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短編集『 交際0日婚・双星夜行 双子の同時プロポーズ “ 4人の秘密同居生活 ” 』


これは、少しだけ“普通”から外れた四人の物語。


出会ったその日に、結婚を決めた。

交際期間はゼロ。

理由は衝動。きっかけは偶然。


――それでも、そこにあったのは紛れもない“本気”だった。


双子の兄弟と、二人の女性。

それぞれが別々の場所で、同じ夜に選んだ未来。


そして交差する運命。


再会した親友同士。

隠された関係。

誰にも言えない共同生活。


この物語は、そんな“あり得ない選択”から始まる。


けれど――


あり得ないからこそ、

本音は嘘をつかない。


距離は近すぎて、でも不確かで。

秘密は重くて、でも温かい。


これは、四人が“他人”から“家族”へ変わっていくまでの、はじまりの記録。


夜を共にし、未来を語り、

それでもまだ――名前のつかない関係。


その一歩目を、どうか見届けてほしい。



夜の東京は、どこか現実感を削ぎ落とす。


ネオンに照らされた帰り道。

その片隅で――運命は、あまりにも雑に結ばれた。



「……で、なんで本当に来たんですか」


マンションのエントランス前で、神崎箕郷は腕を組みながらため息をついた。


その視線の先には――

大きなスーツケースを抱えた青年。


「だって、“考えさせて”って言ったじゃないですか。帰れとは言われてません」


「普通は帰るのよ、普通は」


「普通じゃないから、結婚申し込んだんです」


即答だった。


あまりにも真っ直ぐで、あまりにもおかしい。


けれど――箕郷は完全には拒絶しなかった。


「……はぁ。今日だけよ。今日だけ泊めるだけ」


「ありがとうございます。未来の妻さん」


「まだ違うから!」


頬を赤くしながら、彼女はオートロックを開けた。



その頃、同じ建物の前。


「……え、ちょっと待って。あなた本気で言ってる?」


三浦美咲は、困惑を隠しきれない顔で賢太を見ていた。


「本気です。だから、こうして来ました」


「いや来ないで!?普通!」


「でも、断られてません」


「それは……」


言葉に詰まる。


勢いで流しただけだった。

でも、この男は“流さなかった”。


「……一晩だけ。様子見。それ以上は保証しない」


「十分です」


そうして、もう一組もまた――同じ建物へと入っていった。



そして数分後。


エレベーターの扉が開いた瞬間――


「……え」


「……え?」


箕郷と美咲の声が、完全に重なった。


目が合う。

止まる時間。


そして、同時に――


「箕郷!?」


「美咲!?」


次の瞬間、二人は駆け寄っていた。


「ちょっと何年ぶり!?」


「なんでここにいるの!?」


「いやそれこっちの台詞!」


その後ろで、双子は同時に呟く。


「「……知り合い?」」



リビング。


状況説明が終わるまでに、かなりの時間を要した。


そして、結論。


「……つまり」


箕郷が頭を抱えながら言う。


「私たち、同じ日に、同じノリで、同じような男にプロポーズされて、しかもそれが双子」


「しかも同じマンション」


美咲も同じく頭を抱える。


沈黙。


そして――


「……笑うしかないでしょ、こんなの」


「うん、もう運命でいい気がしてきた」


二人は顔を見合わせて、小さく笑った。


その瞬間、何かが決まった。



「ねえ、提案があるんだけど」


美咲が口を開く。


「どうせなら、四人で住まない?」


「……は?」


双子の声が揃う。


「だってこの状況、外に漏れたら終わりでしょ?なら、管理しやすい方がいい」


「それに――」


箕郷が続ける。


「久しぶりに一緒にいられるのも、ちょっと悪くないし」


その一言で、空気が変わった。


「決まりね」


「決まりだな」


「決まりです」


「決まりだね」


四人の声が、今度は自然に揃った。



その夜。


最初に風呂へ向かったのは――康太と箕郷だった。


湯気に包まれた静かな空間。


「……本気なの?」


箕郷がぽつりと呟く。


「もちろんです」


「なんで私なの」


少しだけ震える声。


康太は一歩近づく。


「ずっと好きでした」


その距離は、もう“他人”ではなかった。


箕郷が何か言いかけた瞬間――


彼はそっと、唇を重ねた。


驚きに見開かれた瞳。

けれど、すぐに――閉じられる。


短くて、でも確かなキス。


「……ずるい」


彼女は小さく呟いた。



入れ替わるように、次は賢太と美咲。


「……あんたも、本気なんだ」


「はい」


「変なやつ」


笑いながらも、どこか優しい声。


湯気の中で、距離が近づく。


「でも――嫌いじゃない」


その一言のあと。


賢太は、ゆっくりと彼女に触れた。


強引ではない、けれど逃がさない距離。


そっと重なる唇。


静かな時間。


そして――


「……ほんと、バカ」


そう言いながら、美咲は少しだけ笑った。



こうして始まった。


偶然と衝動で結ばれた、二組の結婚。


そして、再会した親友同士。


四人での、秘密の同居生活。


これはまだ… 運命の“序章”にすぎない。



夜は、まだ終わらない。


