しみにしていろ」
「「「「ウィキィイー!」」」」
泣いたカラスがなんとやら。ピンクサル達は自分達がやられたことなど忘れ。今じゃ夕食の事で頭がいっぱいに為っている。
「さてと、色々やりたかったけど。そろそろ夕食の準備でもするかな」
ピンクサル達を使い何かをさせたかった金髪男に関しては。今度味噌でも出来たら、その中にぶち込んでやろうと心に決めた。




