事件ファイル:番外編1「ナントカ症候群」
私の名前は夕闇暁璃。
ただの一般的な女子高生である。
高校一年生の時身近で起こった殺人事件を解決した後、幾つかの事件に首を突っ込んでいる内に一躍有名になった私は、いつしか探偵と呼ばれるようになっていた。
昨今のネット社会の影響もあるのだろう、私は過剰に持ち上げられて神格化されていた。
私はただ、運が良いだけだ。
人より周りを注意深く観察していて、たまたま十分な情報が目と耳に飛び込んできているだけ。
同じ条件を与えればほとんどの人間が解けてしまうような事件を解いただけで、周りの人間は私のことを名探偵と呼ぶ。
それが嫌というわけではない。
寧ろ私が憧れてきた創作世界の住人達と同じ呼称で呼ばれることに快感さえ覚えるが、同時に烏滸がましくもあるのだ。
さて、私はその日親戚の冬美叔母さんからとある相談を受けていた。
夕闇家の養子である私にも、冬美叔母さんは優しく接してくれている。
「わざわざありがとうね、暁璃ちゃん」
「いえ。私も北河先生にはお世話になっているので」
冬美さんの夫である大学教授の北河航という男性が入院している病室の正面の廊下で、私たちは落ち合った。
「面会は、私の話を聞いてからにして欲しいの……ちょっと、探って欲しいことがあるし」
「ええ、分かりました」
「それで……早速、話だけど」
私は彼女の言葉に耳を傾ける。
「電話でも話した通り……ここ最近航さんとはあんまり話していなかったんだけど、そんな中で一週間前の九月十五日に突然倒れたの」
「診断は、過労でしたよね」
「……相談したいのはまさにそれ。それがどうも信用できないの。直接的な原因はそうかも知れないけれど、だとしても航さんの持病がそれを誘発した、と私は考えてる」
「持病?」
「うん……彼、何か病気を患っていたようで。その病気で頭が痛いって言っていたの」
「へえ、自覚症状があったってことですか」
「そう。それなのに、入院してからそのことを聞いても一切話してくれなくて。もしかしたら、医者の人から深刻な病気だって診断されていて、それを私には黙っているとか、そんなことじゃないかしら?」
例えば癌などの重病の場合、家族へ事情を説明する場合が多い。
逆に本人が家族へ事実を伝えることを拒否すれば、医師の判断で説明することは出来ない。
「その可能性もあるとは思いますけど、彼の様子も見てみないと何とも言えませんね」
「そうね……まあ、話というか相談はこれだけだから。面会して来てあげて」
「分かりました」
私は北河先生とも冬美さんとも仲が良い。もしも冬美さんに対する秘密があるのならば、それを私にだけ話すことはないだろう。
しかしそれでも口が緩むということはある。彼の日常生活についてを尋ねれば、そのどこかにヒントが転がっているかも知れない。
病室の扉を開けると、北河先生は笑みを浮かべて手を振った。
「やあ暁璃ちゃん、わざわざどうも」
「いえ、今の私があるのは先生の影響もありますから」
「ははは、それなら嬉しいがね」
早速、軽く探りを入れてみることにした。
「それにしても、急に倒れただなんて聞いて驚きましたよ。何ともなくて良かったです」
「あぁ……最近働き詰めだったからね。ゆっくり休養を取れば問題ないようだから、心配はいらないさ」
そう口にする彼の横顔は、確かに切ないようにも見えた。差し込んでくる夕日のせいだろうか。
「とにかくお大事に。冬美さんも心配してましたよ」
「あぁ……彼女には申し訳ない気持ちでいっぱいだよ」
こういう時は、単刀直入に尋ねてみれば良いか。
こちらとしては、彼が素直に秘密を話してくれれば本望なのだから、何も警戒することはない。
「北河先生……冬美さんに何か隠してます?」
