表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/376

No.3




 No.3




 「うむ、少々着心地が悪いが、まあそこはしゃあないな」


 マッパで要るのはさずかに辛いため、そこら辺に生えていた大きめな楓の様な葉を千切り。蔓草で一枚一枚丁寧に通していき。即席の腰簑(パンツ)を作った。


 「あとは食料確保と水源の確保か…………なんで異世界に来てまで、サバイバルを経験しなくちゃならないんだろうな?」


 自分があのチラシに興味を持たなければ、こんな事にはならなかったと思うも。だけど何処かでこの状況を楽しんでいる自分が要ることも、また事実としてあったのだ。


 「木には…………実が成ってないか。水場を見つけながら一緒に探すかな。取り合えずどっちからいくか」


 どっちへ行っていいのかも分からないので、落ちていた棒切れを立て。倒れた方向に進もうと決めた。


 「こっちか」


 棒が指し示す方に歩き出す。ついでに何も持っていないと不安なので使った棒を拾い。迷子にならないよう地面に線を書きながら行った。


 「う~ん……食べられそうなもの、食べられそうなものは何処だー?」


 周りを一応は警戒しながら木の実や果実等がないか探す。

 しかし地球とは違ってここは異世界。食べられる物など、どれがどれだか分かりようがない。


 ガサガサ


 「な、なんだ!? け、獣か!?」


 探し歩いていると突然、近場の草木が不自然に鳴る。

 警戒を強め。持っていた棒を構える。


 「ウキャッ」


 ガサガサと草木の間から顔を出てきたのはサル(?)、だと思う。

 何やらやたらとファンシーな顔立ちをした、ピンク色のサルだな。この世界の生き物は、みんなこうなのだろうか?


 「なんだサルか……。あ、いや例えサルでも狂暴なのは要るからな、用心用心っと」


 いつでも逃げれる体制を取りながらサルを観察する。

 その当のサルはと言うと。キョロキョロと辺りを見回してから、自分の存在に気がついたのだろう。こちらと目が合うと、じぃーっとこちらの方を見ている。

 見つめる。

 見続ける。

 まだ見ている。

 いい加減見るのやめてくんない。そろそろこっちが挫けそうなんですけど。


 「くッ! でもここでそらしたら、何か負けた気がする!」


 その後もしばらく見ていたが飽きたのか。それともこちらに攻撃する気がないのが分かったのか。サルは草木の間から出てきた。

 出てきたサルは顔と同じように、全体的にヌイグルミのような存在だったが。ひとつ変わったことがあるとすれば、地球にいるサルと違って尻尾の数が四本あった。

 そしてその四本の尻尾を巧みに使い。何処からか取ってきたのだろう果物らしき物が、尻尾で握られていた。


 「お、それ果物か? 何処だ取ってきたんだ? と言うか、食えるならひとつくれないか?」


 サルに通じるとは思わないが言葉を投げ掛ける。

 案の定サルは首を傾げると、そのまま何処かへ行ってしまった。


 「思わぬ出会いではあったが、少し収穫はあったな」


 サルと会ったことにより。この森には少なくともあのサルと。あのサルが持っていた果物があると言うことがわかった。


 「じゃあ、あっちに行ってみるか。しかしビックリしたな。いきなり会うのも驚いたけど、さすが異世界。サルもピンクなサルが要るとは驚きだ」


 四本の尾っぽよりそっちかよ! って突っ込みは無しにしていただきたい。















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