剣と魔法の世界にオタクがケンカ売ってみた
徒然短編集とは関係なしで思いつき投稿(´ω`)!
異世界トリップってあるじゃん。あれって実際なってみるとうまく意思疎通できなかったり、倫理観が違ったり、最初の戦闘相手がその筋の熟練の手練れだったりして大変だよな。(注:そんなことになるのは一部の人のみ・・・というかあなたぐらいです。 by神)
・・・・・特に俺みたいな攻撃力、守備力共にアリ並みで全部ステータス俊敏値極振りのインドア派のオタにはな(-"-)!!
さっきから殺気をぷんぷん放つ鎧を着た人たちに周囲を囲まれて、剣とかレイピアとかで攻撃されている。剣先がこっちに来たり全方位から攻撃が来るのはめちゃくちゃ怖いが、こないだ大学の竹刀持った先輩たち数十人に「俺の彼女を寝取ったな〜!!」といわれのない(ついでに言うと俺には彼女が居たこと自体がない。)理由で追っかけられた時の竹刀の速度よりは全部ゆっくりだ。あの時の先輩たちの竹刀の速度は異常だった、竹刀を振ると先っぽから衝撃波が飛んできたぐらいだ。
だからこの騎士たちの剣筋がどうにか読める。それを俺は自前の俊敏値に任せてかわし続けている。と言うかかわし続けるしか俺に道はない。
・・・すごいだろ、これ現実なんだぜ。最新のVRゲームとかじゃなくてさ・・・。
もし1発でも振られた剣が俺の体に直撃したら、きっと俺は動けなくなってそのまま俺の人生、即ジ・エンドだ。ついでに言うとこの世からもオサラバ確定だ。
・・・何でそう言えるかって?
そりゃさっき俺が避けた剣戟の先にあって剣先に当たった草がさくっと切れたからな!
・・・・・つか、俺の俊敏値以外のステータスは某RPGに出てくる村人Aなみだっつーの!!少しは加減してくれやこのやろ!しつけーんだよ!
ホント、一体全体何でこんなことになった………。誰か一から十までしっかりと納得のいくように俺に教えてくれ…orz
…遡ること10分前。俺は日本橋のア○メイトで欲しかったDVDを買えたことでウハウハしながら歩いていた。帰りにゲーセンでゲームする金を削ってまで買ったDVD、それは1stシリーズの視聴率がそんなに伸びずに打ちきりを喰らい。そのあと、あの某宇宙戦艦よろしく不死鳥みたいに有名になり、今では日本のロボットアニメの代名詞ともいえるあのアニメシリーズ。その中で初めて西暦が作中の年代として使われた作品の劇場版のDVDである。
俺はこのシリーズの主人公が使う青い機体のプラモは全部作ったし、ゲーセンのこの係留の機体が出てくる格ゲーでは絶対OO(ダブル○ー)ライザー使ってたからな。もう愛着有りすぎてヤバイ。どの位かって言うと、愛着度ってあったら、他人に負けることなんて絶対無いと自負しているぐらいだ。
そんなルンルン気分で歩いてたからか目の前のマンホールの蓋が開いてることに気付かずにそこから……俺は闇に落ちた。・・・・・うん。自分で言ってて恥ずかしいことこの上ない。
けど、それが事実である以上俺はそれを認めるしかない。
そんで痛む頭をこすりながら起きたら、甲冑着込んだ人たちが俺を囲んで殺気ぷんぷんでした。
言葉も通じないうえに一方的に殺気を浴びせてくるのである。それに対して俺は大人のように事情説明を求めたが、そのまま殺されそうだったので隙をついてえらそうにふんぞり返っているおっさんの顔にとび蹴りをかましてやったわ。
そんでそのまま走って逃げた。そこから全力疾走したんだが、数百メートルも走らないうちに馬に乗ってきた兵士に囲まれて結果最初の状況である。ホントに勘弁して欲しい。俺が一体ナニをした\(゜ロ\)(/ロ゜)/!!俺は覗きも痴漢も何も犯罪行為はしておりません!!
…そうかこれは夢だ、夢に違いない。アハハハハ!