「え……なぜ」
彼は、露骨に顔を顰めた。
「そうか、君は探偵だからね……僕たちの状況を把握するだけで、細かな事情まで推察できるというわけか」
「……隠していることがあるなら、話してあげて下さい。冬美さんは、あなたのことを誰よりも心配しています」
「そうだな。だが、君のことは信用しているが……やはり話すべきではないかな。その時が来るまでは……」
「そう、ですか……」
彼の表情は優しかったが、決意は固いようだった。
説得しようにも、彼の意見も尊重すべきだろうと考えたからだ。
それから数分間雑談を交わした後、依頼された仕事があるという理由をこじつけ部屋を出ることにした。
「それじゃ、失礼します」
「ああ。またね」
静かに病室から出ると、冬美さんはすぐに私に駆け寄って来た。
「どうだった?」
「確かに何か隠しているようですね……その内容は私にも話してはくれませんでしたけど」
「やっぱりそうなのね……ありがとう。もし良かったら、彼の病気を突き止めることにも手伝ってくれないかしら?」
本人が隠そうとしているのに、それを暴くことはあまり気乗りしない。
しかし、彼の病状を知っておきたい冬美さんの気持ちもよく理解できる。
「じゃあ、もし突き止めても……そのことを彼には明かさないことにしましょう。余計な心配をさせてしまうでしょうから」
「ええ……そうね。分かったわ」
「その条件なら、協力します。私も、彼のことが心配ですから」
「うん、お願いするね」
とは言え、手掛かりを得る方法は限られて来る。本人と冬美さんの証言から考えを突き詰めていく他ないだろう。
「それで……まだ分からない事が多いので、冬美さんが覚えていることを教えて頂きたいです。何か手掛かりになりそうなことはないですか?」
「そうね……今まで説明した以上のことは、特には……」
「そもそも、なぜ冬美さんは彼が病気を患っていると気づいたんですか? 頭が痛いって、自分で言っていたらしいですけど」
「ええ、そうなのよ。ナントカ症候群で頭が痛いとかなんとか……」
「症候群?」
「多分、そう言っていたと思うわ……頭痛を伴う病気を調べたのだけど、ピンとくるものがなくて……」
症候群とは、その原因が不明でありながらも幾つかの症例が多数の人間に見受けられる場合に名付けられる言葉だ。
彼は頭痛を伴うことやその他の症状から自分が何かの症候群であると判断してそれを冬美さんに伝えたのだろう。
しかし、それは冬美さんの考えを全面的に信用した場合である。
冬美さんは北河先生のその言葉とその後に過労で倒れてしまったことから、彼が何かの病気を患っていることを信じ込んでいる。
彼の身に起きていたことは少なくともただの症状だ。とすると、彼が本当に病気を患っていたかどうかは疑わしい。
いわゆる、前後即因果の誤謬である可能性が高い。
「頭が痛い、以外には何か言っていませんでした?」
「うーん……それ以外に特に思い出せないんだよね」
「彼がそう言った時、前後はどんな会話だったのか思い出せますか?」
「えっと……ちょっと待って。それなら思い出せそう」
少しばかりタイムラグがあって、その後口を開く。
「えっと、あの時私は……彼が部屋に籠っていたから食事は食べるのかと聞いたの。そしたら、ナントカ症候群で頭が痛いって言っていたのよ」
「……?」
私の中で何らかの違和感が生じた。
「それで、その後は……?」
「えっと……その部屋にいた秋奈がそのまま彼を無理矢理食卓に連れて行ったけど……」
秋奈ちゃんは、冬美さんと先生の娘である。
唐突にその子の名前が出たことによって、私は少し気になることを尋ねる。
「秋奈ちゃん、その時部屋で一緒にいたんですか?」