リビングの灯りが落とされ、廊下には静かな足音だけが響いていた。


四人で決めた“同居”という選択。

それは軽い冗談のようでいて、どこか現実味を帯びていた。


――そして今。


それぞれの部屋で、二組の“夫婦未満”が向き合っている。



■康太と箕郷


ベッドの端に座る箕郷は、タオルで濡れた髪を拭きながら小さく息を吐いた。


「……こんな展開、普通ないわよ」


「普通じゃないのが、いいんです」


背後からの声。


振り返ると、康太が静かに近づいてくる。


その距離に、思わず息が止まる。


「……さっきの、キス」


「はい」


「軽くないよね、あれ」


「軽い気持ちで、あなたに触れません」


真っ直ぐすぎる言葉。


逃げ場がない。


箕郷は視線を逸らす。


でも――逃げきれない。


「……なんでそんなに真っ直ぐなの」


「ずっと見てきたからです」


その一言が、胸の奥に落ちる。


ファンと、芸能人。

その距離だったはずなのに。


もう――違う。


康太は、そっと彼女の手を取る。


驚くほど自然に。


拒む理由が、見つからない。


「もう一度、いいですか」


小さな問い。


でも、それは“確認”ではなく“覚悟”だった。


箕郷は少しだけ目を閉じる。


それが、答えだった。


唇が重なる。


今度は、さっきよりも長く。


深く。


息が混ざるほど近くて――

心臓の音が、うるさいくらい響く。


「……ほんと、ずるい」


離れたあと、彼女は額を軽く押し付けた。


「逃げられなくなるじゃない」


「逃がしません」


その言葉に、笑ってしまう。


「……もう、逃げる気ないかも」


小さく、でも確かに。


彼女はそう呟いた。



■賢太と美咲


一方、別の部屋。


美咲はベッドに腰掛けながら、じっと賢太を見ていた。


「……あんたさ」


「はい」


「怖くないの?」


「何がですか」


「私だよ。仕事も立場も、全部違うのに」


少しだけ弱い声。


テレビでは見せない顔。


賢太は迷わず答える。


「全部込みで、好きです」


即答。


迷いゼロ。


「……ほんとバカ」


でも、その声は優しかった。


美咲は立ち上がり、一歩近づく。


距離が縮まる。


「でもさ」


指先で、彼の胸を軽く押す。


「簡単に許すと思わないでよ?」


「はい」


「ちゃんと責任、取るんだよ?」


「もちろんです」


そのやり取りのあと――


ふっと、空気が変わる。


美咲の方から、距離を詰めた。


唇が触れる直前で、一度止まる。


「……これで、後戻りできないから」


「望むところです」


その瞬間、彼女は笑った。


そして――重なる。


今度は、美咲の方から。


最初は軽く、でもすぐに深くなる。


指先が、そっと服を掴む。


離れたくない、という無意識。


「……ほんとに、変な夜」


「最高の夜です」


「……否定できないのが悔しい」


そう言いながら、彼女は額を寄せた。



■四人の選択


深夜。


廊下に出た二人が、偶然鉢合わせる。


箕郷と美咲。


一瞬の沈黙。


そして――


「……どう?」


「……そっちは?」


同時に聞いて、同時に笑う。


「やばいかも」


「うん、わかる」


短い会話。


でも、それで十分だった。


昔と同じ距離感。


でも、今は違う。


「ねえ」


箕郷が小さく言う。


「この生活、続ける?」


美咲は少し考えて――


笑った。


「やめる理由、ある?」


その答えで、すべてが決まった。



四人の関係は、まだ曖昧で。


でも確実に、一線を越え始めている。


これはただの勢いじゃない。


偶然でもない。


“選んだ”夜だ。


そして… この共同生活は、ここから本当の意味で始まる。



朝。


カーテンの隙間から差し込む光が、静かに部屋を照らしていた。


「……ん」


最初に目を覚ましたのは、神崎箕郷だった。


ぼんやりとした視界の中で、違和感に気づく。


(……近い)


いや、近いどころじゃない。


「……っ!?」


すぐ隣に、康太がいる。


しかも――


「なんで普通に腕回して寝てるのよ……!」


小声で抗議するが、本人は完全に熟睡中。


逃げようと身体を動かすと、腕が少しだけ強くなる。


「……起きてるでしょ?」


「……起きてません」


「起きてるじゃない!」


小さなやり取り。


でもその距離は――完全に“夫婦”だった。


「離して」


「嫌です」


「なんでよ」


「朝から離れる理由あります?」


真顔。


箕郷は一瞬言葉を失う。


「……あるわよ、普通に」


「でも、俺たち普通じゃないですよね」


言い切られると、弱い。


「……っ、ほんとにずるい」


結局、軽く押して距離を作る。


でも――


完全には離れなかった。



一方その頃。


別室。


「……ちょっと、近い」


美咲の声は低く、でもどこか柔らかい。


「そうですか?」


「そうですか?じゃないのよ」


賢太は、自然な顔で隣にいる。


距離感が完全におかしい。


「昨日あんな流れだったからって、朝も継続しないで」


「ダメですか」


「ダメとは言ってないけど!」


思わず声が大きくなりかけて、慌てて口を押さえる。


(隣にいるの忘れてた……!)