そんなことを考えてたからバチが当たったのか、どこぞの運命を司る神様が俺に現実を見なさいと言いたかったのか…、俺を囲んでいる騎士たちのうちの一人がすごい勢いで放ったレイピアの突きが俺の肩を貫き俺の体勢を崩し、その直後にその逆方向からきた片手直剣が俺の頬をかすった。その勢いはまるでSA○のソードスキル並みの速さだった・・・。これはさすがに俊敏値極振りでも避けれんわ・・・・・。
ってかイタイ!!何これ!?痛すぎるわ!!これ夢ちゃうんかい!!刺されたりカスッたりした所から血出てるし、止まらんし!!
現代日本で闘いと無縁の暮らしをしてきた上に文化系の部活に所属していた俺にとって血は鬼門だった。もうパニックである。
・・てか、このままだと100パー俺死ぬよね。
「…んなワケわからんまま死んでたまるか〜!!」そう言いながら俺は右手を右手首に巻き付けていた中身の(・)入った(・・・)レジ袋と一緒に目の前にいる兵士を殴るため突き出した。
「あ…。」
ボンっ!!
その瞬間俺は自分の失敗に気づいた。袋の中身、それはさっき買ったDVDだった。しかも突き出した瞬間に右側から飛んできた火の玉が直撃したから多分オシャカ。というよりもなんか液体垂れてきているからそうじゃなかったらホント奇跡だ。
「あぁぁぁ〜!!」
俺、人生最大の失敗だ…(゜ロ゜)。そう思いながら俺は叫んだ。つか、叫ばざるを得なかった。
「俺の宝物が・・・・・」orz
つーか魔法あんのかよこの世界。
俺も魔法が使えりゃいいのに。
全属性の魔法がつかえりゃどこの世界だろうと最強確定だろ。
もう嫌だ。どうせ俺はここで殺されるだろうし、チート能力なんざ普通はこんな時に宿んねぇよ。
あ、でも痛いのは嫌だし死にたくはないよな〜。あぁ、せめて死ぬ前にガンダ○乗ってみたかったな〜。無双とかやってみたかったな〜。
そう思いながら最後まで後悔したまま降り下ろされる剣を見ていた。なんか今頭の奥の方でピコンって音が鳴った気がするが気のせいだろう・・・。
…その時、地面が揺れた。 何事かと周囲を見渡せば、なんとOO(ダブル○ー)がコックピットハッチを開けて膝立ちして居たよ(゜ロ゜)…。ナニコレ。え?何この展開?俺に乗れって神からのお告げかなんかか( ・◇・)?
慌てて俺は周りを見渡した。
俺を攻撃しようとしてた奴等は揺れた弾みで転んでっから包囲網は崩壊していた。うっしこれは好機だ!!
俺は駆け出してコックピットに飛び込んだ。
兵士たちが何かを叫びながら慌てて俺を追いかけて来てるが関係ない。てか知ったことじゃない。俺はコックピットのハッチをしめて操縦桿を握りしめた。
これでさっきの仕返しをしてやる。けがの関係で血まみれとなってしまった俺のその意思に答えるかのようにGNドイブから粒子が戦場に向けて大量に放出された。
そっから先は省く。というか省かせてくれ。念願の無双をしたとはいえ全然いい思い出じゃない。
だって剣持っただけの人間がOO()ライザーに勝てるわけ無いじゃん。ームサーベルを軽く振り回したら一瞬だったよ。ついでに遠くから魔法使い的な風貌した奴がこっち攻撃してきたから物理剣をライフルモードにして銃撃放ったらその周囲を巻き込んで大・爆・発。流石にそれ見て俺も血の気が引いたわ。だって地形も変わったし。これは恐ろしすぎるわ…(・。・;。
そんな風に闘ってたら周囲は全滅していた。人っこ一人もここにはもう居ないぜよ。
そうしたら気を抜いていたのがいかんかったのか、人を殺しすぎたのがいかんかったのか俺の体が透けてきた。OOイザーも同様だ。
・・・・っていうかよくよく考えたら俺よくこれ操縦できたよな。ふつう無理なはずなんだけど。だって俺は戦場の○ユーザーじゃないからそんなこと知らないはずなのに。
そうして数分後。俺はその世界から惨劇を引き起こすだけ引き起こして後処理なんかせずに消えた。まぁ、してやる義理もないからする気はさらさら無かったけどさ。
俺が気がついたのは病院のベッドの上だった。
俺が目覚めたのに気づいた看護師から聞いた話によると俺は蓋が外れたマンホールの穴から下水道に落ちた。その際に頭を打って脳震盪を起こしたらしい。全治○週間だそうだ。余談だが、俺がマンホールの穴に落ちたところを丁度通りかかった人がガッツリ見ていたらしい。そんでその人が救急車を呼んでくれたことで俺は病院に緊急搬送されたとのことだ。
………聞いたら恥ずかしすぎる話だ。穴があったら入りたい。
だったらさっき迄のは夢だったのか?と思っていたら頬と左肩がジくジクと痛むことに気がついた。何でだ?
