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異世界に転生したのでとりあえずギルドで最高ランク目指します  作者: りゅうや
第16章 冒険初心者のキセキ
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不可能、そして謎

 

 アシュさんの隣を通り過ぎ、ダンジョンへ足を踏み入れる。


「「⁉︎」」


 すると俺の視界にはなぜかアシュさんの姿が映る。普通なら通路が映るはずなのに。

 どうなっているんだ?

 そう思いながら踵を返してなぜか外に出ていたのでもう一度ダンジョンへ足を踏み入れる。


「⁉︎」


 だがしかし結果は同じ。

 視界に入って来たのはアシュさんだった。


「一体どうなっているんだ?何で入れないんだ?」

「....あの、もしや貴方はこの古の塔(ダンジョン)を攻略したのですか?」

「あ、ああ。結構前に....」

「そうでしたか、噂に聴いていた攻略者とは貴方だったのですね」

「ああ」


 彼女に適当な返事を返し、俺はなぜ入れないのかを考える。

 ダンジョンに入ろうとすると気づけばなぜか俺は外へ出ている。

 彼女の能力によるものという考え....は、ないかな。彼女がそれをするメリットがないと思うし、俺をダンジョンに入れない理由もない。

 それに魔眼に反応がない。

 魔眼でも見破れないかもしれないが、この場合考えられるのは俺に対して使う精神への能力か道を惑わせる幻覚系の能力の方が可能性が高い。

 しかし俺に精神的能力、幻覚系の能力は加護によって無効化される。

 出来るとしたらダンジョンに能力を使うしかないが、その場合は魔眼で見通せるだろう。

 そして反応がないのなら彼女は無関係と見て良いと思う。

 なら誰の仕業か。それを今模索しているけどなかなか思いつかない....


「何故入れないか、と考えていますね」

「!....ああ、よく分かったな」

「御教えしましょうか?」

「是非頼みたいことだ。裏がないなら」

「あまり信用されていないようですね」

「いいや、そんなことはない。ただあなたが近寄り難いだけさ」


 嘘ではない。彼女の強さはもちろんだが気品の中に堂々たる意志を感じる。


「それは何よりです....では独り言を」


 彼女はそう言って(自称)独り言を言い始めた。その内容はなぜ俺がダンジョンに入れないかだった。

 この世界には複数のダンジョンが存在している。発見されている物や前人未到の物、攻略されているダンジョンもあればされていない物も。

 いつそれが誕生したのか、何の目的で誕生したのかなどは不明。

 そんなダンジョンらで共通しているのは攻略者には謎の刻印が知らぬ間に現れていること。

 と言っても公表されている攻略者の数は指で数えられるほどしかいないのだとか。

 ちなみに俺は名前とかは公表されているが、顔とかはされていないそうだ。理由は知らない。全部王様がやったことらしい。

 だから俺に絡んで来るヤツらはそのことを知らずに絡んで来ていたようだ。これを考慮したから公表してそうなんだよなー。

 話を戻して、俺が入れない理由が、一度攻略した者が再び同じダンジョンに入ることが出来ないからだそうだ。しかも攻略すれば内装は変化してしまうらしい。

 なるほどそうなると攻略者が中の様子などを口外しても意味を成さない訳か。


「ん?でもそんなの途中でここから出れば良いだけじゃ?攻略しなければ良い訳だし」

「その通りです。しかし古の塔(ダンジョン)は一度中へ入れば出る事は出来ません」


 そう彼女は言い切ったが納得が出来ない。

 なぜなら俺は最初の方は出入りしまくっていた。それなのに出ることは出来ないと言われても納得出来るはずがない。

 ということでそのことを訊いてみる。


「そんなはずは....」


 彼女も分からないようで困惑しているのが分かる。

 そしてもう一つ納得出来ないというか分からないことがある。

 それはあの馬鹿騎士団副団長(デービッド)率いる騎士団たちがダンジョンから出たことだ。彼らは上へ登って行っていた。

 そして最上階ーー俺からすれば入り口ーーへと辿り着き、出てきたということになる。これだけで考えるなら最上階からは出入りが自由に思えるが彼女の反応からしてその理屈は絶たれる。

 ならなぜ出れたのか、それが謎なのだ。

 色々と矛盾が生じているし、謎だらけのダンジョン。さて、どうしたものか...



次話で100話目ですが、もう圧縮する気はありません。前回結構大変でしたのでもうやりたくないです。

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