その仕草に、賢太が少しだけ笑う。


「……何笑ってるの」


「いや、可愛いなって」


「は?」


一瞬、空気が止まる。


「……ほんと調子狂う」


視線を逸らす美咲。


だが――その距離は離れない。



そして――


問題の“朝”。



リビング。


四人が顔を合わせた瞬間。


「「「……」」」


空気が固まる。


理由は単純。


距離感がおかしい。


・康太が自然に箕郷のコップに水を注ぐ

・箕郷がそれを当たり前のように受け取る

・賢太が美咲の髪を整える

・美咲がそれを止めない


完全にアウトだった。


「……ちょっと待って」


最初に口を開いたのは、美咲。


「これ、絶対外でやったら終わるやつ」


「だな……」


箕郷も同意する。


「てか、なんでこんな自然なのよ私たち」


「もう慣れました」


「早すぎるでしょ!」



その時。


――ピンポーン。


全員、固まる。


「……誰?」


「宅配じゃない?」


康太が立ち上がる。


だが――


モニターを見た瞬間、止まった。


「……母さん」


「は?」


全員の声が揃う。



■五十嵐美貴、襲来


ドアが開く。


そこに立っていたのは――


落ち着いた雰囲気の女性。


「おはよう、康太。鍵忘れたから開けてもらおうと思って」


そのまま、自然に中へ入ってくる。


「……あら?」


視線が止まる。


箕郷と美咲。


一瞬の沈黙。


そして――


「……神崎箕郷さんと、三浦美咲さん?」


空気が凍った。



「え、えっと……」


箕郷が言葉に詰まる。


美咲も同様。


だが、美貴は驚いた様子はない。


むしろ――


「やっぱり。テレビで見るより綺麗ね」


落ち着いていた。


「え……?」


「私、“龍雷神”の秘書課だから」


その一言で、全てが繋がる。


「……え、龍雷神って」


「そう。あなたたちの所属部署、ちゃんと把握してるわよ」


完全にアウトだった。



だが、美貴は続ける。


「それで?」


静かに微笑む。


「なんでうちの息子たちと一緒に住んでるのか、説明してもらえる?」


圧が強い。


四人、沈黙。


リビング。


空気が、明らかに重い。


ソファに座る五十嵐美貴。

その正面に、並んで座る四人。


完全に“事情聴取”だった。



「……で?」


静かな一言。


逃げ場はない。


「どういう関係なのか、順番に話して」


柔らかい口調なのに、圧がある。

秘書課25年の貫禄だった。



最初に口を開いたのは、康太。


「えっと……昨日、ライブがあって」


「それで?」


「そのあと、少し話す機会があって」


横で箕郷が軽く頷く。


「……で、なぜ同居?」


核心。


一瞬、全員が詰まる。



「……勢い、です」


ぽつりと賢太。


「勢い?」


視線が鋭くなる。


「はい。お互いに……価値観が合って」


「合った?」


「……はい」


苦しいが、嘘ではない。



美咲が続ける。


「仕事柄、人と深く関わる時間がなくて」


「……それは分かるわ」


同じ会社だからこそ、理解している。


「だから、こういう形で関係を作るのも……一つの選択かなって」


無理のある理屈。


だが、“完全な嘘”ではない。



箕郷も口を開く。


「それに……信頼は、あります」


短い言葉。


でも一番重い。



沈黙。


美貴は何も言わず、四人を順に見る。


観察。見極め。



「……交際期間は?」


来た。


「……ほぼ、ゼロです」


康太が答える。


「ほぼ?」


「昨日が初対面に近いです」


正直すぎる。


だが――逃げない。



再び沈黙。


時計の音だけが響く。



「……なるほどね」


小さく息を吐く。


怒ってはいない。

でも納得もしていない。


その中間。



「つまり」


ゆっくり整理する。


「昨日出会って、気が合って、勢いで同居」


「……はい」


「お互いに悪い印象はない」


「……はい」



「……無茶ね」


一言。


全員、言い返せない。



「でも」


その“でも”で空気が変わる。


「嘘は言ってないわね」


