表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お嬢様は元の世界に帰りたい  作者: 坂餅


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/17

第9話 治安の悪いドライヤー

 どれだけ振り回してもなかなか乾かない縦ロール。それもそうか、ドライヤーの類も無いし、香峯子の髪の毛は伸縮自在の縦ロールである。毛量もかなり多く、ドライヤーを使っても乾くまでに時間がかかる。


 そしてそれは唐突な出来事だった。


 空気を切り裂きながら縦ロールを振り回していた香峯子、森林が揺れたかと思うと、瞬時に灼熱の衝撃波が駆け抜ける。


 香峯子は縦ロールを身体に巻き付け、防御体勢をとる。


 別にこの程度なら、防御する必要はないのだが、せっかくの温かい空気である、髪の毛を乾かさないという手はない。


「治安の悪さも役に立ちますのね」


 綺麗に乾いた縦ロールを手で確認した香峯子、満足そうに息を吐く。


 しかし香峯子は無事であっても、周りの森林は殆どが溶け消え、あんなに綺麗だった泉の水も全て蒸発していた。


「……過ごす場所が無くなりましたわね」


 この場所で助けが来るのを待とうかと思っていたがこの惨状、早々に別の場所へと移動しなければならなくなった。


 どのような方法で助けに来るのか、香峯子には分からないため、できるだけ動きたくなかったのだが致し方ない。


「この治安ですと、仮に留まれそうな場所を見つけても期待できそうにないですわね」


 呆れるほど治安の悪い世界に来たもんだと、香峯子は元の世界へ思いを馳せる。


 今すぐにでも帰りたい、そして彼にただいまと言いたい。優しい彼のことだ、香峯子が死んでしまったことに悲しんでいるだろう。


「とりあえず安全そうな場所を探しましょうか」


 そう言って香峯子は、縦ロールで地面を蹴り、猛スピードで移動を始めるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