「ええ、そうよ。秋奈は航さんのことが大好きで、仕事の邪魔ばかりするからいつもは部屋に入れないようにするんだけどね。でも、最近は航さんと一緒にいることが多いかしらね」
「なるほど。じゃあ秋奈ちゃんは秘密を知っている可能性もありますね」
「え? あぁ……確かに」
「秋奈ちゃんにそれについて尋ねてみましょうよ」
「そうね。もうそろそろ小学校から帰って、留守番している頃かな」
「それじゃ、電話して聞いてみては?」
私たちは一旦病室から離れ、携帯電話での通話が許可されているエリアに移動した。
「……あ、もしもし? 秋奈ちゃん? お母さんだけど」
耳を澄まし、秋奈ちゃんの声を聞き取る。
『うん、どうしたの?』
「一つ聞きたいことがあるんだけど……何か私に隠し事をしていたりしない? いや、怒ってるわけじゃないのよ。お父さんから口止めされていることとか、ない?」
『うん、あるよ!』
「え!? じゃあお母さんに教えて?」
『でも、隠し事だからね、言っちゃダメなの!』
「お願いだから、教えて欲しいの」
『だーめ! 教えると、幸せが減っちゃうから!』
「幸せが……」
『お話はそれだけ?』
「どうしても……話す気はないの?」
『うん。ぜーったい話さないもん! 約束だから』
「……分かったわ。しっかりお留守番お願いね」
『はーい!』
通話は途切れた。
「やっぱり……あの人は、秋奈ちゃんには自分の病状を伝えているんだわ。教えたら私が不幸になるって、秋奈ちゃんも分かってるんだわ……」
「それにしては、秋奈ちゃんはあまりに元気過ぎませんでした?」
「そうだけど……あの子はいつでも明るいわ。まだ八歳だし、ピンと来てないんじゃないかしら」
いや、それはないだろう。
彼女は思いの外しっかりとしている所があるし、良くも悪くも感受性は豊かである。
そんな彼女が北河先生の病状を知ってしまっているのなら、ああも明るく振舞えるとはとても思えない。
それはともかくとしても、私が気にかかったのは秋奈ちゃんが寧ろ楽し気に話していた点だ。
そこで私はとある可能性に行き着く。
「……あの。秋奈ちゃんって、お二人がご結婚なされてからどれくらいで生まれたんでしたっけ」
「だいたい一年後ね。十月六日生まれ。もう少しで誕生日なのよね。航さんも早く良くなってくれると良いんだけど」
先生と冬美さんが結婚したのは、秋奈ちゃんが生まれる一年程前。
秋奈ちゃんは現在八歳で、もう少しで誕生日。
そして、彼が言っていた症候群。
食事を食べるかと尋ねられた彼が、症候群で頭痛がすると言った――。
「……!」
全てが繋がったような気がして、私は病室に急ぐ。
「あ、暁璃ちゃん!?」
私は病室の扉を少しばかり乱暴めに開けてしまったが、気を遣っている余裕がなかった。
「おや、慌ただしいね。どうしたんだ? 忘れ物?」
「北河先生……結婚記念日は、十月ですか?」
「え? あはは……君にはやはりバレてしまったか。隠し事の内容が」
その反応を見ただけで、私には十分だった。
「はぁ……はぁ。暁璃ちゃん、いきなりどうしたの?」
「分かりましたよ……北河先生の隠し事」
「え、本当に!?」
「ええ……でも、今私の口から話すわけにはいかないんです」
そう言って北河先生の顔を見ると、彼は安心した笑みを作った。
「どうして!? 暁璃ちゃんまで、航さんの病気を隠し通そうとするの!?」
その言葉を聞いて、北河先生が面食らったように口を開く。
「えっ、本気でそう思ってたのか?」
「……あなたが隠し事してるのは分かってるのよ。さあ白状なさい、航さんが何の病気に掛かっているのか!」
冬美さんの形相が鬼気迫る様子だったので、私が仲介に入る。
「邪魔しないで、暁璃ちゃん! あなたには感謝しているけど、私たちの間に入ることは許さないわよ」