鋭い。


全員が息を呑む。



「隠してることはある」


ドキッとする。


「でも、今ここで全部暴くつもりはないわ」


その一言で、わずかに緩む空気。



「理由は簡単」


静かに告げる。


「あなたたちの目が、本気だから」



一瞬、時間が止まる。



「軽い遊びならすぐ分かる。でも違う」


四人を見渡す。


「無茶だけど、真剣」



そして、少し笑った。


「だから余計に厄介なのよね」



「……反対、ですか?」


美咲が静かに聞く。



わずかな沈黙の後。



「反対はしない」


はっきりと。



全員の肩がわずかに落ちる。



「ただし」


すぐに続く。


「責任は自分で取りなさい」


母ではなく、“社会人”の声だった。



「仕事、立場、世間体。全部背負う覚悟があるなら」


「この関係、続けなさい」



沈黙。


だがそれは――拒絶ではない。


“条件付きの許可”。



「……はい」


康太。


「はい」


賢太。


「……はい」


箕郷。


「はい」


美咲。



四人の声が揃う。



美貴は小さく頷いた。


そして――


「じゃあ」


空気を切り替える。


「ルールを決めましょうか」



■同居ルール会議


テーブルに四人が座る。


完全に“会議”。



「まず」


美咲が手を挙げる。


「外では他人」


「同意」


箕郷が即答。



「次」


「距離感」


「これは重要ね」


「触れない、近づきすぎない」



「……できる?」


箕郷の問い。


「やるしかない」


双子、真顔で頷く。



「あと――」


箕郷が少し迷う。


「寝室、どうする?」



沈黙。


一番重い議題。



「……別々」


美咲が言い切る。


「最初から一緒は危険」



「でも」


康太が口を開く。


「完全に分けると、不自然じゃないですか?」



「確かに」


「同じ部屋で距離を保つ、とか?」



「……難易度高いわね」


美咲が苦笑する。



少しの議論の後。



■最終ルール


・基本は別室

・状況に応じて調整

・外では完全に他人

・家でも“人前では距離を保つ”

・秘密は絶対厳守



「いい?」


美貴が最後に言う。


「この生活、甘く見たら終わりよ」


その目は、本気だった。



「でも――」


少しだけ柔らかくなる。


「応援はしてあげる」



その一言で、空気が変わる。



四人は顔を見合わせる。


昨日とは違う。


勢いじゃない。


守るべき関係になった。



こうして始まる。


秘密と緊張と、ほんの少しの甘さを抱えた――


四人の、本当の同居生活が。



都内・大手企業ビル――株式会社「龍雷神」。


朝の社内は、いつも通り慌ただしく動いていた。



■秘書課


「……この資料、会議室Aにお願いします」


五十嵐美貴は、落ち着いた声で指示を出す。


無駄がない。正確。


25年という年月が、そのまま“仕事の精度”になっていた。


(……さて)


コピー機の前で資料を整えながら、ふと昨日の出来事を思い出す。


(まさか、あんなことになるなんてね)


小さく息を吐く。


だが表情は、いつも通りの“仕事の顔”。



■芸能音楽部


一方その頃。


「今回のツアー構成なんだけどさ」


坪崎真琴が資料をめくる。


「前半は落ち着いた入りで、中盤から一気に上げたい」


「……いいと思います」


神崎箕郷は静かに頷く。


「ただ、ラスト曲は変更したいです」


「ほう?」


「今の流れだと、終わり方が“綺麗すぎる”ので」


少しだけ視線を落とす。


「もう少し……感情を残したい」


真琴は一瞬だけ考え――


「いいね、それ」


即答だった。



■アナウンサー部


「そこ、口元甘いわよ」


土方由芽子の指摘が飛ぶ。


「……すみません」


三浦美咲は原稿を持ち直す。


「もう一度いきます」


読み直す。


声は安定している。


だが――


「うん、声はいい。でもね」


由芽子が近づく。


「“伝える覚悟”が少し足りない」


その一言に、美咲の指がわずかに止まる。



(……覚悟、ね)


