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上原事務所にて

1ヶ月程度更新出来ていなくて申し訳ございません。今回は、上原事務所を訪れた時の自己紹介を書いてみました。

…ここが、上原事務所なのですか…?古びた木造の家の門扉には、確かにはっきりと、"上原事務所"と書いてあるけど…。

ピーンポーン…

「美香子さん。真希さん。天袮真珠子ですわ。私のお友達も、一緒に来ています。」

ドアフォンを押して、真理子がそう声をかける。…どんな人なんだろう?

『はーい。真珠子ちゃん達ね〜。今門を開けに行くわ〜。』

ドアフォンの向こう側からそんな声が聞こえた後、ガチャリ…音を立てて門扉が開いた。

「真珠子ちゃん、いらっしゃい〜。お友達の方も、いらっしゃい。さ、入って入って〜。」

綺麗な黒髪ストレートの女性はニッコリと微笑み、明るくそう告げた。…いい人そうだね。

「ふふっ。美香子ねぇ様、失礼します。」

真珠子はその人のことを美香子ねぇ様、と呼んでるの!?よっぽど馴染んでるんだね〜。

「美香子さん、失礼します。」

架璃菜はそう言って丁寧に頭を下げると、

「美香姉、久し振り〜。今日はお邪魔させてもらうね!」

と言った。…もしかして、架璃菜も知り合いなの!?

「架璃菜久し振り〜!遠慮せずにどーぞ!」

美香子さんは嬉しそうにウインクした。…美香子さんって気さくなんだね〜。

あっ。私の番だ。

「し、失礼します…。」

ど、どうしよう!?緊張しすぎて、声小さくなっちゃった…!!

「えっと〜…確か、紫葵ちゃんよね?話は聞いてるわ。ささ、入って入って!待合室に着いたら、自己紹介しましょうね?」

気遣ってくれるなんて…美香子さん、本当にいい人なんだね〜。


______________________________________________________________________


書斎にて

「初めまして…。美海 紫葵、と言います。これから、お二人にお世話になる者です。よろしくお願いいたします。」

私はそう言って、ぺこりと頭を下げた。…緊張しちゃうな…。

「初めまして。私は、上原かみはら 美香子みかこと言います。呼び方は、真珠子ちゃんが呼んでる美香子ねぇ様とか、架璃菜ちゃんが呼んでる美香姉でもいいし、紫葵ちゃん独自のものでもいいわよ。」

美香子さんが挨拶をすると、美香子さんとよく似た女性が口を開いた。

「紫葵さん、初めまして。私は、上原かみはら 真希まきと言います。私は、真希ねぇ様とか、真希姉とかって呼ばれてるわよ。でも、紫葵さんはどう呼びたいの?」

「私は…私は、美香子さん、真希さん、と呼ばせていただきます。…構いませんか…?」

「えぇ。構わないわよ。紫葵ちゃんが好きなように呼んでね〜。」

「ありがとうございます!美香子さん。」

好きなように呼んで、と言われたことにほっとする。よかった〜…。

「で、質問。」

急にそう切り出されて思わず一歩後ずさってしまう。…怖いな。

「紫葵ちゃんの髪ってさ…地毛なの?」

…やっぱり!できれば聞かないで欲しかったけど…。

「はい!地毛ですよ〜。父は日本人なのですが、母はカナダ人なので…。母の方を強く受け継いでしまったため、この髪色と瞳の色になったようです〜。」

真希さんが感嘆したようにため息をついた。

「凄いわね…。それに、髪質自体も綺麗だと思うわ。」

…そう言えば、由希波も言ってたもんね…私の髪は綺麗だって。

「そうなのですか…?自分ではよく分からなくって。でも、真希さんがそういうのならばそうなのでしょうかね〜。」

ほんとに、よく分からないんだ。お母さんに聞いても分からないし…。まぁ、お母さんは癖っ毛だもんね。

「えぇ。サラサラで、ツヤツヤで…羨ましいな。」

美香子さんまで…。

「ね。架璃菜。私の髪って綺麗なの?」

架璃菜は少し考え込んだ後、

「うーん……。でも、ちぃの髪って括りにくいでしょ〜?それを考えるとね〜…綺麗だけど厄介な髪質…かな?」

と言った。

「確かに括りにくい…!だから髪括らないんだし…。」

美香子さんと真希さんはなるほど、と言ったように頷いた。

「もしかして、その探してる子に似たようなこと言われたことあるの?」

美香子さんがそう聞いてきたので、思わずビクッとしてしまう。…なんで分かったんだろ?

「顔に出てたもん。なつかしいなぁ…ってね!」

え、えぇ!?そんなに分かりやすいのかな…わたしって。

「そ、そんなに分かりやすかったですか…?」

アワアワしながら言うと、真希さんがクスッと笑って頷き、

「えぇ。とっても分かりやすいの。…ね。その探してる子の名前とか、性格とか、外見とか…教えてもらえるかしら。紫葵ちゃん。」

と言った。わたしの緊張がほぐれてきたのを確認してから本題に入ってくれる美香子さんと真希さんは本当に優しいと再確認しつつ、わたしはこう言った。

「えっと…その子の名前は、野上 由希波です。少し紺色がかった黒髪ストレートのロングで、基本ポニーテールにしています。明るく、前向きな性格の子で、友達が沢山いると思います。外見は…こんな感じの子です。」

以前一緒に撮ったプリクラを机の上に出すと、美香子さんがそれをそっと手に取った。

「こんな感じの子なのね〜。由希波ちゃんはもしかして、運動とか得意だったりする?」

…凄い!当たってる…!!

「はい。由希波の特技は運動全般です!それに、由希波の趣味は歌を歌うことなので、歩きながら歌っている時もあります。昔から、無意識に歌っている時があったので…。」

架璃菜がうんっ!うんっ!と頷いている。わたしよりも前から、由希波のこと知ってるもんね〜。架璃菜って。

「確かに、由希波は歌を歌ってる頻度は多いね〜。登下校中とかによく歌ってるよ〜。」

架璃菜の言う通り、由希波って登下校中は常にと言っても差し支えないくらい歌ってたよね〜…。一緒に帰ってるけど何も話さない、っていう時すらあったもん。それでも、楽しいからいいんだけどね。

「なるほどね…。まずは、どこに引っ越したか…ね。鍵になるもの、無いかしら…。」

「鍵…鍵………。あ。由希波のお父様が経営している会社の情報とか…どうでしょうか?」

由希波のお父様の会…社…。野上コンディレクション…だったかな?確か、天袮グループの傘下だったはず…。

「そう言われてみれば……。確か、野上コンディレクションは真珠子のお爺様が会長を務めている天袮グループの傘下じゃなかったっ…け…?」

読んでくださりありがとうございます。今回は文字数が少ないので、後々加筆します。

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