表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に転生したのでとりあえずギルドで最高ランク目指します  作者: りゅうや
第18章 堅牢署からの脱獄者
474/516

残量、そしてゲート

 

「(そもそも自分の血が混ざれば魔力を流しやすくなるっていうのも真偽不確かだしな……)」


 少しばかり現実から目を逸らしてしまう。が、すぐにそれを頭の隅に追いやって意識を現実に──戻そうとしたけれど、不意にシュンポウ医師(若者)との戦闘の瞬間を思い返す。


「(あの時は血を色々と活用してた訳だけど、そもそもなんで水路から離れていたのに動かせてたんだ……?)」


 今、囮として使った氷の蛇は細い水路を繋げているから変形が出来ている。

 ただ、コランドに拾われた水球は凍らせた時に、居場所の特定を防ぐために水路を断ってしまった。

 しかし変形が出来たということは水路が断たれていても能力は使える、と仮定出来る。


「(もし、血とか関係なくても能力が使えるのだとしたら……切り離した能力自体にまだ能力が残って……いや、能力を使うには魔力がいるから、どちらかと言うと能力と魔力の両方が残っていると考えた方が納得出来るか)」


 だとしたらこの土壇場から脱出出来る。が、この考えは仮定に過ぎない。また何も試験していないのを実践するしかないことへ怯懦(きょうだ)する。

 と言ってもやるしか選択肢がない以上、実行あるのみだ!


「(氷球内の魔力をどう指輪に流すのかは分からないけど……!)」


 とりあえずどちらもあると仮定して、能力を最大出力で発動する。

 それと同時に逃げ場をイメージする。家は抑えられているだろうし、俺が滞在していた場所には人が配備されているはず。


「(だから思い浮かべるのは──)」


 脱出先を考えていた時だった。

 氷球が無茶苦茶な変形をし始めた。まるで意思を持った生き物の様に上下左右、前後含めた三百六十度で形を変えている。

 それを手に持っていたせいでコランドの手と、その近くにいた刑法官の腕を鋭い氷柱が貫通してしまった。

 彼らが痛みと急に変形した氷球に驚いているのも束の間。変形とほぼ同時に今までにないデカめのゲートが開く。

 その大きさは馬車が二台は通れる程の広さなのだが、問題はそれが床全体に展開されてしまったことだ。


「なあぁっ?!」


 他も突然の出来事に各々声を上げているが、見張りをしていた刑法官が周りよりも一際大きく驚愕の声を上げる。

 そうして俺らはゲートの事故で強制的に移動となってしまった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