「北河先生の隠し事は、多分……あと数週間ほど経てば明かすことができます」
「え……それって、秋奈ちゃんの誕生日ってこと?」
「さあ、どうでしょう」
「暁璃ちゃんお願い……お礼はするから、教えてよ」
「じゃあ、ヒントです。北河先生の秘密は……冬美さんが思っているようなものじゃないですよ」
「え……そんなはず」
「今は、私を信じて下さい。必ず、その時に話しますから」
「……」
――二週間後。
私は秋奈ちゃんの誕生パーティに招かれた。
用意された御馳走とケーキを前にして、秋奈ちゃんははしゃいでいる。
「こらこら、あんまりはしゃぐとコップ倒しちゃうわよ」
「はーい!」
和やかな様子に、私も顔を綻ばせる。
「そういえば、暁璃ちゃんは十八歳だったか。秋奈は暁璃ちゃんの半分の年齢に追いついたわけだな」
「半分! あれ? でも、暁璃お姉ちゃんと私はずっと九歳違うんだよ? どうして、半分に追いついたの?」
「ん? あはは! それは、算数をよく勉強すれば分かるんじゃないかな」
「ねえねえ暁璃お姉ちゃん、どうして?」
回答を求められた為、私が苦手としている分かりやすい説明に最大限努める。
「差の大きさっていうのはずっと九歳で変わらないけどね、秋奈ちゃんの年齢は増えて行くでしょう?」
「うんうん」
「でもね、私の年齢の半分は二年に一回しか歳を取らないの。半分だから」
「ん? あー、分かった!」
私の年齢の半分と、秋奈ちゃんの年齢を比べているのならその差は変化していく。
しかし、同じ時間を共有している記念日同士なら、その差が縮まることも広まることもない。
秋奈ちゃんの誕生日は今日。十月六日。そして、冬美さんと北河先生の結婚記念日は明日だ。
豪勢な食事を終えて、秋奈ちゃんは眠そうにしている。
無理もないだろう。既に時刻は十一時だ。九歳の子供にはつらい時間帯だろう。
「さあ、そろそろ寝なさい」
「ダメなの……まだ、起きてなきゃ……」
「見たいテレビでもあるの? まあ、今日くらいは夜更かしは許してあげるけど。程々にね」
「うん!」
冬美さんはリビングでコーヒーを飲みながら、友人のエッセイストの本を読み始めた。
北河先生の影響で読書をするようになった彼女は、どんな日であっても寝る前一時間以上は読書をするようにしているようだ。
時計の針が頂点を回る直前の事。
「冬美さん」
私の後ろには北河先生と秋奈ちゃんも立っている。
「三人とも……どうしたの?」
「北河先生の隠し事のことを、お話しますよ」
「……!」
冬美さんの表情が強張る。
「そんなに気を張り詰めないで下さい。何も心配しなくて良いんです」
「そんなこと言われても……」
一旦深呼吸してから、私は語り出す。
「そもそも北河先生が病気を患っていると冬美さんが思い込んでしまった原因は、先生が何らかの症候群だと自ら宣言したから、ですよね」
「ええ、そうね……」
「私も、その言葉を紛れもなく真実だと信じ込みました。北河先生が少なくとも何かの症状を自認していることまでは事実だと。それが実際の病気かどうかは別問題としてね」
「それじゃあ……それが違ってたって言うの?」
「ええ。北河先生は何かの症候群を患ってすらいないんですよ」
「で、でも……私は確かに航さんがそう言っていたのを聞いたのよ」
「ええ。確かに航さんは症候群だと自分で言ったんですよ。でも実際は、症候群を患っていない」
「嘘を吐いたの!? で、でも何のために?」
冬美さんは先生の顔を見る。
「はは、僕は嘘は吐いてないよ」
そう言って彼は微笑んだ。
「そう。北河先生は嘘は吐いてないんです。別に患ってるなんて言ってないんですから」
「え?」