頭の中に浮かぶのは――


昨夜のこと。


そして、今の状況。



「……もう一度お願いします」


今度の声は、少しだけ変わっていた。



■廊下での交差


そして――


廊下。


箕郷と美咲が、それぞれの打ち合わせを終えて歩く。


視線が合う。


一瞬だけ。


だが――


何も言わない。


ただ、自然に。


軽く会釈。



その先に――


コピー機の前に立つ、美貴。



同じく。


視線が合う。



「……お疲れさまです」


「お疲れさまです」


業務上の距離。


完璧だった。



だが。


二人はすれ違いざまに、ほんのわずかに足を止める。



「……少しだけ、いいですか」


小さな声。


誰にも聞こえない距離。



■コピー機前の小声


コピー機の動作音が、会話を隠す。



「……さっきの対応、完璧でした」


美咲が小さく言う。


「そっちもね」


箕郷が微笑む。



「……緊張、しますね」


「当然よ」



一拍。



「……あの子たち、どう?」


美咲の問い。


少しだけ“母親への確認”のような響き。



美貴は資料を揃えながら答える。


「真っ直ぐすぎるわね」


少しだけ笑う。


「でも、悪くない」



その一言で、空気が緩む。



「……ありがとうございます」


「礼はまだ早いわよ」


ぴたりと止まる言葉。



「ここは会社」


視線を上げる。


「一歩でも間違えたら、全部終わる」



その重さ。


二人とも、理解している。



「……はい」


「分かってます」



「ならいいわ」


そして――


いつもの“秘書課の顔”に戻る。


「業務に戻りなさい」



「失礼します」


「失礼します」


二人は同時に離れる。



■大学側


その頃。


大学の講義室。



「なあ、今日やけに静かじゃね?」


森下優斗が肘で突く。


「確かに」


佐伯悠真も頷く。


「いつもならもう少し騒がしいのに」



「……普通だろ」


康太が返す。



「いやいや」


高瀬陸が笑う。


「“普通じゃないことあった顔”してるって」



一瞬、固まる双子。



「……してない」


「してない」


ハモった。



「お前ら、それが一番怪しいんだって」



軽い笑い。


だが――


二人の中では、確実に“日常”が変わっていた。



■会社・解散後


再び会社。


美貴は自席に戻り、スマホを手に取る。


少し考えてから――


メッセージを打つ。



送信先:康太、賢太



「箕郷ちゃんに美咲ちゃんは良い子だね。幸せにしてよ。」


少し間を置いて、続ける。



「あと私からお父さんと鈴華、舞香には伝えておくから」



送信。



既読がつくのは、少し後。



その画面を見て、美貴は小さく息を吐いた。



「……ほんと、忙しくなりそうね」



会社でも、家でも。


秘密は続く。



そして――


誰にも知られないまま、四人の関係は、確実に深くなっていく。



■生放送――一瞬の“夫婦感”


スタジオ。


赤いランプが点灯する。


「――それでは次のニュースです」


三浦美咲の声は、いつも通り落ち着いていた。


原稿をめくる。


視線、声、間。


すべて完璧。


――のはずだった。



「本日、都内で行われた――」


一瞬だけ。


ほんの一瞬だけ。


言葉が詰まる。



(……康太、今なにしてるんだろ)


頭をよぎった。



「……っ」


次の言葉が、ほんの少しだけ遅れる。


カメラはそのまま回っている。



副調整室。


「……今の間、珍しいな」


スタッフが小さく呟く。



スタジオ。


美咲はすぐに立て直す。


「――以上です」


完璧に戻した。


だが。



(……危なかった)


胸の奥がざわつく。


ただのミスじゃない。


“誰かを意識した間”。


それはプロとして、一番出してはいけないものだった。



由芽子が軽く頷く。


「……今の、気をつけなさい」


小声の指摘。


「はい……」


美咲は小さく息を吐いた。



(……これが、“覚悟”か)



