少しおかしなステータス
いつからかな。俺が自分を"病んでる"と認識し始めたの。
いやー、普通の男子高校生だったはずなんだよ。いや、むしろ充実していた方だったと認識している。
友達も男女問わずたくさんいたし。成績にも不安はなかった。
今思ってみても恵まれた人生だったと思う。
多分そのツケが一気に…俺の今の人生で返ってきたんだ。
「雪」
「ん?なに、クロ」
黒い髪に黒い目。こちらの世界ではとても珍しい部類に入るソイツを俺は見る。
ソイツは呆れたような目でこちらを見ていた。
「お前、魔王との話…どうなった?」
「ああ、アレ?承認されたけど?」
「…マジで?」
「マジで」
はあ…と重そうなため息をついたクロこと黒瀬 類を見て俺は思わずニヤリと笑った。そしてそれを見てげんなりとするクロ。
「魔王も魔王だよ…なんで承認してんだよ…」
「いや、魔王は魔王でも魔王子が『良いんじゃないの、父さん』ってさ。
で…『そうだな、良いよな』って…」
「相変わらず軽いんだよ魔王家…!!」
いやまあそれは俺も思うけど。まさかこんな1回で承認してくれるとは思わなかった。思いっきり、何回も話に行く前提で作戦を練ってたぐらいだし。
おかげで俺はその頑張って練った作戦を全て無駄にしたワケだ。…嬉しいと思っておこう。
「そういえば雪、ステータスどんな感じになった?」
「え?あー…
…ん」
「……まだそんな感じか」
俺のステータスを見てクロが苦笑混じりのため息をつく。
コイツは基本良いやつなのだ。なんだかんだ一緒にいる時間ももう長いし。
だからコイツは俺の悩みの1つである、俺のステータスに関しては凄い気にかけてくれている。たまに触れてほしくない時もあるけど、何だかんだ心配してくれるのは嬉しい。
「でもさ…お前、格好がどうすんの?
…いつなるか分からねえんだろ、よく」
「まあね。自分からなれるはなれるんだけど…
なぜか勝手になることもあるし」
「その辺魔王になんか言われなかったワケ?」
「言われたと言われれば言われたか。
『自己責任だぞ』って」
目を少し見開いたクロは…もうお決まりにさえなってきたため息を再度つく。
ごめん、クロ。俺のせいでお前の幸せをどんどんどんどん減らしていってる気がする。いや、こっちの世界でもため息はそんなにイメージ良くないし。…あ、でもどこか一部ではため息は自分の中の悪魔を追い出すことができる、とか言われてるっけ。
「魔王それでもいいのかよ…
雪がいなくなったら1番困んの魔王だろ…」
「…まあそうなったらその時だよ」
「お前もお前だからな!?
お前…俺等の使命分かってる?それ絶対あっち着いても忘れんなよ。俺等に純粋な青春なんて待ってねえからな」
「え…普通に俺スクールライフ過ごしたい。楽しいやつ」
「…表向きはそれでもいいけど。
分かってんの、お前。
…俺達はいずれ、友達になったヤツを殺さなきゃいけなくなる確率も高いんだからな?…そんなの、友達なんか作んない方がイイだろ」
「……分かってるよ、クロ」
「ならイイけど」
俺等を乗せた馬車は幾つもの大きな外壁を通り越し…故郷を出発して4日目の夜。やっと…ずっと目指していた場所が見えてきた。
「オイお前ぇら。明け方には着くからな」
「分かった。本当にありがとう、おっさん」
「ありがとー」
「…雪、もっとちゃんと礼を言え。
実際おっさんは帰りもあるんだから」
「ははっ、クロ、お前イイやつだなあ!
でも雪がそーゆーヤツなのは俺も知ってからよ、気にすんな!」
「おっさんありがとー」
「ははっ、元気でいろよ!」
「……はあ」
疲れたのか、目を閉じたクロを横目で見て…そしていずれ寝たのを確認すると俺は1人、無言でステータスを目の前に開いた。
まるで空中に映像が投影されるようなソレはステータス。
自分の意思で操作することができるもの。
レベルや職業、今の状況までなんでも書いてある。
…そう、なんでも。
俺は1人、自分のステータスを見てため息をついた。
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氷月 雪 13歳
性別:男
種族:魔人族,蝿族(王)
レベル:122
適性:魔法使い適性有り(魔力:8230) 鬼使い適性有り,暗黒龍使い適性有り(光龍適性無し),サムライ適性有り,蝿特性有り
スキル:属性魔法(火:レベル73,水:レベル92,風:レベル83,光:レベル60,闇:レベル192,無:レベル118,治癒:レベル15)魔法剣術レベル101,錬金術師レベル42,魔法使い(大魔導師)レベル98,鬼使いレベル77,レベル・スキルレベル・スキル習得率・適性習得率アップ
ユニークスキル:サムライ,鬼族の仲間,暗黒龍の相棒,魔族を統括する者の1人
称号:唯一のサムライ,ベルゼブブ(蝿の王)
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……相変わらず、ちょっとおかしいステータスだ。
俺は白い髪をボリボリとかきながらその映像を閉じた。
俺自身、自分を病んでいると評価し始めたのは…
…このステータスに異常を感じた頃からかもしれない。
ステータスをよく見ると、所々変な場所がある…はずです。
スキルはまだ少なめ。書ききれなくなったら略す可能性有りますが、ご了承ください。




