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009話
※注意事項
本作はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。
スターリングラードの雪道。捕虜が収容所まで徒歩で移動する。落伍した兵は倒れ、見捨てられる。そして、その兵の上に雪が静かに降り積もっていく。雪の下で、彼の名も、声も、やがて冬の風に溶けて消える。
灰色の滑走路に、ジェット機が一機。冷たい風が吹く。次の瞬間、ジェットエンジンが始動する。ジェットの咆哮が、静寂を裂く。加速して、光の如く滑走路を走る。機首がふわりと浮く。段々と機体が浮いていく。後ろを振り返らず、ただ前に進むドイツ産シュトゥルムフォーゲル。
太平洋のどこかの島。一機の航空機が眠る。潮風が錆びた機体を撫でる。翼は折れ、プロペラは砂に埋まる。もう飛ぶことのない鉄の鳥。潮の満ち引きで、時折、機首が顔を出す。その度に、海鳥たちが羽を休める。戦争の残響を、彼らは……知らない。
ここはこうした方がいいなどのアドバイス、誤字脱字があればぜひ感想欄に。




