表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

二人の絆。

初めまして。有里奈 綾といいます。この作品は会話文ばかりが目立ちますし、同じことを何度も繰り返していたりします。


誤字・脱字があった場合は、指摘していただけると助かります。

「由希波に出会えたことこそが、わたしにとって奇跡だったの。一期一会っていう言葉。わたしが一番、好きな言葉。一生に一度の出会い。それは奇跡なんだって。」

由希波は、はっと息をのんだ。何かに気づいたみたいに。…わたし達、やっぱり、以心伝心なんだね。

「わたしも、そう。今まで言えなかったけど…。ずっと、そう思ってた。何でも話せるのは、ちぃだけなの。他の人には話せない悩みも、ちぃになら話せたの。友達はいっぱいいたけど、親友って思える子はいなくて…そんな時、ちぃに出逢った。」

わたしは、そのあとに続くだろう言葉を言う。

「見た瞬間に、判ったの。この子だ…って。誰よりも、この子と一番仲良くなれるって。」

由希波があとを続ける。

「誰が何と言おうと、この子だけが、わたしの親友だって。」

わたしはさらに続ける。

「この子は、私を裏切らないって。」

由希波と一緒に、最後の一文を言う。かちりと音を立てて合わさった、あの時の想いの。

「「この子となら、信頼しあえる、最高で、最強の親友になれるんだって。」」

綺麗にハモったその言葉は。あの時、視線が合った刹那に。二人ともが感じた想いだった。友達の居ない私と。友達がたくさんいる由希波。正反対な二人。それでも。

「由希波と、友達になりたかった。」

「ちぃと、仲良くなりたかった。」

二人がそう想ったからこそ芽生えた友情。

「この子がいい…由希波がいい。由希波じゃないと、嫌だ。わたしの親友は…由希波だけ。」

「この子じゃなきゃ嫌だ…ちぃじゃなきゃ嫌だ。わたしの親友は、ただ一人…ちぃだけ。」

あの時、そう想った。今も、そう想っている。変わらない絆。当たり前だけど、あの時出逢わなかったらなかった絆。

「ちぃとわたしは、以心伝心。誰よりも深い絆で結ばれている。」

「由希波とわたしは、一期一会だった。誰よりも奇跡的な出逢いだった。」

誰よりも信頼できて。誰よりも仲が良くて。誰よりも…大切な存在。家族だって、大事だけど。それとはまた違った存在で。家族が幸せだと、幸せになる。嬉しくなる。…由希波が幸せだったら?わたしはきっと、家族が幸せな時よりも、もっと幸せになる。ずっと嬉しくなる。楽しくなる。

「ねぇ、ちぃ。」

由希波がそっと呟いた。まるで、囁くように。

「なぁに。由希波。」

わたしも、同じ様な口調で返す。

「わたし、ちぃと親友になることができて、本当に良かった。わたし、すっごく幸せ。」

…おんなじことを、考えてた。まったく同じタイミングで、まったく同じことを考えていた。

「わたしも今、おんなじこと考えてた。由希波が親友で、ほんっとうに良かった!」

「だよね!!」

ホント。由希波と友達になれて。親友になれて、本当に良かった。

…そんなやり取りをした数週間後。由希波は突然、どこかに引っ越してしまった。わたしに何も、告げることなく…。


読んでくださりありがとうございます。更新が不定期なうえに文字数も少ないですが、どうぞよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