No.46
No.46
「ふぅ、ふぅ、はー。全く、奴らのお陰で荷物とか忘れてたじゃねえか」
怒り任せに追いかけた後、ピンクサル達は散り散りに逃げたために、追いかけるのを断念した。
その後荷物を置き忘れていたことを思いだし、再び竹林で戻ってきたのだ。
「そうだレベルアップも兼ねて、【短縮加工】で米の精米しとこ」
先程と同じ手順を行い決定ボタンを押すと。目の前に箱が出てきた。そう箱だ。見た目宝箱みたいな箱が出てきた。
「え? なにこれ? この中に入れろってこと?」
訳が分からないが取り合えず稲穂を刈り取ってきて、箱の中に入るだけ入れ込んだ。
蓋を閉めると箱は消え、どこに行ったと探してみたが見当たらず。ステータス画面を開いたら、【作業行程中終了時間まで三週間】の文字が記載されていた。
「なるほど作業中はどっかに行ってるタイプか」
もう一つ出来るか試してみたが、【短縮加工】中は一つの事しか出来ないみたいだ。
「それでも最後までやってくれるから楽っちゃあ楽だよな」
さてやることはやったし、後はどうするか? そう言えばこちらの方面の探索は、一度来たきりでやってなかったな。今日は行けるところまで行ってみるのも良いかもしれない。
大きな荷物はここに置いていくとして、武器と色々入っているバックパックを持って。この黄金の畑を散策することにした。
「種類は分からないが米、麦、トウモロコシ、ソバの実とこの辺りは穀物が多くあるところか。あ! 豆もあるのか。上手くすれば味噌と醤油が作れるかな?」
穀倉地帯を抜けると緩やかな丘が続く。何となく昔テレビで見た牧草地を思い出す。
こちらは森と違って天の星々が良く見える。気分的にはピクニックでもしている感じだ。
見晴らしが良いためにいつもと違った散策していると、登ってきた丘もついに頂上に着いたようだ。
「ふぅ、歩き出があったな。さてこの先には何が………………!?」
タオルで汗をぬぐい丘を登りきった先に見たものは、なにもなかった。
文字通りに丘を登った先が存在していなかった。
丘の先は何かで抉られたように巨大な穴が存在した。
幻覚? まぼろし? 確認のため地面に転がっていた石を拾い。その先へと投げ入れると。石は丘の縁までは存在していたが。そこから先を越えると光となり消えていった。
「な、なんなんだこれは!?」
今までで最大級の謎だ。今までも多々疑問な事はあったが、これは極めつけが過ぎている気がする。
余りの事に体の力を失い欠け、穴の方へと倒れそうになった。
「ウモ!」
その瞬間、ガシッと何かに足を掴まれ。大地の方へと投げ飛ばされた。
「っあた!?」
けつが割れるんじゃないかと言うくらい、しこたま打った。
「ぐぉおおお! いってぇ!」
「ウモ、ウモー!」
痛みに悶えていると誰かが声をかけてきた。そちらを見れば案の定。いつも通りファンシー生物がそこに居た。
「ええっと、牛?」
「ウモ? ウモー!」
何となく「だからなんだ? それより人の話を聞けー!」と怒られている気がするのは、きっと気のせいじゃないと思う。




