俺がここに来た意味+世界に迫る危機=アリスの秘密
遅くなりましたが、最新話です。
それでは本編どうぞ。
徐々に明らかになるこの世界。
××××
「………っ、もう朝か。」
昨日は風呂に入り、そのままベッドで寝てしまったようだ。
するとドアが、正確に言うならアリスの部屋と通じるドアが開いた。
「やっと起きたか。食事をとろう。」
「あ、おはよう。アリスはまだ飯食ってなかったのか。」
「ラルクが三人で一緒に食べよう、と言っていたからな。ほら、早く一階に降りよう。」
アリスに連れられて階段を降りると、パンの焼ける香ばしい香りが漂ってきた。
するとラルクさんが俺に気づいたらしく、
「おはようございます、恭弥様。食事の準備ができております。」
と、最高の笑顔を共に挨拶してくれた。今日は何だか良い日になりそうだ。
××××
「ふぅ、ごちそうさまでした。」
俺は自分の皿を台所に持って行こうとした。その時、
「あ、恭弥様。私が片付けますので大丈夫てすよ?」
ああ、そういえばラルクさんはメイドだったっけ。
「いや、良いですよ。俺が持って行きますよ。できるだけラルクさんには負担を掛けたくないですから」
するとラルクさんは少し嬉しそうに、
「いえ…気遣ってくださってありがとうございます。ただ、私はこれが仕事なので。」
「いえいえ、これからよろしくお願いしますね、ラルクさん。」
「……恭弥、いい加減済んだか?」
アリスが不機嫌そうに呟く。これ以上待たせるのはよしておこう。
××××
食事を済ませた俺には、さっそくレクチャーが待っていた。
「さて、今日は長い話になりそうだが…何から聞きたいか?」
「うーむ、じゃあ俺はこの世界を救うために来たんだよな?」
「ああ。私が迎えに行ったな。」
「…この世界に何が起こっているんだ?」
するとアリスは少し考え、
「今はまだ、はっきりとは分からない。ただ、このままでは必ずこの世界は滅びる」
と、答えた。しかし俺は疑問に思ったことがある。
「ちょっと待て。何故そう言い切れるんだ?まだ異変らしきものは何も…」
「今までおとなしかった原住魔物が暴れだしている。これは異変だ。」
「っ…でも、何故それと世界が滅びるのに関係があるんだ?」
すると、アリスは何か躊躇したようだが、やがて決心を決めたのか、こう言った。
「私は…この時間を過ごすのは二回目なのだ」
「………?」
いきなり話がよく分からなくなった。二回目?
「つまり、私は一度世界が滅びるのを見た。ただ、気が付くとこの時間に戻ってしまっていたんだ。」
「……つまり、時間を超えたってこと?」
「そうだ。だから世界が滅びるということも知っている」
「じゃあ、防ぎ方も…」
「分からない。思い出せないんだ。」
頭を抱えてアリスは話す。
「だから…貴方を探した。私と一緒に戦ってもらうために」
アリスの話は突拍子もない内容だったが、しっかりと俺に伝わった。
「んー、大体分かった。世界が滅びるまでのタイムリミットはどれくらいか分かるか?」
「大体…今から半年後だ」
××××
「お菓子とお茶をお持ちしました。」
「ありがとうございます、ラルクさん。」
「どうしました?深刻そうな顔してますよ?」
「いえ、何でもないですよ。大丈夫です」
「そうですか…すみません。アリス様が貴方を無理矢理連れてきたようで」
「いいえ、俺が選択した道ですから。」
「はい。悩みなどがあったらいつでも話してくださいね。では」
そういってラルクさんは部屋から出て行き、部屋に俺だけとなる。
「…魔法、アリスに教わるか」
…その後の三日間、スパルタ教育が続いたのは…アリスが軍人みたいなものだから仕方ないか。
いきなり話が進展しましたが、きちんと謎は残らないようにきちんと構想はしてますよ( *`ω´)
アドバイスや、要望など気軽にお願いしますね。