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なろうラジオ大賞2 • 3 • 4 • 5 • 6参加作品

ベランダから見る大海原


俺はまだ30前の若造だが、投資がうまくいき12桁以上の金を手にした。


金を得た俺は此れからは働かず趣味の釣りを1日中楽しもうと、半島の先端に建てられた15階建てのマンションを丸ごと購入する。


半島の先端に建てられているだけあって、最上階のベランダからは270度以上に広がる大海原が見渡せた。


マンションの真下にあるマリーナには、マンションと共に購入した自慢のクルーザーが停泊している。


それからは釣り三昧の生活を送った。


近くの海岸の岩場や砂浜それにマリーナの堤防での釣り、クルーザーに乗って大物を狙っての大海原での釣り、毎日毎日釣り釣り釣りの生活を続け、釣りを心ゆくまで楽しむ。


大海原を望めるマンションを購入してから60年経った。


当然だが今もベランダから見える大海原で釣り糸を垂らしている。


違うのは海岸やクルーザーの上で釣りをしているのでは無く、自室がある15階のベランダから釣り糸を垂らしているって事。


地球温暖化の影響で海面が上昇し、今では直ぐ下の14階のフロアを海水が洗っている。


だから自慢のクルーザーは部屋の裏に係留中。


俺も90まであと少しの年齢だから、このまま海面が上昇してマンションが海に呑み込まれるのが先か、俺がクタバルのが先かってのが現状なんだよ。







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― 新着の感想 ―
沈んだ階層は今や魚の住居になっているのでしょう。 魚がたくさん釣れそうです。
壮大だ!! ある意味無人島生活みたいになってるマンション暮らしですが、本人が泰然としてるのでそれもまた良し、と感じる読後感でした。 他の生き物や人類どうしたんだろうと思いつつ、この主人公の肝の座りっぷ…
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