■ライブ現場――疑われる存在


その頃。


ライブ会場。



「ちょっと君」


スタッフの声が飛ぶ。


振り返る康太。



「はい?」



「さっきから、関係者動線にいるけど」


空気が変わる。



「……あ」


やってしまった。


完全に“ファンの距離”を越えていた。



「一般の人はこっちだから」


「すみません」


下がろうとした、その時。



「――その子、いいよ」


声がかかる。



振り向くと。


神崎箕郷が立っていた。



「え?」


スタッフが戸惑う。



「ちょっと確認したいことあったから」


自然な口調。


プロの顔。



「……そういうことなら」


スタッフは引いた。



すれ違いざま。


箕郷が小さく言う。



「バレるでしょ、普通」


「……すみません」



「でも」


ほんの一瞬、目が合う。



「助けたのは、私だから」



その一言で、距離が揺れる。



■夜――家族襲来


夜。


インターホンが鳴る。



「……誰だ?」


賢太がモニターを見る。



「……姉ちゃん?」



ドアを開ける。



「やっほー!」


明るい声とともに入ってきたのは――


五十嵐鈴華と、

五十嵐舞香。



その後ろ。


少し離れた場所に――


五十嵐亮太の姿。



「ちょっとだけ顔見に来たから。お父さんは車で待ってる」


鈴華が言う。



リビング。


対面する四人と、姉妹。



「初めまして、だよね?」


鈴華が一歩前に出る。


箕郷へ手を差し出す。



「弟の康太が、かなりお世話になってるみたいで」


少しだけ笑う。


でも目は真剣。



「うちの弟、真っ直ぐすぎて面倒くさいでしょ?」


「……いえ」



「でもね」


握手を軽く強める。



「その分、誰よりも一途だから。ちゃんと見てあげてね」



舞香も続く。


美咲の前に立つ。



「賢太、ああ見えて結構不器用なんです」


くすっと笑う。



「言葉足りないし、変なとこで真面目だし」


少しだけ近づく。



「でも、逃げない人だから」



手を差し出す。



「よろしくお願いします」



静かな握手。



その後。


亮太が顔を出す。



「……二人とも」


穏やかな声。



「康太をよろしく」


箕郷に。



「賢太をよろしく」


美咲に。



それだけ言って、軽く頭を下げる。



「じゃあ、あとは任せた」


そして去っていく。



■四人の夜


静かになった部屋。



「……一気に現実味増したな」


康太が呟く。



「うん……」


美咲も小さく頷く。



それぞれの部屋へ。



■康太と箕郷


「……今日、助けてもらいましたね」


「ほんとよ」


少し笑う。



「でも」


距離が近づく。



「無茶するところ、嫌いじゃない」



その言葉のあと。


唇が重なる。



深く。


静かに。


でも、確かに想いを確かめるように。



「……これからも、よろしく」



■賢太と美咲


「……生放送、危なかった」


「見てたんですか?」


「なんとなく分かる」



少しの沈黙。



「……責任、取るんでしょ?」


「もちろん」



その瞬間。


美咲の方から近づく。



唇が重なる。


静かに、でも逃がさないように。



「……これからも、よろしくね」



■同時刻


別々の部屋。


同じ言葉。


同じ想い。



夜は深くなる。



秘密は続く。



そして――


四人の関係は、“確信”へと変わっていく。



■休日――初デート


都内・駅前。


休日の人混みの中。


四人は――バラバラに立っていた。



「……これ、ほんとに意味ある?」


小声で呟くのは美咲。



「あるよ」


賢太が視線を動かさずに答える。



「外では他人、でしょ」



少し距離を空けて歩く。


まるで“偶然居合わせた四人”。



だが。



(……近い)


(……近いな)


互いに意識してしまう。



「じゃあ、まずはここで」


康太が指差したのは――


築地虎杖 魚河岸千両。



■1軒目:海鮮


店内。


四人は“別々の席”に座る――はずだった。



「相席でもいいですか?」


店員の一言。



「「「……」」」



結局。


向かい合わせで座ることに。



「……普通にデートじゃない?」


箕郷が小声で言う。



「声小さいです」


康太も小声。



運ばれてくる海鮮丼。


艶のあるマグロ、サーモン、いくら。



「……美味しい」


箕郷が自然に笑う。



その瞬間。


康太の手が、無意識に動く。



「それ、醤油もう少し」



――はっ。



完全に“夫婦ムーブ”だった。



「……今のアウト」


美咲がぼそっと言う。



「すみません」



だが。


その自然さは――逆に距離を縮めていた。



■2軒目:スイーツ


食後。


歩いて向かったのは――


パティスリー・サダハル・アオキ・パリ 丸の内店。



ショーケースに並ぶ鮮やかなケーキ。



「……これ、やばい」


美咲の目が輝く。



「さっきまでアナウンサーの顔だった人とは思えない」


賢太が小さく笑う。



「うるさい」


でも否定しない。



席に座る。



「一口、食べる?」


箕郷がケーキを差し出す。



――やってしまった。



「……あ」


「……あ」



完全にアウト。



だが。



「……まあ、いいか」


美咲が小さく笑う。



その一言で。


空気が柔らかくなる。



「外でも、少しくらいなら」



「……ダメですよ」


そう言いながらも、康太は笑っていた。



■帰り道


夕暮れ。



四人は並んで歩く。



もう“完全な他人”ではいられない。



でも。


それでも。



「……楽しかった」


箕郷が小さく言う。



「はい」



「……また来たい」


美咲も続く。



それは、“約束”だった。



■会社――疑う者たち


翌日。


龍雷神・秘書課。



「……課長」


声をかけるのは――


堀遥。



「昨日の件、少し気になることが」



「何かしら」


美貴は手を止めない。



「芸能音楽部の神崎さんと、アナウンサー部の三浦さん」



一瞬。


空気が変わる。



「最近、動線が似てるんです」



「偶然じゃない?」



「それが……」


もう一人が口を開く。


吉田稔。



「同じタイミングでフロアを移動してることが多くて」



「……へえ」



美貴は表情を変えない。



「あと」


遥が続ける。



「昨日、コピー機前で三人が並んでたの見ました」



沈黙。



「仲が良いのはいいことよ」


淡々と返す。



だが。



「……それだけならいいんですけどね」


遥の目は、鋭かった。



「ちょっと“距離感”が、仕事のそれじゃない気がして」



完全に“勘づいている”。



「……気のせいよ」


美貴は言い切る。



だが。



(……もう来たか)


