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異世界に転生したのでとりあえずギルドで最高ランク目指します  作者: りゅうや
第14章 ボアアガロンを捕縛
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併用、そして来訪

 

 みんなに出かける旨を伝えるとリリー以外から少し遠い目で「行ってらっしゃい」と言われた。

 リリーはそれを観て苦笑いを浮かべていた。

 働き過ぎとでも言いたいのだろうか?...そういうことにしておこう。

 支度と言ってもゲートで飛ぶためにネドルさんから聞いた場所を調べるのとみんなに出かける旨を伝えるだけ。

 場所は何でもパーフェクト執事のポールさんに聞いておいたので大丈夫。

 場所はこの国の南端にあるオニケシア州という所のベジオンという都市で集まって会議しているとのこと。

 本当は大事な集まりなのだから俺がそれを割って入るのもどうかと思うが、こっちもある意味ではこの国を脅かしかねないのでデオルさんたちには悪いが介入させてもらおう。

 もう一度言うが神様に訊きはしない。

 しかしデオルさんが知らなかった場合は訊くしかない。


「はぁー....神様、デオルさんがあの魔道具について知っていますように....」


 神様に訊くのが嫌で神様にお願いする東であった。



 馬で走って来ても良かったのだがそれよりかは千里眼とゲートを併用した方が早いのだ。

 千里眼のレベルも上がり、今では最大九百メートルまで調整が可能となった。

 何もない平野なら千里眼は使う気はないが、障害物がある場合は千里眼でゲートで飛んでも大丈夫な所を探すようにしている。

 これを繰り返して行けば馬の数倍以上早く着ける。

 数十キロと聞いていたけど一時間強ほどで着いた。休憩も兼ねてだったが自分でも驚くほど早く着いたな。

 後は集まっている場所へ行くだけなのだが、ネドルさんは「一番でっけぇ建物にいるから、行けば分かるよ」と言っていた。

 そんな都合よく見つかる訳っと思いながらベジオンの都市門(俺が勝手に呼んでる都市を魔獣から守っている壁を通るための門)を金を渡して潜る。

 王都では国王所有の馬車で素通り出来たが、今回はそれがないので通貨料を払った。

 後で気づいたが、神様に書いてもらったのを見せればよかったのだと気づいた。まあ銅貨五枚くらいならいっか。


「・・・あったは」


 今いる門から多少離れた所に周りとは少し違った造りの建物が見える。さらに周りに見える家よりも少し大きい。

 直感でそれだと思いおおよその距離で千里眼を発動させてみたら、ビンゴだった。

 明らかに周りの家々よりも大きく、貴族の家にも匹敵するような豪華さの建物が映った。

 じゃあとっとと向かいますか。

 しばらくは普通に進んで、途中の人が増えてきた辺りで気配を消して路地裏へと入る。そしてさっき見た建物の近くの路地裏にゲートを開く。

 ゲートを抜け、少し歩いた所でこれまた豪勢な扉を開ける。

 建物の中は色々と高そうな物で装飾されているが、基本的に目につくのはギルドマスターの執務室にあったような椅子に小さめの机。

 受付台とこちらを少し睨んでいる受付嬢二人。

 他にもあるが今は切りがないのでここまでにしておこう。

 そんな感じで辺りを見回していた俺に、ワオルさんなみの筋肉をしたごっついおじさんがこちらへと近づいて来る。


「ようこそいらっしゃいました。ところで何用でございましょうか?」


 この表情と声のトーン、そして受付嬢もだがこちらに向けてくる視線には俺を歓迎している意思が感じられない。

 まあこんな豪華な所に普通の格好をした子供が入れば間違いか冷やかしとしか思はないだろう。

 それでもここまで露骨に表に出されるとこっちも嫌気がさす。


「国王からの使者として来ました。ここにいるデオルさんに面会の希望したい。紹介状はこちらに」


 そう言って宝物庫から神様に書いてもらった紹介状らしき物を取り出して男に渡す。

 それを不審な顔で受け取り紐を解いて中身を確認する。時間が経つにつれその表情は険しくなっていく。

 そして受付嬢の元まで早歩きで行き、紹介状を二人に見せる。その二人も驚愕と険悪の表情へと変わる。


「しょっ、少々、お待ちくださいっ!」


 おっさんは大慌てで階段を駆けて行く。

 途中何度かドンッと鈍い音が聞こえたので多分階段に足をぶつけたのだろう。

 そこまで慌てなくてもいいんだけどな・・・






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