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実行2
「お父さーん」
そう、今回の作戦は、お父さんができるだけお母さんの怒りを買わない形で、家事を手伝うこと。
お母さんの自分ルールをまだすべては知らないけれど、最近家事を手伝うようにしていたおかげで、料理に関しては私でもわかることは多い。
これをさりげなくお父さんに伝えて、お母さんに喜んでもらえれば、作戦成功だ。
「どうした?」
さっそく、私の声に反応してお父さんが来てくれた。
「プリン、買ってきたから一緒に食べない?」
「ああ、ありがとう。お母さんのは冷蔵庫に入れとくか」
「そうだね」
私はこれだけのために、わざわざお小遣いでプリンを買ってきたのだ。
そして、作戦はここから。
この時間帯、お母さんはまだ洗い物をしていないから、洗われたスプーンは一つもない。
つまり、お父さんか私のどちらかが洗うしかないということ。
もちろん、私が洗ってしまっては意味がないのd、ここはさりげなく誘導しなければ。
「着替えてくるから、お父さん先食べてて」
「わかった」
さて、こっからどうやっておお母さんルールを伝えようかな。