内心では、理解していた。



“疑う者”が現れたことを。



■静かに始まる危機


その日の帰り。



美貴はスマホを取り出す。



送信。



「少し気をつけなさい。会社で見られてる」



短いメッセージ。



それだけで十分だった。



四人の関係は… 次の段階へ入る。



“隠す”から、“守る”へ。



そして… 誰かがそれを――壊そうとしている。



龍雷神・最上階。


重厚な扉の前で、五十嵐美貴は一度だけ息を整えた。


秘書として25年。


この部屋に入る時の“重み”は、今でも変わらない。



コンコン。


「失礼いたします」



「入れ」


低く落ち着いた声。



ドアを開ける。


その先にいるのは――


黄金。



広い執務室。


整然と並ぶ書類と、無駄のない空間。


その中心で、彼はペンを止めた。



「どうした、美貴」



「……少し、ご報告がございます」


いつもの業務とは違う声色。


それを察したのか、黄金は軽く椅子にもたれた。



「聞こう」



美貴は一歩進み、静かに言葉を選ぶ。



「私の息子たちの件でございます」



「ほう」



「長男・康太が、芸能音楽部所属の――」


一瞬、間を置く。



「神崎箕郷さんと」



「……ふむ」



「そして次男・賢太が、アナウンサー部所属の――」



「三浦美咲さんと」



空気が、少しだけ変わる。



「それぞれ――交際0日婚という形で関係を結び、現在同居しております」



沈黙。



普通なら、あり得ない報告。



だが。



黄金は――


驚かなかった。



「……なるほど」


一言。


それだけ。



そして、ゆっくりと机の引き出しを開ける。



中から取り出したのは――


祝儀袋が、二つ。



さらに、自身の財布を取り出し。


迷いなく紙幣を数える。



「十五万ずつだ」



それぞれの袋に入れる。



「合わせて三十万」



そのまま、美貴の前に差し出す。



「おめでとう」



あまりにも自然な祝福だった。



「……ありがとうございます」


一瞬だけ、母としての表情が出る。



だがすぐに戻る。


秘書としての顔に。



その時。


黄金が、ふと視線を上げた。



「この話は、どこまで共有している」



「現時点では、私のみでございます」



「そうか」


一拍。



「……守れるか?」



その問いは、軽くない。



「はい」


迷いなく答える。



「秘書は口が堅いのが鉄則でございます」



黄金は、わずかに口元を緩めた。



「ならいい」



だが。


次の言葉で――


空気が変わる。



「……実はな」



「はい」



「この話は数人しか知らん」



前置き。



「俺も、結婚している」



――止まる時間。



「……え」


さすがの美貴も、わずかに目を見開いた。



「相手は――」


少しだけ間を置く。



「山本彩香だ」



完全に予想外だった。



「……あの、10年連続総選挙1位の」



「そうだ。0期生のな」



現役トップアイドル。


その名前と、“社長”が結びつかない。



「……なぜ、今まで」



「公にする理由がないからだ」


即答。



そして続ける。



「彼女の父親と、俺の父親は兄弟だ」



「つまり……」



「親戚だな」



情報の重さが増していく。



「小学生の頃、あいつから告白された」



「……は?」



「冗談みたいだろ」


少しだけ笑う。



「だが本気だった」



さらに。



「十年前の握手会で、もう一度プロポーズされた」



美貴は、完全に言葉を失っていた。



「そのまま、今に至る」



そして――


決定的な一言。



「活動休止の時期に、双子を妊娠した」



「……双子」



「今は十歳だ」



静寂。



あまりにも大きすぎる“秘密”。



「……誰にも言うな」



「……はい」



即答だった。



これはもう、“仕事”ではない。



“信頼”だ。



「お前だから話した」



その一言で、すべてが成立する。



美貴は深く一礼する。



「承知いたしました」



それ以上は、何も聞かない。


何も言わない。



それが――秘書というもの。



■その後


部屋を出る。


扉が閉まる。



廊下。



「……」



数秒だけ、足を止める。



(……とんでもない世界ね)



