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ドラゴンブラット
竜崎家の悲壮な出来事から10年が経ち、村は過疎化が急激に進み、村民全員が中心都市「ブルービル」に住まいを移した。
村があった場所はある大貴族に買い取られ、たちまち開拓作業が始まった。そして開拓が「未曾有の森」にまで差し掛かった瞬間、大きな爆発とともに竜と竜に乗った人が現れた。
「この森に手を出すな!」そう叫ぶ声がした後、竜が雄叫び、恐れを為した貴族の開拓使達は逃げようとした。しかし、1人の開拓使の腰が抜け身動きが取れなくなってしまう。木々の間から大熊が現れた。開拓使を襲いかかった時、竜に乗っていた人間が刀を使い熊を追い払った。
その刃を尻もちをついている開拓使に向け「この森は危険だ。それにここは僕達の家だ。」そう言って彼は姿を消した。
この男が10年前の彼であったことが分かるのは翌日のことである。彼の名は「天」。後に世界を救う男である。