そう思いとりあえず頬を触ってみたら、触った左手が肩から垂れた血と頬から出ている血とで血まみれになっていた。
一瞬であれが現実だったと理解して、視界の隅に溶けたような痕が残るビニール袋と急な俺の出血にあわてる看護師さんを置きがらそのまま俺は眠るように気絶した。(原因:血恐怖症による精神的限界)
ちなみにその気絶中の夢の中で神様を名乗る幼女に会って、あの時おれがやった行為の賠償責任として今度はあの異世界で俺が攻撃した国の人達と一緒に戦うハメになり。結果として再度某社の無双シリーズよろしく、戦場で無双することになったのは別の話のことだ・・・。
あと言っとくが、あの時OO( )ライザーが出てきたのは召喚魔法の一種なんだとさ。まさかあんなのを呼び出すとはロリ神様も想定外だったみたいだ。普通の奴だと虎とか狼とか召喚獣を呼ぶんだと。悪かったな普通じゃなくて、俺はガ○オタだ。ガン○タが戦場に呼ぶのはそいつの心の愛機だと決まってるだろうに。
後、あれを召喚できたのは俺の魂にロリ神様が刻んだスキルのおかげで万物を呼ぶ声って名前のスキルらしい。あの時操縦ができたのもこのスキルの恩恵なんだとか。
ロリ神様が君があんな使い方するならあげなきゃよかったってめちゃくちゃ愚痴ってきたんだけど、知らんがな。だったらまず最初に語学チートをつけろよな、まったく。あれは話が通じりゃさけれた事態だぜ・・・きっと。
こことは違う世界に有るリーフレット王国には王国中の考古学者が頭を捻るとある伝説がある。
それはこのような物だ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
とある不思議な少年戦場に突如現る。見たこともない服装であり、喋るのは聞いたことの無い言葉。
我が軍の大将軍、その者を不審に思い、それを殺せむとする。
少年、走って逃げ出し、兵それを追う。
少年、兵に囲まれし時、突如鉄のゴーレムを何処より召喚しせむ。彼の者、其に乗り込み光を我々に向けて放つ。
まさにそのゴーレムの動き、その姿とあわせて鬼神、もしくはその光の翼を持った天使のごときなり。
そのゴーレム我が軍を蹂躙し、姿を消す。
我が軍この戦いにて壊滅し、国防がままならぬまま我が国は他国に攻められ滅びた。
その後、我らが隠れている中、あの少年再び現れむ。少年、今度は我らの味方をし、我が国の土地を取り返す戦いで再び鉄のゴーレムを召喚し、他国の兵を滅ぼさむ。
故にわれら再び彼の土地に我らの国を建てむ。少年気づけば消え去っているなり。
その行方だれも知らず。わからず。
我この身の寿命を削りてもあの一件の真を解き明かすこととするなり・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この記述は古の賢者と呼ばれた者が書いた文章の中の一部である。確かにこの記述の通り、一度この国は滅び、その後に再びもともと国があった土地に国を再建している。しかし、これに書いてある少年、鉄のゴーレムの正体はどこにも書いておらず共に歴史の闇の中に消えたのであった…。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺:俺としてはそっちの方が好都合だけどな(^O^)
ロリ神:そんなもんじゃすまんことしといてどの口が言うのじゃ!(-_-メ)
俺:いいじゃん別に。俺は誰にも迷惑はかけてないし(・ε・)。
ロリ神:キサマー(`Δ´)!
こうして俺はロリ神様の機嫌が直るまで元の世界に戻れず、こんな風にロリ神様のいる世界で時を過ごすことのなったのでした。
END
感想やメッセージ共に待ってます。
因みに作中に出てくる血恐怖症とはトラウマから来るフラッシュバツクを引き起こす症状です。(作者が勝手に言ってるだけなので実際は違う名前で正式な病名が有るかもしれないです。)