だが。


すぐに歩き出す。



表情は、いつものまま。



何も知らないように。


何も抱えていないように。



それが、“守る者”の在り方。



■日常へ


その後。


美貴は何事もなかったかのように業務へ戻る。



社員たちが行き交う中。



誰も知らない。



・双子の0日婚

・芸能人との同居

・社長の極秘結婚



すべてが、同じ会社の中に存在していることを。



そして――


それを知る者は、ほんのわずか。



物語は、さらに深くなる。



夜。


リビングの灯りは、少しだけ落とされていた。


仕事も、外の顔も終わって――

ようやく“四人”に戻る時間。



テーブルを囲む四人。


珍しく、誰もすぐに話し出さなかった。



「……なんかさ」


最初に口を開いたのは、康太。



「ちゃんと話したことなかったよな」



「何を?」


箕郷が首を傾げる。



「これからのこと」



その一言で、空気が少しだけ変わる。



賢太も続く。


「……確かに」



「流れでここまで来たけど」


「ちゃんと“先”の話、してない」



美咲が少しだけ視線を落とす。



「……聞いていい?」



「うん」



少しの間。


そして――



「子供、欲しい」



静かだった。


でも、はっきりとした言葉。



箕郷の目がわずかに揺れる。


美咲も同じだった。



「……それは」


美咲が言葉を探す。



康太が続ける。


「俺は、欲しい」



「しかも――」


少しだけ笑う。



「できれば双子」



「……え?」


箕郷が思わず聞き返す。



賢太も頷く。


「俺も」



「男の子と女の子」



「……そんな都合よく」


美咲が呆れたように笑う。



「でもさ」


康太が言う。



「俺たち、双子だし」



「なんか、繋がってる気がするんだよ」



その言葉に、箕郷は何も言えなくなる。



冗談みたいな話。


でも――


真剣だった。



「……責任、重いよ?」


美咲が静かに言う。



「うん」



「分かってる」



即答だった。



その覚悟に、嘘はなかった。



少しの沈黙のあと。



「……仕事は?」


箕郷が聞く。



「決まってる」


康太が答える。



「龍水グループ」



「親会社は――龍雷神」



「内定、もう出てる」



「……は?」


今度は美咲が驚く。



「そんな前から?」



「親の関係もあるけど」


賢太が補足する。



「ちゃんと実力でも通ってる」



「……本気なんだ」



ぽつりと、美咲が呟く。



「最初から、そのつもりで」



「うん」



その一言が、重い。



今度は、女性側。



「……実はね」


美咲が少しだけ笑う。



「龍水グループに、同級生いるの」



「え?」



「二人」



三芳美蕾

塚本洸平



「同い年で、今も働いてる」



「へえ……」



「こっちも」


箕郷が続く。



「いるよ、二人」



武笠彌生

園野康助



「まさか、こんな形で繋がるとは思わなかったけど」



「……ほんとに」



偶然が、少しずつ“運命”に変わっていく。



その時。



――ピンポーン。



全員、視線を向ける。



「……こんな時間に?」



ドアを開ける。



そこに立っていたのは――



「お邪魔するわね」



五十嵐美貴だった。



「……母さん?」



美咲と箕郷は、反射的に姿勢を正す。



「お疲れさまです」


「お疲れさまです」


深くお辞儀。



美貴はそれを見て、軽く頷く。



「いいのよ、そんなに固くならなくて」



そして。


テーブルへと歩く。



そっと――


二つの祝儀袋を置いた。



「これ」



四人の視線が集まる。



「龍雷神の黄金社長から」



「祝い金」



「……え?」



「三十万」



静かに告げる。



「大事に使いなさい」



それだけ言って。



「じゃあ、私はこれで」



振り返らずに、出ていく。



ドアが閉まる音。



静寂。



「……すごいな」


康太がぽつりと呟く。



「ほんとに」



美咲が祝儀袋を見る。



それはただのお金じゃない。



“認められた証”。



「……頑張らないとね」


箕郷が小さく言う。



「うん」



四人の気持ちが、揃う。



■夜――それぞれの部屋



静かな時間。



■康太と箕郷


「……今日の話」



「うん」



「後悔、してない?」



少しの間。



「してない」



はっきりと。



その答えに、康太は微笑む。



ゆっくりと距離を詰める。



唇が重なる。



深く、静かに。



言葉の代わりに、想いを確かめるように。



「……おやすみ」



■賢太と美咲


「……ほんと、急展開すぎるよね」



「そうですね」



でも。



「嫌じゃない」



その一言。



賢太は少しだけ笑う。



そして、そっと近づく。



唇が重なる。



優しく、でも確かに繋がる感触。



「……おやすみ」



■同時刻



二つの部屋。


同じ夜。



始まりは、勢いだった。



でも今は違う。



未来を見据えた、“選択”。



四人の物語は――


ここからさらに、深く進んでいく。



ここまで読んでいただき、ありがとうございます。


この第一部は、“勢いで始まった関係が、本物へ変わる瞬間”を描いた物語でした。


交際0日婚という無茶な選択。

普通なら続かないはずの関係。


けれど四人は、それを“続ける”と決めた。


家族に知られ、

会社という現実に触れ、

そして初めて未来を語った夜。


この物語において大切にしたのは、

“好き”だけでは終わらない関係です。


責任。覚悟。社会。

そういった現実を背負いながら、それでも選び続けること。


それが、この四人の強さであり、未熟さでもあります。


そして――


物語は、ここで終わりではありません。


むしろここからが、本当の意味でのスタートです。


外の世界は優しくありません。

疑いの目も、試練も、必ず訪れます。


それでも四人がどう進むのか。

“恋”を“人生”に変えていけるのか。


次の章では、その先が描かれていきます。


引き続き、この少し不器用で、まっすぐな四人の物語を見守っていただければ幸いです。


――それでは、また次の夜でお会いしましょう‼︎


最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

もしこの物語に少しでも「面白い!」と感じていただけたなら——


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その一つひとつが、次の章を書き進める力になります。

読者の皆さまの応援が、物語の未来を動かします。


「続きが気になる!」と思った方は、ぜひ、見逃さないようブックマークを!

皆さまの応援がある限り、次の物語はまだまだ紡がれていきます。

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