「冬美さんは先生が『ナントカ症候群で頭が痛い』のようなことを言っていたのを覚えていたんですよね? それだけ聞くと確かに、症候群の症状として頭が痛いように聞こえます」
「違うの……? でも、他に意味の取りようが」
「先生はこう言ったんです。『RAS症候群で頭痛が痛い』って」
「……RAS症候群?」
「Radundant Acronym Syndrome。直訳すると冗長頭字語症候群。これは、病気を指す言葉じゃないんです。『頭痛が痛い』。この言葉が良い例です」
「あ……頭痛が痛いって表現はおかしいってこと?」
「そうです。そのRAS症候群という言葉自体、症候群とSyndromeで意味が被っていますし。先生がなぜこうした言葉を口にしたかと言えば、その直前に冬美さんが食事を食べるかと尋ねたからです。頭が痛くなるような表現だねということを冗談交じりに指摘したかったんですよ。その言葉について解説するつもりもあったかも知れませんけど、秋奈ちゃんが割って入ったので、会話がうやむやになった……」
「なるほど……」
彼女は深いため息をついた。
「でも……航さんが秘密を隠してるのは事実よね? それは何なの?」
「それは……今日が何の日か考えれば分かります」
「え? 今日は秋奈ちゃんの誕生日で……」
言いながら、丁度十二時を指した時計が眼に入った冬美さんは気づく。
「違う……今日はそういえば……」
その瞬間、秋奈ちゃんが駆け寄って来た。
「お母さん、おめでとう!」
「あ……」
秋奈ちゃんがそう言うと、北河先生はゆっくりと冬美さんに近づく。
そしておもむろに懐から取り出したのは、小さな箱。
「今まで一回もまともに祝ったことなかったから……今年くらい盛大に祝おうと思ってね。結婚十周年のプレゼントだ」
彼が蓋を開けると、煌びやかなダイヤモンドの指輪が真実と共に露わになる。
「航さん……ありがとう」
冬美さんの涙と共に、この事件は終局を迎えた。
「ありがとね、暁璃ちゃん」
「いえ、私は何もしてないですよ。お礼はこんな素敵なプレゼントを用意してくれていた先生に」
「ううん、暁璃ちゃんのお陰で更に刺激的なサプライズになったわ。本当にありがとう」
「それなら良いんですけど」
「暁璃ちゃん、これからもよろしくね。秋奈ちゃんは暁璃ちゃんのこと大好きだから、たくさん遊んでやって」
「はい、ぜひ」
「それと……これは、せめてもの気持ち」
冬美さんが差し出したのはかなり年季の入った懐中時計だった。それでも、まだ針は動いている。
「これを私に……?」
「夕闇家として私が受け継いだ物の一つよ。私は使わないから、ぜひあなたに持っていて欲しいのよ」
「……私で、良いんですか?」
夕闇家に受け継がれている数々の骨董品には、身体を健全に保つだとか素敵な出会いを引寄せるだとか、そういった神秘的な効果が伝承として語り継がれている。
それを大真面目に信じていなくとも、それらはどれも貴重な品だ。そう簡単に渡せるものではない。
「ええ。血の繋がりがあっても、私の家族は夕闇家ではない。逆に暁璃ちゃんは血縁がなくたって夕闇家の一員よ。それが嫌だと思うなら妹の暁音ちゃんに渡したって良い。でも、決定権は暁璃ちゃんに渡しておくわ。私がそうしたいの」
その言葉で、彼女の想いが伝わった。
「……はい、分かりました。大切にします」
「よし。それじゃあまたね、暁璃ちゃん!」
私は、凄惨な事件の真実を暴く探偵だ。推理を披露して後悔することもあった。
でもこの時、それが無意味なことではないと改めて実感できた。
きっとこれからも私は殺人事件の捜査に首を突っ込み、悲しい現場を見続ける。
それでも、私の言葉で人を一人でも幸せにできるのなら、私は探偵を続けて行こう。