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二人で一人の死神─たましいをちょうだいと彼女は血を吐きながら言った─

「……キミの魂を、私にちょうだい」
「は?」
 彼女は笑顔で、口から血を流しながら言った。
 ……正気じゃない。意味が分からない。
 いくら何でも、ふざけすぎだろ。
 なんたって今。

「俺たち、死にかけてんだぞ……」

 俺の焦りはこれっぽっちも伝わらないようで、彼女はにへらと笑って見せた。
「ふふっ、だいじょーぶ。私たちは死なないよ、キミを今ここで死なせはしない」
 少しドキッとする。
 異性から言われたら惚れること間違いなさそうなセリフを添えて。
「どこからそんな余裕出てくるんだよ」
 強がっているようにしか見えないその表情は、身体中の痛みを我慢しているのか。
 なんにせよ、彼女の笑顔が消えることは無い。
 こうなったのは、こいつと出会ってからだ。

 全身を包む雨音を思い出す──
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