表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢の記録  作者: 詞悠
4人目
8/11

8ヶ月

 赤ちゃん籠、持ち運びの出来るベビークーファンを手渡される。誰に手渡されたかは判らない。

 そんなことより、やっと、子どもが手元に来てくれたことが嬉しくて、やっと抱き締めることが出来ると、嬉々として、そのベビークーファンを受け取る。

 早く、早くと、急く気持ちのまま、ベビークーファンを覗き込むと、中身は空だった。

 誰も居ない。空のベビークーファン。


 


 私は衝撃で目が覚めた。驚き過ぎて、声も出ない。震える両手を自分のお腹に持っていく。温かい。

 

 9ヶ月目に死産したことのある友人が、


「ある日、突然、お腹が冷たくなったんだ。」


 そう言っていたのを思い出す。

 

 (まだ、暖かい。)


 ずいぶんと膨らんだ自分のお腹に当てた手は暖かさを感じとれている。

 まだ、暗い時間。夜明けには遠く、寝直した方がいい時間帯。でも、とてもではないが、寝直す事は出来そうにない。

 お腹の子が生きて産まれて来るのか不安になるが、

 

(お腹は温かい。お腹の子は生きているはず!)


 そう、自分に言い聞かせ、それ以上は考えないようにして、布団に横になり、目を閉じる。



 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