かつての仲間
少し短めですが、最新話です。
きりが良いので投稿しました。どうぞごゆっくり。
「…では、とりあえず魔法と剣術のレクチャーはこれで終了だ。」
俺はそれを聞いてその場にへたり込む。何しろ三日三晩訓練だったのだから仕方ない。
「恭弥は魔法を使うための気力も十分にあり、飲み込みが早いな。流石だな。」
「お褒めにあずかり光栄ですよ…」
「どうした?疲れたか?」
「そりゃ疲れたよ…」
とりあえず俺は転移魔法と、火水風土の基本魔法を身につけた。
連発は少し辛いが、これで多少はマシだろう。
「む、ならばこれからについてしっかり話し合うか」
「そうしようか。まだ分からないこともたくさんあるからね」
××××
俺とアリスは、ラルクさんが持ってきてくれたクッキーをつまみながら話をしている。
「世界が滅ぶって…具体的にはどんな状況なんだ?」
「すまない。あまり覚えていない。…というより記憶を消されたのかもな。ただ…一緒に戦った仲間のことは覚えている」
「それは…アリス以外に何人いるんだ?」
「私以外に二人だ。探偵と変態だ。」
「へ、変態?」
探偵は分かるが、変態とはやはりそのままの意味なのか?
「ああ。自称忍者、という奴だな」
「なるほど、忍者か。」
するとアリスは驚いたらしく、
「あ、貴方は忍者というものを知っているのか?」
「うん。忍者は変態じゃないぞ。立派なスパイだよ」
「う、うーむ…奴を立派だとは認めたくないな…」
「ま、まぁ、彼らに会えば何か分かるんじゃないか?今からでも会えるか?」
「ああ。一応あいつらは探偵と助手だからな。事務所に行けば会える」
「なら、今から…」
「その前に、このクッキーを食べてからでも遅くはあるまい」
そう言ってアリスはクッキーをつまむ。
両手を使ってぽりぽりと食べる仕草が小動物のようで、とても可愛かったです。はい。
感想やアドバイス、誤字報告などありましたらお願いします。
第一部の構想に「時間逆行」を入れてからシナリオに苦労してます(笑)